経済は初学者なので、ひとつひとつのストーリーの妥当性は分かりません。
しかし著者の視点は冷静かつ公平に感じられ、知的好奇心を満足させてくれます。
IT業界周りのように、テクノロジーの普及で世界は公平になって行く、という議論が普通になされている中で、こういう本の議論を踏まえておく価値はあると思います。
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不平等について―― 経済学と統計が語る26の話 単行本 – 2012/11/23
ブランコ・ミラノヴィッチ
(著),
村上 彩
(翻訳)
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購入オプションとあわせ買い
史上最高のお金持ちはだれか? グローバリゼーションで世界は不平等になったの
か? 現代のアメリカと古代ローマ帝国の所得格差はどれほど違うのか? などなど、
数多くの思い込みを数字で覆し、精確に理解するための必修知識を与えてくれる一
冊。
「あなたは世界の所得分布のどの辺りにいるのだろうか。J・オースティン『高慢と偏
見』のダーシーや、アンナ・カレーニナはどうだろうか。アウグストゥスはビル・ゲイツ
よりも金持ちなのだろうか。中国が、ソヴィエトやユーゴスラヴィアのようにバラバラ
になるかもしれないのはなぜだろうか。所得と富の偏在になぜ注目すべきなのだろ
うか。著者は25年にわたって世界の不平等を研究してきた。本書は不平等の『アラ
ビアン・ナイト』であり、歴史、文学、世界各地の事例が満載だ。持てる者にとっても、
持たざる者にとっても、必読、発見の一冊」
アンガス・ディートン(プリンストン大学 経済学・国際関係学教授)
「全世界をまたにかけ、時間を越えて旅をする、楽しみ満載のこの本で、経済的不
平等という深刻な主題について学んでみよう! 著者は数々の魅力的なお話を通し
て、所得と富の不平等――そして、その概念、計測、変化、生活における役割を、
正確さを失わずに、バランスよく説明している。旅先にも持っていけるし、教室でも使
える、とてもすばらしい一冊」
トマス・ポッゲ(イェール大学 哲学・国際関係学教授)
か? 現代のアメリカと古代ローマ帝国の所得格差はどれほど違うのか? などなど、
数多くの思い込みを数字で覆し、精確に理解するための必修知識を与えてくれる一
冊。
「あなたは世界の所得分布のどの辺りにいるのだろうか。J・オースティン『高慢と偏
見』のダーシーや、アンナ・カレーニナはどうだろうか。アウグストゥスはビル・ゲイツ
よりも金持ちなのだろうか。中国が、ソヴィエトやユーゴスラヴィアのようにバラバラ
になるかもしれないのはなぜだろうか。所得と富の偏在になぜ注目すべきなのだろ
うか。著者は25年にわたって世界の不平等を研究してきた。本書は不平等の『アラ
ビアン・ナイト』であり、歴史、文学、世界各地の事例が満載だ。持てる者にとっても、
持たざる者にとっても、必読、発見の一冊」
アンガス・ディートン(プリンストン大学 経済学・国際関係学教授)
「全世界をまたにかけ、時間を越えて旅をする、楽しみ満載のこの本で、経済的不
平等という深刻な主題について学んでみよう! 著者は数々の魅力的なお話を通し
て、所得と富の不平等――そして、その概念、計測、変化、生活における役割を、
正確さを失わずに、バランスよく説明している。旅先にも持っていけるし、教室でも使
える、とてもすばらしい一冊」
トマス・ポッゲ(イェール大学 哲学・国際関係学教授)
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2012/11/23
- ISBN-104622076918
- ISBN-13978-4622076919
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商品の説明
著者について
ブランコ・ミラノヴィッチ(Branko Milanovic)
世界銀行の研究部門のリードエコノミスト。メリーランド大学教授。専門は所得分布、
不平等の計測。著書 Worlds Apart: Measuring International and Global Inequality
(Princeton University Press, 2005).
世界銀行の研究部門のリードエコノミスト。メリーランド大学教授。専門は所得分布、
不平等の計測。著書 Worlds Apart: Measuring International and Global Inequality
(Princeton University Press, 2005).
