新作落語ができた経緯について知ることができます。
特に、「プロというのは依頼を受けた段階ではなんのアイデアもなく絶対に書けるという確証はないのに、仕事を受ける度胸を持つことなのだ。」というあたりは、専業落語作家としての覚悟がうかがえます。
奥様のくまざわあかねさんの「七福神の大阪ツアー」も読んでみます。
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新作らくごの舞台裏 (ちくま新書 1533) 新書 – 2020/11/7
小佐田 定雄
(著)
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購入オプションとあわせ買い
260を超える新作落語を作り、東京落語を上方へ輸入し、消えてしまった噺を復活させてきた著者が、自作を語りつつ落語作家という職業の秘密をあかす。
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2020/11/7
- 寸法10.7 x 1.4 x 17.3 cm
- ISBN-104480073388
- ISBN-13978-4480073389
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2020/11/7)
- 発売日 : 2020/11/7
- 言語 : 日本語
- 新書 : 304ページ
- ISBN-10 : 4480073388
- ISBN-13 : 978-4480073389
- 寸法 : 10.7 x 1.4 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 378,300位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,277位ちくま新書
- - 2,457位ステージ・ダンス (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2021年5月6日に日本でレビュー済み
「楽しそう」を、「らく」しそうと読まないでください。
いくら「らくご」といっても、作るお仕事は、けっこう楽ではないようです。
本書の舞台裏の話を読んで、創造する仕事はみな、楽ではないと想像しました。
本書『新作らくごの舞台裏』は、ほんま、やぼな本ですわ。
落語の笑いのどこが、どんな風におかしいかを解説するなんて。
読者は、にらめっこ中に、笑いのツボをくすぐられているようで。くくく。
笑いをこらえるのに苦しい読書でした。
「サゲをあやふやに書きっぱなしに」(070頁)にするからこそ、
読者も自由きままに<誤読>できます。本を枕に昼寝もできる。
読まずに<積ん読>だってできるんです。
巻末には、「年表」と「索引」まであります。
小佐田定雄さんの全お仕事の完璧な総集編になっています。
後に続くひと(いるの?)の参考になるでしょう。
「念を入れすぎていて興をそぎまんなあ」(070頁)
とまで言う師匠も出る完璧さ。
なんという完璧な本でしょう。禿げててつらいけど、脱帽です。
「まくら」も「あとがき」もあり、ねたくなるネタもあって、
おもわず寝てしまった読者もいることでしょう。
著者は四十年以上もこりずに、こんな「しょーもない」(093頁)ことばかり、
根気よく、やり続けたなんて、尊敬のあまり、笑っちゃいます。
著者の小佐田定雄(おさだ・さだお)さんは、落語作家。
ところで、「おさだ・さだお」って、本名ですか?
「おさだ・さだお」って、「おさだ」と「さだお」の凸凹漫才コンビの<芸名>では?
「はな寛太、いま寛大のお二人」(278頁)みたい。
「ツカミの笑いが要る」(279頁)漫才から想を得た、小佐田さんの<芸名>では?
弟子(実は奥さん)の「くまざわあかね」さんが「おさだ」だったりして。
本書は、小佐田さんの「落語作家としての履歴書」(007頁)です。
巻末の「年表」には「初演日」もあって、確かに履歴書の趣きがあります。
で、中身は、いわゆる落語作家の裏話っていうやつですわ。
表の落語も、もちろんおもろいけど、
裏話はもっと「ブラックでビターなサゲ」(159頁)のある話が隠れてはる。
本書を楽しく読みました。
著者の思いは、重い。
「落語作家は高座に上がらない落語家」(284頁)だそうです。
落語作家は、高座から転げ落ちて、らくご者になることはない。
重いけど、「高座に上がらない落語家」なんだから落ちようがない。
おちない。おちもない落語家。
オチがなくて、どーもすいません。
小佐田さんは、新作落語を作るのはもちろん、
古典落語の復活と改作、狂言と落語を合体させた「落言」も作っている、
というから幅が広い落語作家です。
