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「革新と発展」の開発経済学 単行本 – 2023/5/17

5つ星のうち4.1 10個の評価

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途上国の農業・工業発展について、現地で実態調査を重ねながらその理論化をはかってきた世界的第一人者である著者の研究成果の集大成

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出版社より

「革新と発展」の開発経済学

開発経済学の世界的第一人者である著者による、集大成の1冊!

貧困は悲惨だ。

貧困のために、いつも空腹であることは辛い。

だから、開発途上国政府や国際援助機関が学校や病院や診療所の建設や運営を支援することは重要てだ。しかしながら、貧困問題を根本的に解決するためには、多くの人々が従事できる「まともな仕事」を創出することが肝要である。

ここで言う「まともな仕事」とは、家族を養い、子供を学校に通わせることができるくらいの収入のあ る仕事である。そのためには、経済を発展させて雇用を創出することが、何よりも重要である。ではどうしたら、それを実現できるのであろうか。

この問題を解こうというのが、本書の目的にほかならない。(「第1章」より一部抜粋 )

現代における「開発経済学」の意義を改めて問い直す

開発経済学は、第二次世界大戦後に生まれた経済学の新領域であり、そもそもの目的は、農業部門か非農業部門かを問わず、貧困の削減にあった。

1960年代や1970年代には、開発途上国で起こっていることについての研究者の知識が不正確であり、その当時に提示された開発戦略の妥当性は疑わしい場合が多い。そのため、ルイス流のモデルをはじめとする第一世代のモデルの多くは、やがて忘れ去られることになった。

現在でもなお、どうすれば農業生産が増大し、どうすれば工業化が進展し、それによって雇用が増加し、その結果として貧困削減が実現されるかという問題は、開発経済学にとって最も重要なテーマである。しかしながら、こうした「開発戦略」の問題に真正面から取り組もうとする開発経済学者は、現在ではきわめて少ない。すぐあとで触れるランダム化比較試験のように、個別的な施策の効果を厳密に評価しようという研究が現在では主流になっており、 体系的に開発を促す戦略は多くの研究者の視野に入っていない。

しかし、効果的な開発戦略を構築できないのであれば、開発経済学の存在意義はあまりない。本書で完璧な開発戦略を構築できているわけではないが、筆者は、本書を通じて少なくともそれに向けての第一歩を踏み出したつもりである。第1章では、第2章以下の各章での本格的な議論への理解を助けるために、第2節では開発経済学において意味ある実証研究を実施するためのポイントについて議論し、第3節では現地調査の重要性を指摘し、第4節では長期的視点から開発問題を究明するうえでの経済史研究の重要性について議論する。

第5節では、本書の構成について概説するとともに、第6章から第11章における農業や集積型の産業発展に関する統一的かつ基本的な分析フレームワークを提示する。なおコラムでは、若い研究者のために、「いかにして英文雑誌に論文を掲載するか」について議論する。(「第1章」より抜粋 )

貧困の根本的な解決に必要な、多くの人が従事できる「まともな仕事」を創出するために必要なものとは?

  1. これまで考えられてきた以上に農業の発展と工場発展の間には類似点が多く、その発展の成否は両者ともに革新が起こるか否かにかかっている
  2. 穀物農業の場合には、革新的情報の農家間でのスピルオーバーによる効果が強いために、技術普及を推進する公的部門の役割が大きい
  3. 工業の発展の場合も、革新的情報のスピルオーバーという外部性があるかぎりにおいて、農業の発展支援と同じように、公的部門による革新への支援が重要な役割を果たさなければならない
  4. 農産物加工業の発展は農村工業化の核心であり、それは高付加価値農業への転換に不可欠である。

本書で扱った事例研究の対象は、バングラデシュのアパレル産業を除けば、経済全体の中では「点」のようなケースであった。したがって、経済全体の発展のためには、「点」から「線」へ、そしてさらに「面」にまで農業や工業の発展を拡張する必要がある。さもなければ、経済全体における貧困問題が解決にいたることはない。筆者は、一つの「成功例」が次の「成功例」を生み、その秘訣が理解されることで、大きな発展のうねりができることを強く期待する。(「第Ⅴ部」より抜粋 )