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2012/11/23)
- 発売日 : 2012/11/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 240ページ
- ISBN-10 : 4622076918
- ISBN-13 : 978-4622076919
- Amazon 売れ筋ランキング: - 640,751位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 61,423位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年8月12日に日本でレビュー済み
近年の平等論に関心があって、この本を入手しました。
私は大学で経済学を学び、
卒業後もいろいろ経済学の本を読んでいたので、
書いてあることは大まかに理解できますが、
経済学や経済分析の幅広い知識がない人には、
全く読めない本ですので、注意が必要です。
不平等に関するデータを、
(1)一国内での不平等(所得分布)
(2)多国間での不平等
(3)グローバル化された世界での不平等
という風に分けて述べていますが、
特に新しい視点やモデルを持ち込んでいるわけではなく、
結論じみたモノは余りありません。
平等に関して研究してきた結果を
データを出して解説しているといった印象です。
経済学の論文のネタを見つけるには良い本かもしれませんが、
一般の人が平等について考えるための読み物としては、
あまり良い点はつけられない、、、といったところでしょうか。
まあそれは、翻訳の技術で多少良くできるはずなんですが、
そういう努力がないように見えるのが残念。
まあ、いちいち解説しだしたら、倍くらいの分厚さになるでしょうけど。
私は大学で経済学を学び、
卒業後もいろいろ経済学の本を読んでいたので、
書いてあることは大まかに理解できますが、
経済学や経済分析の幅広い知識がない人には、
全く読めない本ですので、注意が必要です。
不平等に関するデータを、
(1)一国内での不平等(所得分布)
(2)多国間での不平等
(3)グローバル化された世界での不平等
という風に分けて述べていますが、
特に新しい視点やモデルを持ち込んでいるわけではなく、
結論じみたモノは余りありません。
平等に関して研究してきた結果を
データを出して解説しているといった印象です。
経済学の論文のネタを見つけるには良い本かもしれませんが、
一般の人が平等について考えるための読み物としては、
あまり良い点はつけられない、、、といったところでしょうか。
まあそれは、翻訳の技術で多少良くできるはずなんですが、
そういう努力がないように見えるのが残念。
まあ、いちいち解説しだしたら、倍くらいの分厚さになるでしょうけど。
2018年2月28日に日本でレビュー済み
経済統計から世界の不平等について語る本です。
1章では主に一国内の不平等を、2章では国家間の不平等を、3章では全世界の不平等を扱い、
タイトル通り26の小論で構成されています。
注目点としては全世界市民を対象としたグローバルなジニ係数の推定に言及していること。
こんな研究もあったのかと目から鱗が落ちた気持ちになりました。
先進国の最貧層の方が途上国の富裕層より裕福だという指摘も興味深いです。
全体的に対策よりも不平等の現実を示す姿勢で、ピケティ「21世紀の資本」に近い性質の本だと思います。
そういえば21世紀の資本では小説に描写された不平等を取り上げていましたが、
この本でも同様のアプローチをしている箇所がありました。
非常に淡々とした筆致なので、ちょっと堅苦しく感じられるのが惜しいところです。
正直、陰鬱な印象もあり、楽しく読める本ではありませんでした。
1章では主に一国内の不平等を、2章では国家間の不平等を、3章では全世界の不平等を扱い、
タイトル通り26の小論で構成されています。
注目点としては全世界市民を対象としたグローバルなジニ係数の推定に言及していること。
こんな研究もあったのかと目から鱗が落ちた気持ちになりました。
先進国の最貧層の方が途上国の富裕層より裕福だという指摘も興味深いです。
全体的に対策よりも不平等の現実を示す姿勢で、ピケティ「21世紀の資本」に近い性質の本だと思います。
そういえば21世紀の資本では小説に描写された不平等を取り上げていましたが、
この本でも同様のアプローチをしている箇所がありました。
非常に淡々とした筆致なので、ちょっと堅苦しく感じられるのが惜しいところです。
正直、陰鬱な印象もあり、楽しく読める本ではありませんでした。
2014年3月5日に日本でレビュー済み
ダテにみすず書房(←大学時代、お世話になりました!)ではありません。決して簡単に読み流せる本ではなく、しっかり骨太。
私も読み進める中で、参考文献やwikiやらをときどき開いて、経済学や統計学のおさらいをしながら前進するという感じでした。
いやはや、ドキドキしながら知的冒険にいざなってくれる貴重な一冊です。
軽いhow toものばかりでなく、時にはこういう骨太本とガップリ四つに取り組んでみるのも、いいものですよ。
ぜひ読んでみて下さい!
