小泉元首相の「米百表」のルーツである小林寅三郎の半生を中心に、米百表の語源となった逸話より、小林の思想と行動を考察する。
幕末の長岡藩関連であると、河井継之助のアンチテーゼとして小林寅三郎が引き合いに出されるが、彼自身は決して河井政策のアンチという訳ではない。但し、河井が先鋭すぎ、小林が漸進すぎと言うぐらいに政治信条が違ってきている。同じ佐久間象山門下でも、考えが違う両人が、戊辰戦争を前後に長岡藩をどのように導いたのか。結果論だけでは河井も小林も批判できない。
戦後の長岡を導く小林と、米百表の関係について、作者は小林の持つパトリオット(愛郷主義?)に行き着くとしている。
個人的には、河井継之助の持つ陽明学的行動力は嫌いではない。だが、現在の偏狭なグローバリズム世界を考えると、小林寅三郎の持つ裾野の広い思想に共感がもてるが、河井の切捨て的な実学主義には組しがたいところがある。

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われに万古の心あり (ちくま学芸文庫 マ 9-1) 文庫 – 1997/7/1
松本 健一
(著)
- 本の長さ365ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日1997/7/1
- ISBN-104480083553
- ISBN-13978-4480083555
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