革新と発展の開発経済学

「革新と発展」を目指す開発経済

穀物農業の産地、高付加価値農業の産地、零細企業主体の平屋型産業集積や小規模・中規模企業中心の産業集積(農産物加工企業や部品製造企業の集積を含む)、大規模企業を頂点とするピラミッド型産業集積を、情報のスピルオーバーの程度と生産物の差別化・技術や経営の高度化と関連づけて概念的に類型化したのが、「革新と発展」の関係を図示した図12-1である。

革新は、生産物の差別化を通じた製品の品質の向上や、技術や経営の高度化を通じて産業の発展に貢献するが、図12-1で言えば、一般的に革新によって生産点が左上方に移動することが産業の発展につながる。それを示しているのが、実線で示した「発展方向」である。伝統的な穀物の産地や高付加価値農産物の産地、零細企業の集積の「量的拡大期」では、模倣が活発であり企業が同質的であるので、それを示すために小さな円を用いている。

また、穀物農業の産地や高付加価値農業の産地については、やや大きめの円が、左上方に示されている。これは、革新によって情報のスピルオーバーが困難になり、生産物の差別化・技術や経営の高度化が起こり、農家の多様化が進展することを示している。(「第12章」より一部抜粋 )

「革新と発展」の開発経済学
貧困なき世界
世界資源エネルギー入門
新しい世界の資源地図
資本主義の次に来る世界
21世紀の社会契約
カスタマーレビュー
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5つ星のうち3.5 2
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価格 ¥3,960 ¥3,740 ¥3,740 ¥3,520 ¥2,640 ¥2,300
著者 大塚 啓二郎 ジャスティン リン (著), 小浜 裕久 (監訳) 平田 竹男 ダニエル・ヤーギン (著), 黒輪 篤嗣 (訳) ジェイソン・ヒッケル (著), 野中 香方子 (訳) ミノーシュ・シャフィク (著), 森内 薫 (訳)
内容 途上国の農業・工業発展について、現地で実態調査を重ねながらその理論化をはかってきた世界的第一人者である著者の研究成果の集大成。 市場原理主義を振りかざすだけでは貧困はなくならない。限られた資源と政府しかない国がどうやって貧困を削減するのかを解き明かす。 早稲田大学で話題の講義を書籍化! エネルギー地政学、環境問題、新エネ対応。世界と日本の資源エネルギーを学べる、絶好の概説書。 エネルギー問題の世界的権威が、地政学的視点から、エネルギー革命、気候変動と環境問題をめぐる各国の動きを鋭く分析した大著。 資本主義はニーズを満たさないようにするシステムだ! 「アニミズム対二元論」の視点で文明を読み解き、脱成長社会を描く希望の書! 男女格差、不平等、環境問題……世界を刷新する新しい社会の礎。マイケル・サンデルほか絶賛!
発売日 2023/5/17 2016/10/14 2023/4/21 2022/1/28 2023/4/21 2022/4/8

商品の説明

著者について

大塚 啓二郎(オオツカ ケイジロウ)
現職は、神戸大学特命教授、ジェトロ・アジア経済研究所上席主任調査研究員。
1948年東京都生まれ。1971年北海道大学農学部農業経済学科卒業。1979年シカゴ大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。東京都立大学経済学部講師(1980年)、同助教授(1981年)、同教授(1991年)、政策研究大学院大学教授(2001年)を経て、2016年より神戸大学社会システムイノベーションセンター特命教授、兼ジェトロ・アジア経済研究所上席主任調査研究員。2004‐07年国際稲研究所理事長、2009‐12年国際農業経済学会会長、2019年より開発経済学会会長。2010年紫綬褒章、2018年日本学士院会員、2021年瑞宝重光章。国際、アメリカ、アフリカ農業経済学会名誉会員。英文学術雑誌論文146本、英文共編著書27冊、和文共編著書10冊。主要な日本語の著書に、『消えゆく森の再生学』講談社現代新書、1999年;『なぜ貧しい国はなくならないのか』日本経済新聞社、2014年