落語という伝統のある古いジャンルの中で、
新しい「らくご」の境界を切り拓いてきた小佐田さんは意外にも古い。
「『古典落語』のような落語を書きたいと思っていた私」(141頁)
「私自身は書く台本については型破りなことはしたくない」(213頁)
「できる限り『古典』の形式からはみださないようにしている。遠慮しているというよりも、形式が好きなのだ」(214頁)
「落語に限らず『古典』の形式が大好きで、その形式から離れた斬新なものを書きたいと思わずにこれまで書き続けてきた」(283頁)
小佐田さんって、そういう人なんですね。「古典」の形式が好きなんですね。
小佐田さんは、「古典(落語)」の形式をしっかり身に着けた上で、作品を作っていた。
だから、意識せずに、その古い形式を自然に超えていた。
新しい「らくご」形式の作品をらくらくと書き続けられたのでしょう。
新作らくごは、これまでの落語のイメージを超えています。
本書タイトルは『新作らくごの舞台裏』。
新作らくごの「らくご」が、ひらがなになっています。
小佐田さんの「新作らくご」は、一般に言われる新作落語より<広い>。
「新作らくご」には、狂言と落語を合体させた「落言」も含まれています。
「新作らくご」は、狂言のジャンルも拡げ、新作狂言にもなっています。
「私自身も、この『落言』のほかに文楽人形と落語のコラボ企画である『落楽』の台本を何作か書かせてもらったことがある」(215頁)
これまでに小佐田さんが書いた新作らくごの台本は260を超えます。量もスゴイですね。
新しい形式のひとつ「落言」の台本だって、巻末の「年表」によると、12本もあります。
作品の<タイトル>も、内容に輪をかけて面白い。
なんと英語のタイトルもあります。落語なのに、なんで英語なんや、と奇妙に思いました。
例えば、「グッドジョブ」(249頁)
英語とは関係のなさそうな、死神と福の神のお話しなんです。
陽気な死神と、陰気な福の神。
この意外なキャラと性格の組み合わせが常識に反していて面白い。
なんで死神なのに陽気でいられるのか?
疑問ですよね。理由付けが<屁理屈>っぽくて、もっともらしい。笑えます。ククク。
「我々死神は、人が死ぬか生きるか迷うてる時には、背中をポンと叩いて『おつかれさん。おめでとうさん』ちゅうて、あっちの世界に送り込んだげますねん。そやさかい、私らは陽気に暮らしてますねん」(253頁)
おいおい、なんだ、この死神の屁理屈は。
死ぬのやーめた。死ぬのが馬鹿々々しくなる屁理屈や。
こんないい加減な死神に背中をポンと叩かれとうないわ。ですよね。
こんな死まで笑い飛ばす「らくご」が、この本のあちこちに出てきます。
この本は人生の役に立ちますんや。ほんまでっせ。うそみたいやけど。
この『グッドジョブ』というシャレたタイトルは、お客さまが付けたもの、とのこと。
落語の演技の所作にあった、
お礼を言われても、無言で渋く笑って上向きに親指を立ててみせるだけ
の死神の動作が、お客さまの印象に残ったそうです。
『グッドジョブ』の上向きの親指。カッコいい。
もしかして、お客さまはガイジンさんだったのかな。
なんと、英語版の落語までも、小佐田さんは作りはったそうな。
「ロボットしずかちゃん」 “Little Miss Quiet”
なんと、英語版のこの落語が、高校一年生の英語の教科書に載ったとは! わお。
「こらーっ! ええかげんに静かにせんかーいっ!」(109頁)と、ロボットしずかちゃん。
こわー。ロボットしずかちゃんって、怒ると声がでかいんですね。
うるさーい! としずかちゃんが、どなりそうで、笑いました。
「屁理屈」というのも、落語の世界では立派な理屈です。バカにしてはいけません。
本書最後のお題は、「屁臭最中」(259頁)。
いろいろな読み方が考えられるところ、小佐田さんの勝手で読んだのは、
「へくさのさいちゅう」
屁と臭(くさ)いの噺です。
あの男女の仲がどうも「くさいぞ」と疑ってた、の意味の臭(くさ)いに
視点をずらした、すかした「らくご」。
こんな下ネタのような噺を、小佐田さんは品よく、
「深窓の令嬢の恋愛ばなし」(260頁)に創作を昇華しました。さすがです、小佐田さん。
「おならの音をどう表現するかで頭を悩ませた」(274頁)と回顧する小佐田さん。
「深窓の令嬢の」おならですぞ。どんなに品よくしても、オナラはオナラ。
悩んだあげくの果ては、「[下座] 笛 ピー」(274頁)ですと。
「深窓の令嬢」の、しょうか不良の音でなければいいですけれど……
「屁臭最中」は、明治時代に滅んだ落語。
それを著者らが、題名だけをたよりに復活……というより創作した落語。
そんな落語を「古墳落語」(260頁)と呼ぶそうです。
「古墳落語」の由緒正しき命名者は、米朝師。
てなわけですけど、本書を読んで落語作家になりたいとの夢を持った方、いてますか?
