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人間形成と承認: 教育哲学の新たな展開 単行本(ソフトカバー) – 2014/7/11
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「承認」という行為を理論的側面から深く探究するだけではなく,臨床場面において生じるその行為を分析し,両者を結びつけ,人間形成研究での承認の可能性と問題性について考察。ドイツの研究者ヴィガー氏の論考を中心とし,彼と議論を重ねてきた本邦の教育学者の批判的な議論も同時に収め,日本の教育場面に意味づける。
◆主な目次
はじめに
序章 現代において人間形成(ビルドゥング)に向き合うことは何を意味するか
1.ビルドゥングとは何か
2.ビルドゥングに注目する理由
3.ビルドゥングの翻訳問題
4.「人間形成」という訳語を選択する
5.「形成」に込められた意味
6.「承認」というもう一つのキーワード
7.本書の構成
第I部 伝統の人間形成論と今日における人間形成研究のあいだ
第1章 現代における人間形成論と人間形成研究―― 一つの状況記述の試み
はじめに
1.人間形成論と人間形成研究の二元論について
2.人間形成論を欠いた人間形成研究
3.人間形成論的に基礎づけられた人間形成研究としての伝記研究
4.小括
第2章 ドイツの古典的人間形成論の文脈で見た自伝研究
1.個人の自己形成と社会関係の相即性への眼差し――ヘーゲルの人間観
2.到達不可能な無限者と差異の戯れ――ドイツ・ロマン主義の世界観
3.記憶の迷宮から人間形成論を紡ぎ出す試み――ベンヤミンの記憶論
第3章 へーゲルの人間形成論と現代の人間形成研究
はじめに
1.伝記研究に対する批判――人間形成論の不十分さ
2.フンボルトとヘーゲルにおける人間形成,人間形成過程,そして人間形成の形態
3.事例解釈――トム・ノヴァクの場合
4.未解決の問い――「おわりに」に代えて
第4章 ビルドゥングとビオグラフィ--あるいは,Bildungstheoretische Biographieforschung
1.ヴィガー論文のコンテクスト
2.「ビオグラフィ研究」とは何か
3.「ビルドゥング」という言葉――その思想地平
4.ビルドゥングとビオグラフィ
第II部 人間形成論としての承認論
第5章 承認と人間形成
はじめに
1.現代のドイツ教育学と教育科学における承認
2.出発点――アクセル・ホネットに基づく承認の理論
3.オルタナティヴ――ルートヴィッヒ・ジープに基づく承認の理論
4.人間形成論に対する結論
第6章 承認の場所――不正の感情と自己形成
1.人間形成論からみたホネット承認論
2.主体の意のままにならない自己形成
3.自らの経験を他者に語ること
4.自己実現と人間形成論の齟齬――どのようにして人間形成論は社会的承認の獲得過程を捉えるのか
第7章 制度の目的・承認のコンフリクト・人間形成
はじめに
1.承認――カテゴリーの問題と理論の不十分さ
2.「ヤニカ」の事例――学校の拒否,承認のコンフリクト,阻害された人間形成過程,そして暴力
3.学校――法的な関係,人間形成という課題,選別の機能,そして制裁の力
4.学校の承認基準――権利,知識,成果,そして道徳性
5.おわりに――補償のジレンマ
第8章 質的な伝記研究,承認論,人間形成論
はじめに
1.承認論と人間形成・社会形成
2.人間形成過程としての主体と制度の相互作用
3.経験的,質的な人間形成研究と人間形成論
4.質的な人間形成研究と人間形成論の相互参照――「おわりに」に代えて
第III部 人間形成論から教育現実を読み解く
第9章 ドイツにおける教員養成改革と教育学の変容
1.問題の所在
2.ドイツにおける教員養成の構造的特徴
3.ドイツにおける教員養成改革
4.教育学の変容
第10章 変貌を遂げる教員養成と教育学――今日のドイツは明日の日本か
1.高等教育の構造変化
2.教員養成の質保証
3.教員養成スタンダード
4.日本における教員養成制度改革に照らして
第11章 ドイツにおけるアビトゥーアと学修能力をめぐる議論
1.公共の議論における学修能力
2.ドイツにおけるアビトゥーアの歴史と意義
3.「学修能力」とは何か
4.一般陶冶,大学入学資格,学修能力
第12章 試験・学校・人間形成――ヴィガー氏のアビトゥーア論に寄せて
1.人間形成・選抜・資格付与という三位一体のイメージ
2.〈学校/試験/大学〉の構図を支える人間形成論
3.変化する人間形成観
4.経歴――試験がつくり出す個人の物語とは何か
5.文化の副作用――試験の自己目的化を超えて
◆主な目次
はじめに
序章 現代において人間形成(ビルドゥング)に向き合うことは何を意味するか
1.ビルドゥングとは何か
