本書では、企業がグローバルな価値創造を希求するのであれば以下二点を課題として認識する必要がある、と主張する。すなわち、1)tangible asset(有形資産)だけではなく、企業理念や企業文化などintangible value(無形資産)をより重視すること、2)「価値」の原点は企業ではなく、社会や顧客といったステークホルダー。彼らとの緊密な連携により「価値」が創造されること。
構成は、野中郁次郎氏(一橋大)、嶋口充輝氏(法政大)などの学識経験者の「理論」をバックボーンとし、小林陽太郎氏(富士ゼロックス最高顧問)、大橋洋治氏(全日本空輸会長)などの著名経済人が「実践(実体験に基づく意見)」を説明するという、流れとなっている。大きく変わりつつある「時代の流れ」を、理論、実践、両面から活写しているという点で秀逸といえよう。
特に、大橋氏が指摘されている「義を明らかにして利を計らず」(幕末の陽明学者・山田方谷の言葉。意味は、「何が大切かを明らかにすれば、利益はおのずとついてくる」)の言葉は、企業の社会的責任、ステークホルダー重視の経営が、決して新しいものではないことを、今の時代に生きる私達に教えてくれる。
すべての経営者は、社会、ステークホルダーとの関係に目を向けて、自らの組織の存在意義を、今こそ襟を正して、見つめなおすべきである。
すべての経営者にとって、必読の書であると思料する。
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経営の美学: 日本企業の新しい型と理を求めて 単行本 – 2007/11/1
野中 郁次郎
(編集)
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- 本の長さ268ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
- 発売日2007/11/1
- ISBN-104532313589
- ISBN-13978-4532313586
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登録情報
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- 発売日 : 2007/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 268ページ
- ISBN-10 : 4532313589
- ISBN-13 : 978-4532313586
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2008年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は、「価値創造フォーラム21」をまとめたもので、多くの項目で、名だたる企業の社長、会長が自ら筆を執っています。
そのため、空理空論ではなく、現場の雰囲気が十分に感じられる論文が多く、読んでいて参考になります。
金や効率だけではない、筋の通った絶対哲学を具現化し、そのことに責任を持つ事が経営者の責務であるとの考え方に大いに共感しました。
そのために、時間軸(歴史認識)と空間軸(国、地域の政治、経済、文化の認識)双方の理解を深める必要があるとの論は慧眼です。
そのため、空理空論ではなく、現場の雰囲気が十分に感じられる論文が多く、読んでいて参考になります。
金や効率だけではない、筋の通った絶対哲学を具現化し、そのことに責任を持つ事が経営者の責務であるとの考え方に大いに共感しました。
そのために、時間軸(歴史認識)と空間軸(国、地域の政治、経済、文化の認識)双方の理解を深める必要があるとの論は慧眼です。
2021年6月9日に日本でレビュー済み
経営を経験するものは一読の価値がある裏話などが所々盛り込まれている.
しかし,大企業の方々の自己肯定話や自慢話に近いものを延々と聞かされているような印象があった.
もっと現場における泥臭い試行錯誤やそれに伴う失敗話を知りたかったが,その点は非常に期待はずれであった.
しかし,大企業の方々の自己肯定話や自慢話に近いものを延々と聞かされているような印象があった.
もっと現場における泥臭い試行錯誤やそれに伴う失敗話を知りたかったが,その点は非常に期待はずれであった.
2007年12月23日に日本でレビュー済み
本書は98年に設立された「価値創造フォーラム21」の10年間の活動を集大成したものである。バブル崩壊後の後遺症に苦しむ日本経済を再生する為に、新たな企業価値を創造しようと財界や学会のリーダーが立ち上げたフォーラムでは、グローバルスタンダードのうねりを認識しつつも、日本企業に備わった長所に注目して来た。本書では20余名の財界や学会のリーダーの講演内容を一冊に纏めている。
日本的経営の良さは、人のネットワーク、コミュニケーションに基づくチームワークを重視し、会社の方針や経営理念が社員や顧客にもしっかりと理解されることが、企業価値を高めることに繋がるという、一見すると「急がば回れ」の考え方にある。
これからの時代は、かつてGEが標榜した様に、1位か2位の事業のみを残すという、相対的な競争から絶対価値の創造と追求が課題となり、その為の絶えざるイノベーションが必要となる。市場原理であるグローバルスタンダードと、より良いモノ、より良いサービスを作りたいという人間の夢を追求する人間原理を併せてより高い次元を目指すことが、これからの経営の美学であると、編者は纏めている。
日本的経営の良さは、人のネットワーク、コミュニケーションに基づくチームワークを重視し、会社の方針や経営理念が社員や顧客にもしっかりと理解されることが、企業価値を高めることに繋がるという、一見すると「急がば回れ」の考え方にある。
これからの時代は、かつてGEが標榜した様に、1位か2位の事業のみを残すという、相対的な競争から絶対価値の創造と追求が課題となり、その為の絶えざるイノベーションが必要となる。市場原理であるグローバルスタンダードと、より良いモノ、より良いサービスを作りたいという人間の夢を追求する人間原理を併せてより高い次元を目指すことが、これからの経営の美学であると、編者は纏めている。
2008年5月28日に日本でレビュー済み
「価値創造フォーラム21」の10年間の活動の集大成という「あとがき」の書き出しに惹かれて読んでみた。お客様・ステークホルダーの満足という絶対価値の追求により企業価値の創造が可能であり、そのためには市場原理と人間原理の綜合が必要という主張は納得度が高い。絶対価値の追求はいわば恋愛型競争だという説明は言い得て妙。絶対価値の追求のために各業界の経営者が実態に合わせ様々なアプローチをしている事から経営に一つだけの型はないことがよくわかる。型分析は後付けの整理に過ぎない気がした。「中空構造」が日本を築いたという分析はおもしろいが、企業のグローバル化はその理論枠で可能なのか疑問が湧く。「人を育てない企業に人は集まらず、結局は衰退する。人は人を育てる組織に集まる」やはり価値創造においても、人を基軸とすることが万古普遍の原点なのだ。歌舞伎俳優坂田籐十郎が「その時代の世相に合せて、考えながら生きていかないといけないでしょうね。」と言うのを、経営(学)的に読み解けば価値創造の各論になると読んだ。