憲法を勉強するとき必ず用意すべきとされる本ではありますが
使い方次第で費用対効果に違いがでる本だと思います。
憲法の概説書では ― 試験対策用として出版されているものではとくに ―
本書に掲載されている判例の事案の概要と判旨の抜粋程度は載っていることが多いので
これらを簡単に確認するために本書を買う場合は無用の長物になってしまうと思われます
―もちろん例えば本書I49事件のように、概説書などの簡単な紹介では理解しにくいと思われる事件もありますが。
判旨については、解説者が論ずるべき点を絞っていたり
紙面の関係で重要な部分が抜けてしまっている場合もあります。
多くの問題点が論じられた判例の場合は、他の判例集や最高裁HPで
全文を確認してみることも必要かもしれません。
本書の価値は解説を上手に活用できるかにかかっているように思います。
論者によって初学者向けの解説に徹していたり、特定の問題に焦点を絞って解説しているので
必ずしも質的に均一ではないし、特に初学者には読みにくいものも多いと思いますが
判例を理解するうえで重要な指摘が数多くあります。
初学者ならばいくつかの解説を読むことで、法学の文章に慣れるトレーニングにはなるだろうし
一通り憲法を学んだ人の場合には速読して学説を整理しつつ
解説者の指摘するポイントを確認するなどの利用法ができると思われます。
レポートを作成する場合でも、本書の参考文献から、関連する重要な文献や判例
他の学者の判例講釈を探すのに役立つと思われます。
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別冊ジュリスト No.154 ムック – 2000/9/1
芦部 信喜
(編集)
憲法判例百選 1 第4版
- 本の長さ143ページ
- 言語日本語
- 出版社有斐閣
- 発売日2000/9/1
- ISBN-104641114544
- ISBN-13978-4641114548
登録情報
- 出版社 : 有斐閣 (2000/9/1)
- 発売日 : 2000/9/1
- 言語 : 日本語
- ムック : 143ページ
- ISBN-10 : 4641114544
- ISBN-13 : 978-4641114548
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,368,890位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年10月20日に日本でレビュー済み
字が小さく目が疲れます。この時点で司法試験受験生
向きではありません。1日1時間とか30分の勉強を一生懸命
やっている人にとっては丁度いいかもしれませんが、
数時間以上本読んで問題といている司法試験受験生にとって
やりこむのは不可能ですね。目を潰さない限り。
予備校で指導を受け「ここはAランク、ここは赤線、
この判例のポイントはここ」と教えてもらっているなら
まだ使えます。でも、著者はそれを望んでないでしょう。
基本的にレイアウトに大きな欠点がある。
文字が小さく4段組みになっているのだが、段と段の間に
余白が無さ過ぎる。基本的に書き込みが不可能に近い。
判例は文章が複雑なので段落を区切って考えたり
ここは規範の部分で通説とどう違うか学説はどこを
批判しているかの区別をつけにくい。
四宮先生の『民法総則』(弘文堂)と似たような
コメントになるが出版社と著者の配慮をもっと要求したいです。
予備校の知識を脳味噌に完全に叩き込んだベテランが
余裕のある時間に読み込む以外使えない。
向きではありません。1日1時間とか30分の勉強を一生懸命
やっている人にとっては丁度いいかもしれませんが、
数時間以上本読んで問題といている司法試験受験生にとって
やりこむのは不可能ですね。目を潰さない限り。
予備校で指導を受け「ここはAランク、ここは赤線、
この判例のポイントはここ」と教えてもらっているなら
まだ使えます。でも、著者はそれを望んでないでしょう。
基本的にレイアウトに大きな欠点がある。
文字が小さく4段組みになっているのだが、段と段の間に
余白が無さ過ぎる。基本的に書き込みが不可能に近い。
判例は文章が複雑なので段落を区切って考えたり
ここは規範の部分で通説とどう違うか学説はどこを
批判しているかの区別をつけにくい。
四宮先生の『民法総則』(弘文堂)と似たような
コメントになるが出版社と著者の配慮をもっと要求したいです。
予備校の知識を脳味噌に完全に叩き込んだベテランが
余裕のある時間に読み込む以外使えない。
2006年9月1日に日本でレビュー済み
旧司法の択一対策のために読みました。判例百選の内容は、1事例2判旨3解説からできています。1事例については、どれも問題なく理解できますが、2判旨3解説は少々問題があります。まず、2判旨は全文を載せることができないので、どれも要約、抜粋されていますが、中には要約、抜粋の仕方が少しわかりにくいものがあります。次に、3解説ですが、全体の8割位は、面白く読めますが、残り2割位になぜそんな解説をしているのか分からないものが含まれています。百選は判例ごとに執筆者が違いますが、おそらく、判例に対してどういう解説をするのかも、執筆者の裁量に任されているのだと思います。
旧司法の択一対策としては、1事案2判旨を読めば十分です。特に、2判旨の方は、近年穴埋めで出題されることもあるので、旧司法試験受験生の中には、覚えるつもりで、3回以上読まれる方もいるようです。
3解説は、時間がかかるので、択一対策であるなら、割り切って読まないほうが無難だと思います。ただ、気になってしまい、読まないことも、結構難しいので、最重要判例の解説に限って、論文対策の意味も含めて読む、などの割り切り方が大切です。
旧司法の択一対策としては、1事案2判旨を読めば十分です。特に、2判旨の方は、近年穴埋めで出題されることもあるので、旧司法試験受験生の中には、覚えるつもりで、3回以上読まれる方もいるようです。
3解説は、時間がかかるので、択一対策であるなら、割り切って読まないほうが無難だと思います。ただ、気になってしまい、読まないことも、結構難しいので、最重要判例の解説に限って、論文対策の意味も含めて読む、などの割り切り方が大切です。
2006年4月3日に日本でレビュー済み
本書は、執筆者が、判例ごとに異なるため、統一性にかける、活字が小さすぎて読みにくい、などの難点があるが、代替品が存在しないため、これを使うしかないという感じ。もう少し読者のことを考えて編集してほしいものである。
2005年5月20日に日本でレビュー済み
~試験対策であれば、事実と判旨のみでいいでしょう。それだけであれば短い時間で
全体を回せます。また、解説で学問的な面白さに触れ、ハマってしまうのは却って
マイナスです。
もう少し深い学習をしたいのなら解説を読んでもいいのかもしれません。
そして、さらに深い学習、レポートや論文といったあたりになると、解説では足り
ません。しかし、~~最後の参考文献が更なる学習のための道標となります。
従って、どのレベルなのか割り切って使った方がいいと思います。~
全体を回せます。また、解説で学問的な面白さに触れ、ハマってしまうのは却って
マイナスです。
もう少し深い学習をしたいのなら解説を読んでもいいのかもしれません。
そして、さらに深い学習、レポートや論文といったあたりになると、解説では足り
ません。しかし、~~最後の参考文献が更なる学習のための道標となります。
従って、どのレベルなのか割り切って使った方がいいと思います。~
2002年6月1日に日本でレビュー済み
適度な量の重要判例を網羅しているため、人気のある一冊。もっとも、各判例の解説をそれぞれ色々な学者が担当しているため、その出来栄えにデコボコがあり、使いづらい。にもかかわらず、他に代替判例集に手頃なものがないため、使わざるをえない。客のニーズはあるが客の忠誠心を買うことができない、という典型的な書。