買って読みました。力作だと思います。
この本は、消費とは何かという問題提起からはじまり、消費者行動論の研究やブランド論の流れを踏まえて、カテゴリーといった目には見えないけれど、何か我々の中に存在している認識をとらえようとした構想の大きな研究書です。
先行研究をレビューしながら、独自の仮説構造を設定し、その構造をひとつずつアンケートデータで検証している。
カテゴリーにはいろいろな分類の方法があり、それぞれの接点をつなぎながら、ブランドをとりまとめるカテゴリーの認識というものを独自の視点でまとめあげようと努力している。
少し問題意識が長いことや、後半の分析などは専門知識が無いと難しい点など気になる点もあるが、それでも、異なる学会から賞を２つも獲得しているようだから、この研究の構想やまとめ方に対して高い評価があったのだろう。この本は全体を通して、著者の商品やブランド、あるいはマーケティングの領域に対する愛情のようなものを感じる。
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