私も読み進める中で、参考文献やwikiやらをときどき開いて、経済学や統計学のおさらいをしながら前進するという感じでした。
いやはや、ドキドキしながら知的冒険にいざなってくれる貴重な一冊です。
軽いhow toものばかりでなく、時にはこういう骨太本とガップリ四つに取り組んでみるのも、いいものですよ。
ぜひ読んでみて下さい!
2013年3月5日に日本でレビュー済み
不平等を専門とする経済学者による、不平等をめぐる興味深いエッセイ集である。不平等を3つのレベル、つまり、一国内の個人間の不平等、国家間の不平等、および世界を横断的に見た場合の世界市民間の不平等である。第三の、世界市民間の不平等は新しい視点である。
本書では、それぞれのレベルについて簡単にまとめてから(不平等の測定法、測定の歴史など)、合計26のコラム(エッセイ)が続く。テーマは、経済学はもちろん、歴史(ローマ時代の不平等など)、社会(パリの居住区間の所得差など)、政治(社会主義国家における不平等と体制崩壊との関係など)、国際問題(EU内の国家間の不平等と米国の州間不平等の比較など)等々、驚くほど広範囲であり、いずれも、単独でも興味深いテーマばかりである。「不平等」という切口を導入することで、経済・歴史・社会・政治・国際問題などの分析が一段と深められることがよく分かる。
本書は、グローバル資本主義の進展は世界的な不平等を拡大する要因でもあるが、中国やインドのような巨大人口の国々の経済成長で、中間層を拡大し不平等を緩和する要因でもあることを指摘している。グローバルな不平等問題で、非常に印象的な指摘がある(p.108)。それは、グローバルに見た個人間の不平等の水準は、(1)その人の出身地(国)、および(2)その人の属する階級(階層)、という2つの要素で構成されるが、近年は階級の比率が高まり、2000年には出身地対出身階級の比率は80対20になったという。つまり、人はどの国に生まれるかで豊かな生活が送れるかどうかがほとんど決まる、ということである。このことが、豊かな国への移民(不法移民も含め)が絶えない原因であり、またテロがなくならない遠因にもなっていると考えられる。
日本でも今後、不平等問題や貧困問題がますます深刻になる可能性が高い。本書は、不平等問題が一国内だけでなく、国際的な視点からも、早急に対策を考えるべき課題であることを明らかにした。なお、本書で扱っていないが、健康の不平等問題も非常に重要と考えられる。
本書では、それぞれのレベルについて簡単にまとめてから(不平等の測定法、測定の歴史など)、合計26のコラム(エッセイ)が続く。テーマは、経済学はもちろん、歴史(ローマ時代の不平等など)、社会(パリの居住区間の所得差など)、政治(社会主義国家における不平等と体制崩壊との関係など)、国際問題(EU内の国家間の不平等と米国の州間不平等の比較など)等々、驚くほど広範囲であり、いずれも、単独でも興味深いテーマばかりである。「不平等」という切口を導入することで、経済・歴史・社会・政治・国際問題などの分析が一段と深められることがよく分かる。
本書は、グローバル資本主義の進展は世界的な不平等を拡大する要因でもあるが、中国やインドのような巨大人口の国々の経済成長で、中間層を拡大し不平等を緩和する要因でもあることを指摘している。グローバルな不平等問題で、非常に印象的な指摘がある(p.108)。それは、グローバルに見た個人間の不平等の水準は、(1)その人の出身地(国)、および(2)その人の属する階級(階層)、という2つの要素で構成されるが、近年は階級の比率が高まり、2000年には出身地対出身階級の比率は80対20になったという。つまり、人はどの国に生まれるかで豊かな生活が送れるかどうかがほとんど決まる、ということである。このことが、豊かな国への移民(不法移民も含め)が絶えない原因であり、またテロがなくならない遠因にもなっていると考えられる。
日本でも今後、不平等問題や貧困問題がますます深刻になる可能性が高い。本書は、不平等問題が一国内だけでなく、国際的な視点からも、早急に対策を考えるべき課題であることを明らかにした。なお、本書で扱っていないが、健康の不平等問題も非常に重要と考えられる。
2013年4月7日に日本でレビュー済み