2.ビルドゥングに注目する理由
3.ビルドゥングの翻訳問題
4.「人間形成」という訳語を選択する
5.「形成」に込められた意味
6.「承認」というもう一つのキーワード
7.本書の構成
第I部 伝統の人間形成論と今日における人間形成研究のあいだ
第1章 現代における人間形成論と人間形成研究―― 一つの状況記述の試み
はじめに
1.人間形成論と人間形成研究の二元論について
2.人間形成論を欠いた人間形成研究
3.人間形成論的に基礎づけられた人間形成研究としての伝記研究
4.小括
第2章 ドイツの古典的人間形成論の文脈で見た自伝研究
1.個人の自己形成と社会関係の相即性への眼差し――ヘーゲルの人間観
2.到達不可能な無限者と差異の戯れ――ドイツ・ロマン主義の世界観
3.記憶の迷宮から人間形成論を紡ぎ出す試み――ベンヤミンの記憶論
第3章 へーゲルの人間形成論と現代の人間形成研究
はじめに
1.伝記研究に対する批判――人間形成論の不十分さ
2.フンボルトとヘーゲルにおける人間形成,人間形成過程,そして人間形成の形態
3.事例解釈――トム・ノヴァクの場合
4.未解決の問い――「おわりに」に代えて
第4章 ビルドゥングとビオグラフィ--あるいは,Bildungstheoretische Biographieforschung
1.ヴィガー論文のコンテクスト
2.「ビオグラフィ研究」とは何か
3.「ビルドゥング」という言葉――その思想地平
4.ビルドゥングとビオグラフィ
第II部 人間形成論としての承認論
第5章 承認と人間形成
はじめに
1.現代のドイツ教育学と教育科学における承認
2.出発点――アクセル・ホネットに基づく承認の理論
3.オルタナティヴ――ルートヴィッヒ・ジープに基づく承認の理論
4.人間形成論に対する結論
第6章 承認の場所――不正の感情と自己形成
1.人間形成論からみたホネット承認論
2.主体の意のままにならない自己形成
3.自らの経験を他者に語ること
4.自己実現と人間形成論の齟齬――どのようにして人間形成論は社会的承認の獲得過程を捉えるのか
第7章 制度の目的・承認のコンフリクト・人間形成
はじめに
1.承認――カテゴリーの問題と理論の不十分さ
2.「ヤニカ」の事例――学校の拒否,承認のコンフリクト,阻害された人間形成過程,そして暴力
3.学校――法的な関係,人間形成という課題,選別の機能,そして制裁の力
4.学校の承認基準――権利,知識,成果,そして道徳性
5.おわりに――補償のジレンマ
第8章 質的な伝記研究,承認論,人間形成論
はじめに
1.承認論と人間形成・社会形成
2.人間形成過程としての主体と制度の相互作用
3.経験的,質的な人間形成研究と人間形成論
4.質的な人間形成研究と人間形成論の相互参照――「おわりに」に代えて
第III部 人間形成論から教育現実を読み解く
第9章 ドイツにおける教員養成改革と教育学の変容
1.問題の所在
2.ドイツにおける教員養成の構造的特徴
3.ドイツにおける教員養成改革
4.教育学の変容
第10章 変貌を遂げる教員養成と教育学――今日のドイツは明日の日本か
1.高等教育の構造変化
2.教員養成の質保証
3.教員養成スタンダード
4.日本における教員養成制度改革に照らして
第11章 ドイツにおけるアビトゥーアと学修能力をめぐる議論
1.公共の議論における学修能力
2.ドイツにおけるアビトゥーアの歴史と意義
3.「学修能力」とは何か
4.一般陶冶,大学入学資格,学修能力
第12章 試験・学校・人間形成――ヴィガー氏のアビトゥーア論に寄せて
1.人間形成・選抜・資格付与という三位一体のイメージ
2.〈学校/試験/大学〉の構図を支える人間形成論
3.変化する人間形成観
4.経歴――試験がつくり出す個人の物語とは何か
5.文化の副作用――試験の自己目的化を超えて
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社北大路書房
- 発売日2014/7/11
- 寸法21 x 14.8 x 2.5 cm
- ISBN-104762828637
- ISBN-13978-4762828638
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登録情報
- 出版社 : 北大路書房 (2014/7/11)
- 発売日 : 2014/7/11
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 240ページ
- ISBN-10 : 4762828637
- ISBN-13 : 978-4762828638
- 寸法 : 21 x 14.8 x 2.5 cm
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