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 東洋経済新報社 (2023/5/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2023/5/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 376ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4492315519
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4492315514
  • 寸法 ‏ : ‎ 21.5 x 15.5 x 2.7 cm
  • カスタマーレビュー:
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著者について

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大塚 啓二郎
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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2023年12月1日に日本でレビュー済み
    フォーマット: Kindle版 (電子書籍)Amazonで購入
    何度読んでも理解できる気がしないけど、開発に携わる者としてものすごく多くの学びを与えてくれました。
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2024年6月17日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 単行本Amazonで購入
    アフリカ、アジア(日本を含む)の農業及び工業の発展についてを、理論と現地調査調査に基づく素晴らしい考察がなされた一冊です。確かに計量経済学を理解していれば、より理解が深まるのは間違いないと思いますが、分からずとも主旨が十分に理解できるように記されており、その点は心配不要かと思います。ただ、ここ数年~数十年で、デジタル化が進み、サービス業やスタートアップによるテック系が進化している中で、タイトルにある「革新」をどう今後開発経済学の中でとらえていくのかという点を、筆者にぜひお聞きしてみたいと思いました。
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2023年9月15日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 単行本Amazonで購入
    相当前に開発経済学を学びましたが、日本人学者として、積極的に英語論文を書いていく必然性を教えられました。私も論文博士の学位はそうしたいと考えています。
    3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2023年8月21日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 単行本Amazonで購入
    参考文献が多すぎて読みにくい、分かりにくい
    2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2023年10月18日に日本でレビュー済み
    フォーマット: 単行本
    本書は、現場と理論分析の双方を見てきた著者による、開発経済学の考察の集大成的な著作である。
    「援助」ではなくて貧困国が自立できるための「開発」にもっぱら力点が置かれている。
    それなりに高度な書かれ方をしているので、慣れない人はより入門的な著者の前著(なぜ貧しい国はなくならないのか(第2版) 正しい開発戦略を考える)を読む方がよいだろう。

    本書では、農業と工業に分けてそれぞれの発展が考察されている。
    農業については、その最大の特性は「雇い主による労働者の監視が難しいこと」にあるとしている。雇用労働者がサボっていても見つけにくいので、家族経営などの形が最適となって大規模化しづらい。ただし機械化が進むと労働者依存度が減り、大規模化も進みやすくなる。著者は、東アジア(日本や中国などが代表)では農家の規模が小規模なので早々に農業は優位性を失うが、小規模農家を温存するような保護政策(大規模な土地所有への制限やペナルティ)をとることは問題だとしている。その他のアジア諸国も同じ道を歩みそうだと警告している。
    また、農作物は需要の価格弾力性が低く(安いからといって一食の量は増やせない)、また所得弾力性はマイナスのところも多い(収入が増えるとより高級な食材を買うようになり、安価な食材はむしろ需要が減る)。緑の革命では生産量が爆発的に増え、飢餓で苦しむ人は大幅に減少したが、値段も下がったために農家はあまり利益を得られなかった(消費者が大いなる利益を得た)。

    共有資源の問題について、共有資源であろうが所有権が付与されていようが、資源の盗難を防ぐことは容易ではないという点が指摘される。ネパールでは小さな私有林を守るために監視員を雇っていたが、それはコストがかかる方法であった。所有権を守るのにもコストはかかるのである。
    共同体の意義を強調したのはオストロムである。共同体は確かに盗難への抑止効果は強い。一方で、共同所有をしていても木の世話などは大して行われないという。共同所有は過剰採取は防げるが、資源再生や資源への投資を促す力はない。著者は、樹木の権利は個々人に認める一方、土地は共同所有(盗難は防ぐ)とするのがよいのではと述べている。
    分益小作契約における「マーシャルの非効率」について、まず著者はこれが成立するには地主が不合理(小作料収入を最大化しようとしない)である必要があるというおかしな設定になっていると指摘する(ちなみにマーシャル自身はこの点に気づいていた)。生産と労働の間に一対一関係があるという仮定(生産量を見ればどれだけ労働者が真面目に労働したかがわかるという仮定)もおかしいという。実際には収穫の過少申告(一部をくすねる)が発生するので、収穫時に監視を行うか、近親者としか契約しないという対応がとられるという。実際、こうした条件が満たされて分益小作契約が結ばれている状況では、通説に反し分益小作契約も自作農と同等に効率的だという。
    また天候などによる豊作不作のリスクも存在する。定額契約だとリスクをすべて小作人に負わせることになる。この問題を回避するため、戦前日本では減免慣行付き定額小作契約が用いられていた(不作時のみ減免がある)。

