下巻においては、ヒトラーの独裁体制構築後、敗戦により破滅するまでが描かれています。
昔から、なぜユダヤ人の大虐殺が起きたのか、一般の国民はどのように考えていたのか、が知りたいと思っていました。
本書は上下巻を通じて、これらの背景には、第1次世界大戦前後から存在した反ユダヤ主義・反共産主義の存在、それをヒトラー及びナチ党が政治的な信条として取り入れたこと、これが独裁体制化におけるヒトラー配下の権力闘争と相まって徐々に急進化したこと、そしてそれが第2次世界大戦下(特に対ソ連との間の戦争)において極限まで急進化し怒りの矛先が支配地域内のユダヤ人に向けられたこと等が克明に記されています。
また、一般国民も、元々の素地としての反ユダヤ感情があり、それが10年以上にわたるプロパガンダを受けるうちに徐々にその感情を募らせ、(強制収容所の虐殺には関与していないとしても)ユダヤ人への差別、暴力に賛同し、さらには積極的に加担していく様子が描かれます。
人類が通ってきた道を知ることは、我々のあり得る未来を知ることでもありますので、(めっちゃ分量多いですが、)是非、一読頂きたいと思いました。
最後に、この本の特筆すべきは、この手の歴史本でよくある、過去を断罪するとか称賛するとか擁護する、といった作者の思想の押しつけの「臭い」があまりしないことです。また、膨大な資料を基にしながらも、取っ散らからず、我々を自然な思考の流れに導いてくれる作者の力量に感服しました。
以上、参考になれば幸いです。
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ヒトラー(下):1936-1945 天罰 単行本 – 2016/4/29
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権威の絶頂から総統地下壕の最期まで後半生を活写、ヒトラー研究の金字塔! なぜ未曾有の侵略戦争とホロコーストは起きたのか? なぜヒトラーとドイツは自己破壊へ突き進んだのか? 口絵写真48頁・地図8点収録。
本書で描かれるのは、権力の傲慢と絶対化した個人支配のもとで進む近代的な統治機構の瓦解、その帰結として体制が未曽有の死と破壊をもたらしながら自壊へと突き進んでいくプロセスである。ヒトラーを生みだし、その傲慢を共有した「ドイツに与えられた天罰」として、ドイツ国民の自己破壊が描き出される。
ヒトラーと「共犯関係」にあった実業界、産業界、官僚機構、そして何より国防軍など、保守派を中心とする非ナチのエリート層、熱狂し歓呼する大衆も含めて、何がヒトラーの権力を作り上げたのか? ヒトラーにすべての責任を押し付けるのではなく、ドイツ人とドイツ社会の責任を問いかける。この視点が、本書を評伝でありながら評伝に収まらない作品にしている。
それはまた、現代に生きるわれわれにとっても、極めて今日的な意味があることを実感させられる。
下巻では、権力掌握から自殺まで、後半生を活写。ドイツ現代史、ナチズム研究の世界的権威による圧巻の大作。白水社創立百周年記念出版。
[目次]
凡例/地図/序文/謝辞
一九三六年――勝ち誇るヒトラー
第1章 不断の急進化
第2章 膨張への推進力
第3章 ジェノサイド・メンタリティの兆し
第4章 誤算
第5章 一か八か
第6章 解き放たれた野蛮
第7章 権力の絶頂
第8章 「絶滅戦争」の構想
第9章 決戦
第10章 「予言」の実行
第11章 最後の大博打
第12章 包囲されて
第13章 奇跡を願って
第14章 悪運
第15章 絶体絶命
第16章 奈落へ
第17章 破滅
終章
訳者・監修者あとがき
口絵写真一覧/参考文献/原注/略語一覧/主要人名索引
本書で描かれるのは、権力の傲慢と絶対化した個人支配のもとで進む近代的な統治機構の瓦解、その帰結として体制が未曽有の死と破壊をもたらしながら自壊へと突き進んでいくプロセスである。ヒトラーを生みだし、その傲慢を共有した「ドイツに与えられた天罰」として、ドイツ国民の自己破壊が描き出される。
ヒトラーと「共犯関係」にあった実業界、産業界、官僚機構、そして何より国防軍など、保守派を中心とする非ナチのエリート層、熱狂し歓呼する大衆も含めて、何がヒトラーの権力を作り上げたのか? ヒトラーにすべての責任を押し付けるのではなく、ドイツ人とドイツ社会の責任を問いかける。この視点が、本書を評伝でありながら評伝に収まらない作品にしている。
それはまた、現代に生きるわれわれにとっても、極めて今日的な意味があることを実感させられる。
下巻では、権力掌握から自殺まで、後半生を活写。ドイツ現代史、ナチズム研究の世界的権威による圧巻の大作。白水社創立百周年記念出版。
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凡例/地図/序文/謝辞
一九三六年――勝ち誇るヒトラー
第1章 不断の急進化
第2章 膨張への推進力
第3章 ジェノサイド・メンタリティの兆し
第4章 誤算
第5章 一か八か
第6章 解き放たれた野蛮
第7章 権力の絶頂
第8章 「絶滅戦争」の構想
第9章 決戦
第10章 「予言」の実行
第11章 最後の大博打
第12章 包囲されて
第13章 奇跡を願って
第14章 悪運
第15章 絶体絶命
第16章 奈落へ
第17章 破滅
終章
訳者・監修者あとがき
口絵写真一覧/参考文献/原注/略語一覧/主要人名索引
- 本の長さ1150ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日2016/4/29
- 寸法16.1 x 6.3 x 21.7 cm
- ISBN-104560084491
- ISBN-13978-4560084496
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著者について
1943年、英国オールダム生まれ。現在、英国シェフィールド大学教授。ドイツ現代史、ナチズム研究の世界的な権威であり、英国勲爵士への叙勲をはじめ、数多くの学術賞を受賞している。主要著書として『ヒトラー 権力の本質』(石田勇治訳、白水社)、『運命の選択1940-41 世界を変えた10の決断』(河内隆弥訳、白水社)、『ヒトラー神話 第三帝国の虚像と実像』(柴田敬二訳、刀水書房)などの邦訳がある。
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2016/4/29)
