著者は外国人の日本文化研究者.戦国時代を「武器・防具・戦術百科」という特殊な観点から纏めたもの.しかし,不思議な事に,著者の”はしがき”や”あとがき”が無いので,本書の執筆の動機や目的が伝わってこない. 通読してみると,これまでの筆者の歴史的常識から大きく違和感があるようには感じなかった.日本で出版された歴史書にはめずらしく,イラスト,地図,カラーの写真が満載である.これら図版は若干異国趣味があるように感じられたが,それらのキャプションは本文の内容と良くマッチしている.
本書には,一応「図版出典」,「参考文献」,「索引」が整っている.しかし本書に掲載されている図版の出典が知りたい場合,「図版出典」により,所蔵先や画像アーカーブは特定できるが,肝心の図版の名称は,例えば,「xxxx図絵」がキャプションでも「図版出典」でも分からない.
本書では随所に歴史的ランドマーク(例えば,xxx城,xxxヶ原)の芸術的な写真が掲載されている.まるで旅行ガイドのようだ.これらの写真は「図版出典」によれば,多くの出典はGetty Imagesのような画像アーカイブであり,著者自身が集めたものではないだけに信憑性の点でやや疑問を感じる.
また「参考文献」で参照している文献は,一次資料ではなく,二次的資料が多い.総じて云えば,本書は研究書ではなく,肩の凝らない歴史的読み物であろう.
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図説 戦国時代 武器・防具・戦術百科 単行本 – 2013/7/18
トマス・D. コンラン
(著),
Thomas D. Conlan
(原名)
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13世紀から17世紀にわたる「武士の時代」の武器・防具、戦術の変遷、そして武将たちの姿を大図解。
徒武者と騎馬武者から槍と弓の時代、そして火器の登場による戦術の変化をフルカラーの
豊富な図版とともに紹介した「戦国百科全書」!
徒武者と騎馬武者から槍と弓の時代、そして火器の登場による戦術の変化をフルカラーの
豊富な図版とともに紹介した「戦国百科全書」!
- 本の長さ332ページ
- 言語日本語
- 出版社原書房
- 発売日2013/7/18
- 寸法15.8 x 3.3 x 21.8 cm
- ISBN-104562049294
- ISBN-13978-4562049295
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登録情報
- 出版社 : 原書房 (2013/7/18)
- 発売日 : 2013/7/18
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 332ページ
- ISBN-10 : 4562049294
- ISBN-13 : 978-4562049295
- 寸法 : 15.8 x 3.3 x 21.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 478,560位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 13,376位日本史 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年10月2日に日本でレビュー済み
2013年9月7日に日本でレビュー済み
本書は
Weapons and Fighting Techniques of the Samurai Warrior, 1200-1900
を
著者自ら翻訳したものです。このような本にありがちな妙な軍事用語に惑わされずに済みます。
概観としては、武士の時代(鎌倉から江戸)における戦争様相の移り変わりをバッサリと論じています。
平安〜南北朝時代:騎馬弓兵を中心とし、それらを囲むように徒歩兵が群がる。主役はなんといっても弓!
応仁の乱〜戦国前期:長槍隊が組織され、騎馬弓兵を圧倒する(集団戦から組織戦へ)。
鉄砲伝来以後:これまで死傷者の過半を占めていた弓矢が徐々に減り、代わりに鉄砲の配備率が高まる。
コンラン氏は、戦争様相を変化させたのは鉄砲よりも長槍隊のほうが決定的であったと見ています。
「1575年に武田軍が苦しんだように、射程の向上のおかげできらびやかな鎧をつけた武将たちの
死傷者数が増えただけで、戦の中身は変わらなかった。あいかわらず槍兵の集団が戦場を支配し続けたのだ」
(P266-7)
そして銃を重要視しなかった武田氏、後北条氏は圧倒的な敗北に見舞われて滅亡した、としています。
戦国時代の記述は異論あるところかもしれませんが、コンラン氏の得意とするのはおそらく南北朝時代。
室町時代の戦闘を論じる人などまずいませんから、圧巻です。
個人的にもっとも注目したのが、騎馬弓兵の戦闘法です。
日本馬はのろく、ゆえに騎射に適し、小回りのきく機動によってモンゴル兵を翻弄したというのです。
しかし反面、乗馬襲撃Cavalry chargeのロマンが遠のく記述ですね。
アマゾンコムのレビューでは、騎馬弓兵の戦闘法の考察は誤っている、図(map)が少ない、とあります。
たしかに戦況図が少ないかもしれませんね。脳内補完してました。
類書を探せば、古く『 兵器と戦術の日本史 』ぐらいしかありません。
個々の論ではなく、大きな流れを書いた数少ない本として、星五つ!
10/12追記
コンラン氏本人が訳したのではないそうです。匿名の方から教えていただきました。
著者自ら翻訳したものです。このような本にありがちな妙な軍事用語に惑わされずに済みます。
概観としては、武士の時代(鎌倉から江戸)における戦争様相の移り変わりをバッサリと論じています。
平安〜南北朝時代:騎馬弓兵を中心とし、それらを囲むように徒歩兵が群がる。主役はなんといっても弓!
応仁の乱〜戦国前期:長槍隊が組織され、騎馬弓兵を圧倒する(集団戦から組織戦へ)。
鉄砲伝来以後:これまで死傷者の過半を占めていた弓矢が徐々に減り、代わりに鉄砲の配備率が高まる。
コンラン氏は、戦争様相を変化させたのは鉄砲よりも長槍隊のほうが決定的であったと見ています。
「1575年に武田軍が苦しんだように、射程の向上のおかげできらびやかな鎧をつけた武将たちの
死傷者数が増えただけで、戦の中身は変わらなかった。あいかわらず槍兵の集団が戦場を支配し続けたのだ」
(P266-7)
そして銃を重要視しなかった武田氏、後北条氏は圧倒的な敗北に見舞われて滅亡した、としています。
戦国時代の記述は異論あるところかもしれませんが、コンラン氏の得意とするのはおそらく南北朝時代。
室町時代の戦闘を論じる人などまずいませんから、圧巻です。
個人的にもっとも注目したのが、騎馬弓兵の戦闘法です。
日本馬はのろく、ゆえに騎射に適し、小回りのきく機動によってモンゴル兵を翻弄したというのです。
しかし反面、乗馬襲撃Cavalry chargeのロマンが遠のく記述ですね。
アマゾンコムのレビューでは、騎馬弓兵の戦闘法の考察は誤っている、図(map)が少ない、とあります。
たしかに戦況図が少ないかもしれませんね。脳内補完してました。
類書を探せば、古く『 兵器と戦術の日本史 』ぐらいしかありません。
個々の論ではなく、大きな流れを書いた数少ない本として、星五つ!
10/12追記
コンラン氏本人が訳したのではないそうです。匿名の方から教えていただきました。