    緑の革命についても詳細に議論されている。稲作(明治期の品種「神力」は半矮性だという指摘もある)については日本の知見は豊富で、IRRIでのコメの品種改良の進展、熱帯アジアへの技術移転(台湾が先駆例になっている)には日本人研究者の貢献が甚大だという(ノーベル平和賞が小麦にのみ着目した点に著者は不満を呈している)。緑の革命は集約的栽培技術体系であるため積極的な技術移転が必要であり、著者はアフリカへの展開では水稲は有望だと考えている。
    アフリカの展開に向けては、小型耕運機の普及、灌漑の展開が重要なので、公的な投資が重要だと述べている。

    工業では、まず産業集積が考察される。中国浙江省は政治的理由(台湾に近い)により国営企業が立地されなかったため、非合法私企業が中心となり都市ごとに集積産業が発展した。アフリカでは、仕立て屋から発展したアパレル集積が多いという。また、自動車修理店も非常に発達している(新車は買えないので修理技術が高度に発達した)ため、金属加工業への展開がなされる可能性がある。「アフリカには既存産業がない」というまなざしは明白に誤りだという。
    産業集積は情報共有やスムーズな模倣の点でメリットがあるが、逆に速やかに模倣されるためイノベーションが起こりにくいというデメリットもある。熟練同士の「新結合」はありうるとしている一方、この点では社会制度化が必要だと著者は論じる。特に生産者組合全体でイノベーションに取り組むような誘因づくりが重要だとしている。
    適正技術について、労働使用的な技術(プリミティブで労働者を多数必要とする)と資本使用的な技術(機械化)が存在し、初期には労働集約的な技術が選択され有効となるという。日本の場合、混綿技術の開発などはこれにあたる。そして労賃が上昇すると、試合に労働節約的な技術へと移行する(そのタイミングで適切な技術を入れられた地域が発展する)。著者は、富岡製糸場は日本の実態に合わない高度に資本集約的なもので、他の地域への技術波及は見られなかった、と否定的に評価している点も興味深い。

    技術移転・技術導入による経済発展は多い。海外からの積極的な技術受け入れが重要であり、台湾や韓国はそうした形で発展した。平屋型の私企業集積が成長してピラミッド型に移行するという動きは随所で見られる。
    興味深いのはバングラデシュのアパレル産業の事例である。もともと韓国の大宇(テウ)社が大規模にバングラデシュの人を韓国にまで送り込んで訓練をしたが、その人たちは早々に退社して新たな会社を立ち上げて自前で成功させてしまった。大宇社から見れば大失敗であり、このような事例は今後はそうは起きないと考えられるので、政府主導で同様の訓練を積ませるのが重要だろうと著者は述べている。
    技術革新はテクノロジーだけでなく経営などのノウハウも含まれる。マネジメントの講習を受けたタンザニアの経営者が「なぜ今までこうした講習を受けさせてくれなかったのか」と次官に食って掛かったというエピソードは印象的である。

    端々に出ている研究者としての経験談や教訓話もなかなか面白く、まさに「研究者の卵向け」に書かれている本という印象を受ける。
    その意味では全体にやや高度だが、現場と理論の両方を見て通説も検討し疑う姿勢は非常に意義深い。
    開発経済学に関心がある人は熟読するに値する一冊だろう。
    8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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