自分としてはこの本を通じてバタイユの思想にはまるきっかけとなった大変思い出深い本。だが今読み直してみても、文章が冗長で読みづらく、論理の運びもけして明快ではない。風呂敷を広げすぎてたためなくなった感も否めない。プルーストの『失われた時を求めて』が読了済であることを前提に話を進めるのも、ハードルをあまりにも高くしすぎている。それでもバタイユ・ブランショ・デリダを基底に、独自の「聖なる経験」に関する主張を固めていっているようには思える。
☆2つか3つかで迷ったが、思い出点で3つにさせてもらうことにする。
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聖なるものと〈永遠回帰〉 文庫 – 2004/3/12
湯浅 博雄
(著)
- 本の長さ297ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2004/3/12
- ISBN-104480088199
- ISBN-13978-4480088192
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2004/3/12)
- 発売日 : 2004/3/12
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 297ページ
- ISBN-10 : 4480088199
- ISBN-13 : 978-4480088192
- Amazon 売れ筋ランキング: - 868,935位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 664位フランス・オランダの思想
- - 885位宗教学 (本)
- - 1,618位西洋哲学入門
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上位レビュー、対象国: 日本
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2006年11月13日に日本でレビュー済み
フランス現代思想の翻訳を通じて自己練磨したはずの50代後半の東大教授が、この程度の浅薄な哲学しか摂取、消化、紹介できないかと思うと、激しい落胆を覚える。この現代思想の饅頭の薄皮をなぞっただけの文庫版は一体何のために存在するのか。このような浅薄な議論は、とうの昔に乗り越えられていたのではなかったのか。どこかで聞いたことのある命題を、どこかで聞いたことのある用語で不器用に、しかも寒々と語る著者は、本書で結局、何を解決ないし問題提起したつもりでいるのか。まったくもって煮え切らない、了見の狭い、つまらん書物である。