タイトルが示すとおり、
学校教育でのコンピュータの有用性に疑問を投げかけた一冊。
アメリカの事例を詳細に挙げた結果、
学校にコンピュータを導入したからと言って
必ずしも教育効果が高まるとは限らず、
学校教育を担う教師達の知識・技能に依存することを示している。
このことは、情報化社会の到来に伴う
学校教育の変容そのものを否定するものではないが、
費用対効果を考慮することなく
安易に「コンピュータを導入さえすれば良い」とする
そうした風潮に一石を投じたものであり、
学校教育を政策面から考える上では貴重な資料と言える。
国家予算における教育投資の割合の低さが指摘されている日本でも、
ことコンピュータに関してはそれなりの投資がなされているわけで、
その意味では参考に出来る点が大きいと思われる。
但し、本書ではこうした現状への対案を具体的に述べておらず、
対案を期待するのであれば別の著書を探す必要があろう。
しかしそれでも、理念が先行しがちな情報教育について
実態を詳細に綴った本書の価値は決して低くない。
ページ数の割に値段が高いのが難点ではあるが、
情報教育関係者ならば一読の価値のある一冊である。
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学校にコンピュ-タは必要か: 教室のIT投資への疑問 (叢書・現代社会のフロンティア 2) 単行本 – 2004/3/1
- 本の長さ274ページ
- 言語日本語
- 出版社ミネルヴァ書房
- 発売日2004/3/1
- ISBN-104623039293
- ISBN-13978-4623039296
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
IT大国アメリカ-。その教育現場へ莫大なIT投資がされている。長期調査を元に、「小学校に納入されたコンピュータが、巨額の投資に見合う使われ方をしているのか」その真価を論述する。
登録情報
- 出版社 : ミネルヴァ書房 (2004/3/1)
- 発売日 : 2004/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 274ページ
- ISBN-10 : 4623039293
- ISBN-13 : 978-4623039296
- Amazon 売れ筋ランキング: - 497,042位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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