落語作家って楽(たの)しそうにみえるけど、けっこう食っていくのが大変みたいやで。
特に今はコロナ禍だし。
いくら「らくご」といっても、作るお仕事は、けっこう楽ではないようです。
本書の舞台裏の話を読んで、創造する仕事はみな、楽ではないと想像しました。
本書『新作らくごの舞台裏』は、ほんま、やぼな本ですわ。
落語の笑いのどこが、どんな風におかしいかを解説するなんて。
読者は、にらめっこ中に、笑いのツボをくすぐられているようで。くくく。
笑いをこらえるのに苦しい読書でした。
「サゲをあやふやに書きっぱなしに」(070頁)にするからこそ、
読者も自由きままに<誤読>できます。本を枕に昼寝もできる。
読まずに<積ん読>だってできるんです。
巻末には、「年表」と「索引」まであります。
小佐田定雄さんの全お仕事の完璧な総集編になっています。
後に続くひと(いるの?)の参考になるでしょう。
「念を入れすぎていて興をそぎまんなあ」(070頁)
とまで言う師匠も出る完璧さ。
なんという完璧な本でしょう。禿げててつらいけど、脱帽です。
「まくら」も「あとがき」もあり、ねたくなるネタもあって、
おもわず寝てしまった読者もいることでしょう。
著者は四十年以上もこりずに、こんな「しょーもない」(093頁)ことばかり、
根気よく、やり続けたなんて、尊敬のあまり、笑っちゃいます。
著者の小佐田定雄(おさだ・さだお)さんは、落語作家。
ところで、「おさだ・さだお」って、本名ですか?
「おさだ・さだお」って、「おさだ」と「さだお」の凸凹漫才コンビの<芸名>では?
「はな寛太、いま寛大のお二人」(278頁)みたい。
「ツカミの笑いが要る」(279頁)漫才から想を得た、小佐田さんの<芸名>では?
弟子(実は奥さん)の「くまざわあかね」さんが「おさだ」だったりして。
本書は、小佐田さんの「落語作家としての履歴書」(007頁)です。
巻末の「年表」には「初演日」もあって、確かに履歴書の趣きがあります。
で、中身は、いわゆる落語作家の裏話っていうやつですわ。
表の落語も、もちろんおもろいけど、
裏話はもっと「ブラックでビターなサゲ」(159頁)のある話が隠れてはる。
本書を楽しく読みました。
著者の思いは、重い。
「落語作家は高座に上がらない落語家」(284頁)だそうです。
落語作家は、高座から転げ落ちて、らくご者になることはない。
重いけど、「高座に上がらない落語家」なんだから落ちようがない。
おちない。おちもない落語家。
オチがなくて、どーもすいません。
小佐田さんは、新作落語を作るのはもちろん、
古典落語の復活と改作、狂言と落語を合体させた「落言」も作っている、
というから幅が広い落語作家です。
落語という伝統のある古いジャンルの中で、
新しい「らくご」の境界を切り拓いてきた小佐田さんは意外にも古い。
「『古典落語』のような落語を書きたいと思っていた私」(141頁)
「私自身は書く台本については型破りなことはしたくない」(213頁)
「できる限り『古典』の形式からはみださないようにしている。遠慮しているというよりも、形式が好きなのだ」(214頁)
「落語に限らず『古典』の形式が大好きで、その形式から離れた斬新なものを書きたいと思わずにこれまで書き続けてきた」(283頁)
小佐田さんって、そういう人なんですね。「古典」の形式が好きなんですね。
小佐田さんは、「古典(落語)」の形式をしっかり身に着けた上で、作品を作っていた。
だから、意識せずに、その古い形式を自然に超えていた。
新しい「らくご」形式の作品をらくらくと書き続けられたのでしょう。
新作らくごは、これまでの落語のイメージを超えています。
本書タイトルは『新作らくごの舞台裏』。
新作らくごの「らくご」が、ひらがなになっています。
小佐田さんの「新作らくご」は、一般に言われる新作落語より<広い>。
「新作らくご」には、狂言と落語を合体させた「落言」も含まれています。
「新作らくご」は、狂言のジャンルも拡げ、新作狂言にもなっています。
「私自身も、この『落言』のほかに文楽人形と落語のコラボ企画である『落楽』の台本を何作か書かせてもらったことがある」(215頁)
これまでに小佐田さんが書いた新作らくごの台本は260を超えます。量もスゴイですね。
新しい形式のひとつ「落言」の台本だって、巻末の「年表」によると、12本もあります。
作品の<タイトル>も、内容に輪をかけて面白い。
なんと英語のタイトルもあります。落語なのに、なんで英語なんや、と奇妙に思いました。
例えば、「グッドジョブ」(249頁)
英語とは関係のなさそうな、死神と福の神のお話しなんです。
陽気な死神と、陰気な福の神。
この意外なキャラと性格の組み合わせが常識に反していて面白い。
なんで死神なのに陽気でいられるのか?
