私は、石井訳の全集を買って「こんなに、あっさり直訳して良いのか」と、ふと疑問を感じ…他に坊さんじゃない人の注釈、解説書は無いのかと探し森本先生の全集を図書館から借りてきて、「これは買わねば」と入手した次第です。
実は、森本先生の主張はシンプルです…「全ての相対的、個別的存在としての私我から離れなさい」…これこそ釈迦直系たる道元だと言うのです。
我々は、現実社会の中で「善悪」「好き嫌い」「貧富」「功罪」などなど…複雑に折り重なる相対性の中で生きて、神経を擦り減らし、ちっとも幸福なんかじゃないと感じているんですね。
そういう相対的な物差しを全部かなぐり捨て、今、目の前にある万物現象を全て、自己というフィルターを通さず在るがままに受け入れる…その時初めて、目の前にある空虚なるものが実体あるものとして現わに成り、それで初めて私たちは幸福を感じるんですね。
「日々是好日」「一期一会」という事でしょうか。
道元《正法眼蔵》は、この冒頭部分は哲学的で非常に難解ですが、森本先生ほど丁寧に誠実に解説して下さっている注釈はありません。その真摯さには心打たれます。
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「正法眼蔵」読解 1 (ちくま学芸文庫 シ 17-1) 文庫 – 2003/11/1
森本 和夫
(著)
- 本の長さ466ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2003/11/1
- ISBN-104480088210
- ISBN-13978-4480088215
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2003/11/1)
- 発売日 : 2003/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 466ページ
- ISBN-10 : 4480088210
- ISBN-13 : 978-4480088215
- Amazon 売れ筋ランキング: - 310,401位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2012年4月9日に日本でレビュー済み
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2007年12月8日に日本でレビュー済み
これまで「正法眼蔵」は読もうと思い立っても、
既存の文庫本、様々な論文・解説本を読んだだけでは、
自分の素養のなさなのか、読み進めることができず、
とても歯が立たなかったのですが、
この森本和夫さんの『正法眼蔵』読解〈1〉の「はじめに」という序文を読んで、
「よし、読んでやるぞ」という意欲が初めて強く湧き上がってきました。
そして、ここでの、一文一文を『読むということ』に、
根気強くとにかく付き合っていきますと、
道元の思考のあり方になんとか併走できるようになっている自分が見えてきます。
まだ10巻、読み通していませんが、
この著者の導きの下、丹念に何度もこの『正法眼蔵』の中へ入り込んでいきたいと思います。
既存の文庫本、様々な論文・解説本を読んだだけでは、
自分の素養のなさなのか、読み進めることができず、
とても歯が立たなかったのですが、
この森本和夫さんの『正法眼蔵』読解〈1〉の「はじめに」という序文を読んで、
「よし、読んでやるぞ」という意欲が初めて強く湧き上がってきました。
そして、ここでの、一文一文を『読むということ』に、
根気強くとにかく付き合っていきますと、
道元の思考のあり方になんとか併走できるようになっている自分が見えてきます。
まだ10巻、読み通していませんが、
この著者の導きの下、丹念に何度もこの『正法眼蔵』の中へ入り込んでいきたいと思います。
2004年5月14日に日本でレビュー済み
大悟した道元禅師の著作の注解だから,悟りとは今のところ無縁な読み手にとっては,森本氏の注釈の的確不的確は判断できない。ただ,あまりに細かく区切って字句の説明をして,他方でひとまとまりの文章全体についての説明はほとんどなされないから,あたかも詳細な脚注を順繰りに読んでいるかのようで,通読しようという気にはなれなかった。
安谷白雲禅師の『正法眼蔵参究』(全5巻)のほうが,読んでいてためになりそうな気がする。精確と的確の違いかもしれない。
安谷白雲禅師の『正法眼蔵参究』(全5巻)のほうが,読んでいてためになりそうな気がする。精確と的確の違いかもしれない。