- 発売日 : 2016/4/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 1150ページ
- ISBN-10 : 4560084491
- ISBN-13 : 978-4560084496
- 寸法 : 16.1 x 6.3 x 21.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 228,353位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 845位ヨーロッパ史
- - 40,026位ノンフィクション (本)
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2022年2月5日に日本でレビュー済み
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2016年5月18日に日本でレビュー済み
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全体としてまとまりがある内容でした。
これから読む方への注意としては、この本は机の上で読んだ方が、良いです。
本の重みで腕や肩が痛くなります。
ヒトラーを読みたい方にはお勧めの書です。
これから読む方への注意としては、この本は机の上で読んだ方が、良いです。
本の重みで腕や肩が痛くなります。
ヒトラーを読みたい方にはお勧めの書です。
2021年9月22日に日本でレビュー済み
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ヒトラー個人に焦点を当てた伝記であるので仕方ないが、もう少しホロコースト関連について掘り下げて記述して欲しかった。しかしそれでも名著であることは変わりなく、ヒトラー個人やナチ関連に興味がある人は是非読んで欲しいです。
2020年6月16日に日本でレビュー済み
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14日をかけて読み終わりました。上巻と同じ隅々詳しく書き翻訳のおかげで読みやすいです。ヒトラーのみならずその時代のドイツの一般人の生活までしっかり把握する大作と言えます。
残念ながら近年出版されたヒトラーの新しい伝記(hitler volume I ascent volker ullrich) はヒトラーという人物の性格に対する重きを置き、ドイツ人は一体なぜヒトラーに感心する理由を解明しようとするカーションに劣らない大作はまだ日本語で翻訳されてません。
残念ながら近年出版されたヒトラーの新しい伝記(hitler volume I ascent volker ullrich) はヒトラーという人物の性格に対する重きを置き、ドイツ人は一体なぜヒトラーに感心する理由を解明しようとするカーションに劣らない大作はまだ日本語で翻訳されてません。
2020年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
さて、このところ「2020年の世界経済は1929年の世界恐慌の再来となりそれはナチス政権を生み出す」なる風評が!!
正しく怖がると言う事は難しいことだ。
反論しておくがそんな事は日本では起きない。1929年の世界恐慌の時、大量失業、社会混乱が同様に起きた米、英、仏ではドイツと違って民主主義は存続している。経済危機だけでは政治体制の崩壊は起きない。政治的な不安定であったり社会的分裂だったり魅力的な思想があったりそれを組織する力があって初めて政治体制は変わる。
ナチズムの生みの親は1929年の世界恐慌ではなく1918年の第一次世界大戦ドイツ降伏。
この本を読むと分かるのだが、彼らは驚くべき天啓に見舞われた。ナチ党に有利な状況が次から次へと展開したことによって1933年1月のヒトラー首相就任につながるのだ。それから第三帝国の時代が始まる!その後もヒトラーは暗殺を含めた危機を次々と逃れる!悪運の強い男ヒトラー!
ヒトラーについて考えることは民主主義について考えること。戦争について勉強することは人間の性について勉強すること。民主主義は油断するとあっという間に独裁になる可能性がある。
ユダヤ人ホロコーストの嵐はヒトラーが主導したと言うよりも「このようにすれば総統閣下がお喜びになるだろう」と取り巻き連中がそんたくした行動の結果であったことがよくわかる。私が当時のドイツ人だったらどのように振る舞っただろうと考えながら読んだ。
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
この本は白水社の創立100周年記念事業の1つ。ゲッペルス日記などの新資料に基づいたイアン・カーショーの本を7年かけて翻訳。日本語にして2,200,000文字。上巻のタイトルはHUBRIS (傲慢)、下巻のタイトルはNEMESIS (天罰)。
オーストリアに生まれウィーン芸術アカデミーの試験に落ち続けた夢見る建築家がいかにしてドイツの最高権力者になりそして転落していったのか破滅に向かったのか?第三帝国の最期までを余すところなく書いている。
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ヒトラーについて考えることは民主主義について考えること。戦争について勉強することは人間の性について勉強すること。民主主義は油断するとあっという間に独裁になる可能性がある。
ユダヤ人ホロコーストの嵐はヒトラーが主導したと言うよりも「このようにすれば総統閣下がお喜びになるだろう」と取り巻き連中がそんたくした行動の結果であったことがよくわかる。私が当時のドイツ人だったらどのように振る舞っただろうと考えながら読んだ。
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この本は白水社の創立100周年記念事業の1つ。ゲッペルス日記などの新資料に基づいたイアン・カーショーの本を7年かけて翻訳。日本語にして2,200,000文字。上巻のタイトルはHUBRIS (傲慢)、下巻のタイトルはNEMESIS (天罰)。
オーストリアに生まれウィーン芸術アカデミーの試験に落ち続けた夢見る建築家がいかにしてドイツの最高権力者になりそして転落していったのか破滅に向かったのか?第三帝国の最期までを余すところなく書いている。