疑問ですよね。理由付けが<屁理屈>っぽくて、もっともらしい。笑えます。ククク。
「我々死神は、人が死ぬか生きるか迷うてる時には、背中をポンと叩いて『おつかれさん。おめでとうさん』ちゅうて、あっちの世界に送り込んだげますねん。そやさかい、私らは陽気に暮らしてますねん」(253頁)
おいおい、なんだ、この死神の屁理屈は。
死ぬのやーめた。死ぬのが馬鹿々々しくなる屁理屈や。
こんないい加減な死神に背中をポンと叩かれとうないわ。ですよね。
こんな死まで笑い飛ばす「らくご」が、この本のあちこちに出てきます。
この本は人生の役に立ちますんや。ほんまでっせ。うそみたいやけど。
この『グッドジョブ』というシャレたタイトルは、お客さまが付けたもの、とのこと。
落語の演技の所作にあった、
お礼を言われても、無言で渋く笑って上向きに親指を立ててみせるだけ
の死神の動作が、お客さまの印象に残ったそうです。
『グッドジョブ』の上向きの親指。カッコいい。
もしかして、お客さまはガイジンさんだったのかな。
なんと、英語版の落語までも、小佐田さんは作りはったそうな。
「ロボットしずかちゃん」 “Little Miss Quiet”
なんと、英語版のこの落語が、高校一年生の英語の教科書に載ったとは! わお。
「こらーっ! ええかげんに静かにせんかーいっ!」(109頁)と、ロボットしずかちゃん。
こわー。ロボットしずかちゃんって、怒ると声がでかいんですね。
うるさーい! としずかちゃんが、どなりそうで、笑いました。
「屁理屈」というのも、落語の世界では立派な理屈です。バカにしてはいけません。
本書最後のお題は、「屁臭最中」(259頁)。
いろいろな読み方が考えられるところ、小佐田さんの勝手で読んだのは、
「へくさのさいちゅう」
屁と臭(くさ)いの噺です。
あの男女の仲がどうも「くさいぞ」と疑ってた、の意味の臭(くさ)いに
視点をずらした、すかした「らくご」。
こんな下ネタのような噺を、小佐田さんは品よく、
「深窓の令嬢の恋愛ばなし」(260頁)に創作を昇華しました。さすがです、小佐田さん。
「おならの音をどう表現するかで頭を悩ませた」(274頁)と回顧する小佐田さん。
「深窓の令嬢の」おならですぞ。どんなに品よくしても、オナラはオナラ。
悩んだあげくの果ては、「[下座] 笛 ピー」(274頁)ですと。
「深窓の令嬢」の、しょうか不良の音でなければいいですけれど……
「屁臭最中」は、明治時代に滅んだ落語。
それを著者らが、題名だけをたよりに復活……というより創作した落語。
そんな落語を「古墳落語」(260頁)と呼ぶそうです。
「古墳落語」の由緒正しき命名者は、米朝師。
てなわけですけど、本書を読んで落語作家になりたいとの夢を持った方、いてますか?
落語作家って楽(たの)しそうにみえるけど、けっこう食っていくのが大変みたいやで。
特に今はコロナ禍だし。
2020年12月24日に日本でレビュー済み
落語作家の創作の苦労と楽しさが柔らかな口調で語られていて、楽しくまた勉強にもなりました。聞いたことのないネタの解説も読んでいて楽しめます。
枝雀さんや雀三郎さんのファンの方は特に楽しめるのではないでしょうか。
この本に取り上げられているネタだけでもよいのでいつかDVD全集が発売されることを期待しています。
枝雀さんや雀三郎さんのファンの方は特に楽しめるのではないでしょうか。
この本に取り上げられているネタだけでもよいのでいつかDVD全集が発売されることを期待しています。
2022年11月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
特に問題はありません。ありがとうございました。