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文学の福袋(漱石入り) 単行本 – 2012/11/21

4.0 5つ星のうち4.0 1個の評価

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購入オプションとあわせ買い

百福さんや平家物語、チェ・ゲバラ…
挿絵や図書館、さらにダーウィン、漱石の『明暗』論まで。
文学と思想の宴に招待する、大入り袋。


「読み始めて、息をのむ。面白い。
間違いなく、ワクワクするほど面白い本である。
問題は、この痛烈な面白さをどう伝えたらいいのかということだろう……
私はこの本を本棚の、サイードの『オリエンタリズム』とアンダーソンの『想像の共同体』の隣りに並べることにした」

「ずっと昔の人の伝記を読むときには、安心感というのか、奇妙な優越感というのか、
何かそうしたものがあって、なんとなく心のゆとりがもてるものだ。
だが、生きた時代が自分と重なり合う誰かの伝記となると、そうもいかない」

「不快な本である。
著者は〈ヨーロッパ最高の知性〉ということで、博学卓識、毎日2時間半の睡眠で、
好物のチョコレートを大量に食べながら執筆活動に従事……だとすれば、
この本は睡眠不足から来る産物ということなのか」

「読み終えて……絶句。
こんな書き出しは書評にふさわしくないことくらい承知しているものの、
それでもそう書いてみたくなるほど面白い本である」

すてきな書評の条件はいろいろあるだろうが、まずは〈書き手の芸〉によって決まる。
読者を引き寄せる出だしの文句、勢いのある優雅あるいは辛辣な口調。
思わず本に手が伸びるようなのがいい。そうしたブリリアントな110本を超す書評に加え、
本をめぐるエッセイ、文化・思想史に作家論を併収した大入り袋。


【目次抄】
I 本を読む? 図書館で?
II 短評大会
III 時空をつなぐ
1 全体的な眺め
2 英国
経度の測り方――18世紀西 3 フランス
4 ドイツ
5 イタリア・スペイン
6 北米
7 南米
8 アフリカ・中近東・アジア
9 日本
IV ダーウィン、漱石、その他
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商品の説明

著者について

富山太佳夫
とみやま・たかお
1947年鳥取県西伯郡に生れる。1970年東京大学英文科卒業。1973年東京大学大学院修士課程修了。現在 青山学院大学教授。
著書『シャーロック・ホームズの世紀末』(青土社)『ポパイの影に』『おサルの系譜学』(みすず書房)『文化と精読』(名古屋大学出版会)『笑う大英帝国』『英文学への挑戦』(岩波書店)ほか。
訳書 ソンタグ『隠喩としての病い/エイズとその隠喩』『火山に恋して』『土星の徴しの下に』『書くこと、ロラン・バルトについて』『サラエボで、ゴドーを待ちながら』(みすず書房)カラー『ディコンストラクション』(全2巻、共訳、岩波書店)ウォー『大転落』(全2巻、岩波書店)ショウォールター『性のアナーキー』(共訳、みすず書房)ほか。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (2012/11/21)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2012/11/21
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 368ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 462207723X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622077237
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 1個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2014年11月21日に日本でレビュー済み
題名に「文学」とありますが、中身はここ数年に出版された、ノンフィクションを始めとするいろいろな本の書評です。そのため☆一つ減らしましたが、書評自体は、読んだ気にさせず、「読んでみよう」と思わせる筆力があり、とても面白いです。近年(2000年代初頭から2012年まで)出版された学術書(日本語でも訳でも)に特に強いです。

余談として、著者の富山氏が所属するのは青山学院大学ですが、最近私個人が福岡伸一さんの著作群も読んだこともあり、小さい大学にしてはなんだかユニークな先生が多いんだな、と思いました。

値段が張るので、ちょっとやそっとでは「購入」という気になれないかもしれませんが、図書館などでの一読の意義はあります。
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