筆者の歴史認識とその方法論に誤謬が散見される。
まず、方法論について。これは他の方がレビューで述べられていることの繰り返しであるが、20世紀の小説を転居にしている部分がある。
次に歴史認識について。修道院が荒廃する描写の中で筆者はカルヴァン派がその一端を担ったと指摘している。(182ページ)しかし、カルヴァンは16世紀に生まれた宗教家である。9世紀から12世紀にかけての歴史的文脈に彼の名を冠した宗派が出てくるのはおかしい。
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中世ヨーロッパの書物: 修道院出版の九〇〇年 単行本 – 2006/10/1
箕輪 成男
(著)
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- 本の長さ245ページ
- 言語日本語
- 出版社出版ニュース社
- 発売日2006/10/1
- ISBN-104785201231
- ISBN-13978-4785201234
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登録情報
- 出版社 : 出版ニュース社 (2006/10/1)
- 発売日 : 2006/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 245ページ
- ISBN-10 : 4785201231
- ISBN-13 : 978-4785201234
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,153,921位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,182位ヨーロッパ史一般の本
- - 6,515位印刷・本づくり
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年10月24日に日本でレビュー済み
本書は、タイトル通り中世ヨーロッパにおける写本製作について、
出版・教育の拠点として機能した修道院を大きく取り上げながら述べる。
印刷は進歩したもの、手書きである写本は遅れたものという認識を正しつつ、
コスト回収が要る印刷出版と異なり少部数の出版が出来た写本製作の
製作、出版、流通について語り口に近い文体で読みやすく書かれている。
羊皮紙の調達(材料は豊富だが加工に手間がかかる)、文字を書き写す人、
どのような本が書き写されたのか、キリスト教発展の出版への影響、
写本製作や教育の栄えた文化センター的地域について、
など多彩な内容が語られていく。中世における本がどのように作られ、
教育や文化の発展にいかにして貢献したか、また、
読書や本づくりがどのように捉えられていたのかが語られ興味深い。
ただ、しっかりと定評ある文献にあたられているにもかかわらず、
誤記・誤った断定が散見されるほか、固有名詞の誤読、
インターネットの無視、誤植もみられるのが残念である。
出版・教育の拠点として機能した修道院を大きく取り上げながら述べる。
印刷は進歩したもの、手書きである写本は遅れたものという認識を正しつつ、
コスト回収が要る印刷出版と異なり少部数の出版が出来た写本製作の
製作、出版、流通について語り口に近い文体で読みやすく書かれている。
羊皮紙の調達(材料は豊富だが加工に手間がかかる)、文字を書き写す人、
どのような本が書き写されたのか、キリスト教発展の出版への影響、
写本製作や教育の栄えた文化センター的地域について、
など多彩な内容が語られていく。中世における本がどのように作られ、
教育や文化の発展にいかにして貢献したか、また、
読書や本づくりがどのように捉えられていたのかが語られ興味深い。
ただ、しっかりと定評ある文献にあたられているにもかかわらず、
誤記・誤った断定が散見されるほか、固有名詞の誤読、
インターネットの無視、誤植もみられるのが残念である。
2006年11月18日に日本でレビュー済み
現代人はともすれば、印刷技術が誕生したおかげで本が安くなっ
たと考えがちであるが、筆者によれば、相対的に羊皮紙の値段が高
かった当時は筆写のコストは実はたいしたものではなかったらしい。
むしろ印刷技術の功績は写し間違いをなくしたことにあるという。
したがって、印刷技術以前の出版で重要なのは、いかに間違いのな
い原典を入手するのか、そしてそれをいかに正確に複写するのかと
いう点にある。そういった本の保存・蓄積と複製の中心にあったの
が、中世ヨーロッパでは修道院とその周辺に生まれた出版業者であ
ったという話。
印刷技術以前の本の形態はどんなであったか?どのような機関が
本を作成し、どのような方法で流通していたのか?現代の印刷され
た本とのあまりの違いが面白かった。
同じ著者による「パピルスが伝えた文明」もおすすめ。こちらは同
じ視点で古代ギリシャ・ローマに焦点を合わせたもの。
たと考えがちであるが、筆者によれば、相対的に羊皮紙の値段が高
かった当時は筆写のコストは実はたいしたものではなかったらしい。
むしろ印刷技術の功績は写し間違いをなくしたことにあるという。
したがって、印刷技術以前の出版で重要なのは、いかに間違いのな
い原典を入手するのか、そしてそれをいかに正確に複写するのかと
いう点にある。そういった本の保存・蓄積と複製の中心にあったの
が、中世ヨーロッパでは修道院とその周辺に生まれた出版業者であ
ったという話。
印刷技術以前の本の形態はどんなであったか?どのような機関が
本を作成し、どのような方法で流通していたのか?現代の印刷され
た本とのあまりの違いが面白かった。
同じ著者による「パピルスが伝えた文明」もおすすめ。こちらは同
じ視点で古代ギリシャ・ローマに焦点を合わせたもの。
2010年4月8日に日本でレビュー済み
「はじめに」で、いきなり間違いがあったのには、ずり落ちてしまいました。全て日本の写本の件です。西洋中世の写本をテーマとした本書を親しみやすくしようとして日本の例を出す親切心はわかりますが、逆効果になってしまっています。また、ウンベルト=エーコの「薔薇の名前」を何度か使っていますが、これは20世紀の小説です。15.6世紀の小説ならともかく、20世紀のそれも小説を典拠にして語るというのは無茶です。おそらくわかりやすいようにという親切心がアダになっているのでしょう。話題豊富で、興味深い記述が多い本なのに、このような脱線が本の信頼度を著しく下げてしまっている事は惜しまないではいられません。
こういう本を読む人は多少とも書誌学や古典などに興味のある人が読むのですから、よかれと思ってやることが致命的な欠陥になることもあるのです。
80代の高齢の著者なので、編集者や他の学者が忠告忠言しにくかったのではないかとも感じております。
こういう本を読む人は多少とも書誌学や古典などに興味のある人が読むのですから、よかれと思ってやることが致命的な欠陥になることもあるのです。
80代の高齢の著者なので、編集者や他の学者が忠告忠言しにくかったのではないかとも感じております。
2019年9月4日に日本でレビュー済み
中世ヨーロッパで、修道院が写本つくりを担ってきたことが、さまざまな資料に基づいて書かれている。中世ヨーロッパで写本がどのように作られていたのか、それらがどのよう流通し、どのように読まれていたのかなどについて、日本語で体系的に書かれた本がほとんどなかったことから、この本で初めて知ったことが多い。他のレビュアーが書いているように、定家の明月記の話が冒頭に出てきたり、三蔵法師と仏典の話が出てきたり、20世紀末に書かれた小説である「薔薇の名前」に出てくる写本に関する内容が詳細に紹介されていたりと、ちょっと余計で首をかしげたくなる部分もあるものの、タイトルに書かれた内容についてはしっかりと書いてあって、興味深い内容に富んだ本だと思う。