経済的不平等をどうとらえるかということが非常に分かりやすい。本の帯にもある(1)単一コミュニティ内の個人間の不平等、(2)国・民族間の不平等、(3)世界の市民の(グルーバルな)不平等、それぞれについて身近な例を示しながら書かれている。読む人によってどのポイントに気持ちが動かされるかは異なると思うが、「中間層」についての考えるヒントを得ることが出来た。米国の中間層有権者が借金をし易くなったことで「突然、中間層も自分たちが勝ち組のような気分になった」という表現や、不平等の拡大・縮小に関する経済学者の予想がどのように現実と異なっていたかなど、非常に興味深かった。アベノミクスで貨幣供給を2倍にする政策が出されているが、その推移・成果を考える時に、日本経済の活性化という評価軸だけでなく、個人間の不平等という切り口も大切だと感じた。そもそも「善玉」不平等と「悪玉」不平等があるのだということにも触れられており、不平等の有用性も時代により変化することも記述されていることが好ましい。「不平等をなくそう」と声高に叫ぶ内容ではなく、「不平等とは何か」を静かに語ることで、読む人が思考を次に進め広げることをサポートしていると思う。日本語訳も自然で読み易かった。
2013年3月3日に日本でレビュー済み
不平等を、一国内のものではなく世界に広げて考察した意欲的な本。 本書によれば、グローバリゼーションの進展に伴って、世界各国間の不平等は、かつてないほど深刻化しているという。
そのジニ係数は、なんと70〜80に達するという!
驚くべきことに、一国内の不平等について、経済学は様々な試みをして分析をしているにもかかわらず、国際間の不平等についてはほとんどだれも研究成果を残していないという。
本書は、そういう意味でも貴重な資料である。
本書では、古今東西の国々〜ローマ帝国からEU、アメリカの不平等に至るまで、詳細な分析が示される。
また、アンナ・カレーニナの所得や古代ローマのクラッスス、カーネギーとビルゲイツ、ロックフェラーなどの所得の比較などは楽しい読み物になっている。
また、不平等に関する先駆的な研究者、パレートとクズネッツについても詳しく紹介されている。
残念ながら、歴史的にみて世界はクズネッツの描いたような平等化には進んではいない。
歴史上最も不平等な時代に我々はいると肝に命じなければならない。
本書では、世界金融危機の原因についても興味深い分析をしている。
その遠因は、不平等の拡大である。
すなわち、最富裕層の富が増大し、一方で中間層が減少したため、中間層に対しては信用取引の間口を広げて消費を拡大させ、富裕層は新たな金融商品を求めた結果であるとする。
的確な指摘である。
次の言葉が印象的である。
「アマルティア・センの潜在能力アプローチに沿って、既存の財やサービスから満足を得ることが難しい人にこそ、より多くの所得を与える。」
そのジニ係数は、なんと70〜80に達するという!
驚くべきことに、一国内の不平等について、経済学は様々な試みをして分析をしているにもかかわらず、国際間の不平等についてはほとんどだれも研究成果を残していないという。
本書は、そういう意味でも貴重な資料である。
本書では、古今東西の国々〜ローマ帝国からEU、アメリカの不平等に至るまで、詳細な分析が示される。
また、アンナ・カレーニナの所得や古代ローマのクラッスス、カーネギーとビルゲイツ、ロックフェラーなどの所得の比較などは楽しい読み物になっている。
また、不平等に関する先駆的な研究者、パレートとクズネッツについても詳しく紹介されている。
残念ながら、歴史的にみて世界はクズネッツの描いたような平等化には進んではいない。
歴史上最も不平等な時代に我々はいると肝に命じなければならない。
本書では、世界金融危機の原因についても興味深い分析をしている。
その遠因は、不平等の拡大である。
すなわち、最富裕層の富が増大し、一方で中間層が減少したため、中間層に対しては信用取引の間口を広げて消費を拡大させ、富裕層は新たな金融商品を求めた結果であるとする。
的確な指摘である。
次の言葉が印象的である。
「アマルティア・センの潜在能力アプローチに沿って、既存の財やサービスから満足を得ることが難しい人にこそ、より多くの所得を与える。」