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カウンセリングを語る 上 単行本 – 1985/4/1
河合 隼雄
(著)
- 本の長さ217ページ
- 言語日本語
- 出版社創元社
- 発売日1985/4/1
- ISBN-104422110721
- ISBN-13978-4422110721
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登録情報
- 出版社 : 創元社 (1985/4/1)
- 発売日 : 1985/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 217ページ
- ISBN-10 : 4422110721
- ISBN-13 : 978-4422110721
- Amazon 売れ筋ランキング: - 633,517位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,830位臨床心理学・精神分析
- - 86,703位暮らし・健康・子育て (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1928-2007)兵庫県生れ。京大理学部卒。京大教授。
日本のユング派心理学の第一人者であり、臨床心理学者。文化功労者。文化庁長官を務める。独自の視点から日本の文化や社会、日本人の精神構造を考察し続け、物語世界にも造詣が深かった。著書は『昔話と日本人の心』(大佛次郎賞)『明恵 夢を生きる』(新潮学芸賞)『こころの処方箋』『猫だましい』『大人の友情』『心の扉を開く』『縦糸横糸』『泣き虫ハァちゃん』など多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
カウンセラーというお仕事について、一般人の私でもとても分かりやすく書かれています。2022年のいま読んでも違和感がない。とても勉強になります。
2013年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
河合隼雄さんを研究し学んでいるところですが、もっと早くに学ぶべきであったと悔やんでいます。こんな素晴らしい心理学者が居られたのに勿体無いことをしました。
とにかく片っ端から読んでいる最中です。
とにかく片っ端から読んでいる最中です。
2009年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
途中で少し長い空白があったので、今回、聊か読む勢ひが削がれゐたと感じてゐました。さうは言っても、この本には、カウンセリングについての濃密な語りが詰まってゐたと感じました。カウンセリングといふ具体的な想定をイメージしながらの語りは、概してリアリティに溢れ、カウンセリングが奥の深い世界を持ってゐるといふ事を実感させるものでありました。
そもそもカウンセリングは、一見何もしないやうでゐながら、実は凄いパワーが必要で命賭けとも言へるエネルギーがないととてもできない藝当である事も朧け氣ながら分かって来ました。そして、魂の籠った努力と取組みは、必ずや助け舟の如き思はぬ展開が起きて来てしまふ不思議さ。児童文学や古典の物語、あるいは、小説の中には、尊い人間の在り方のテーマがぎっしり詰まってゐて、学ぶに値する世界が開けてゐる事も改めて感じさせられました。
今回の一連の流れの中で、更なる人間理解への研鑽と努力の道に踏み分けて行った感を深くしてゐます。下巻がいかなる展開されてゐるのか大いに興味が出て来た所です。
そもそもカウンセリングは、一見何もしないやうでゐながら、実は凄いパワーが必要で命賭けとも言へるエネルギーがないととてもできない藝当である事も朧け氣ながら分かって来ました。そして、魂の籠った努力と取組みは、必ずや助け舟の如き思はぬ展開が起きて来てしまふ不思議さ。児童文学や古典の物語、あるいは、小説の中には、尊い人間の在り方のテーマがぎっしり詰まってゐて、学ぶに値する世界が開けてゐる事も改めて感じさせられました。
今回の一連の流れの中で、更なる人間理解への研鑽と努力の道に踏み分けて行った感を深くしてゐます。下巻がいかなる展開されてゐるのか大いに興味が出て来た所です。
2008年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は、河合隼雄さんの四天王寺カウンセリング研修講座の講演記録を元にしてまとめられたものです。
河合先生は、臨床心理学者であり、日本人として初めてのユング派分析家でもあります。
先生については色々なことを言う人があるようですが、わたしは、比較的初期に書かれたこちらの本を読み、タオルが涙でぐっしょりになりました。
そして、後半部分では笑いが止まらなくなりました。
河合先生はオモシロイです!
わたしも泣いたり笑ったりと忙しい人間ですが。。。
もちろん、それだけではなく心理療法の技法の非常に専門的なことがとっても分りやすい言葉で書いてあるのですごいなぁと思いました。
かなりお薦めの本です。
河合先生は、臨床心理学者であり、日本人として初めてのユング派分析家でもあります。
先生については色々なことを言う人があるようですが、わたしは、比較的初期に書かれたこちらの本を読み、タオルが涙でぐっしょりになりました。
そして、後半部分では笑いが止まらなくなりました。
河合先生はオモシロイです!
わたしも泣いたり笑ったりと忙しい人間ですが。。。
もちろん、それだけではなく心理療法の技法の非常に専門的なことがとっても分りやすい言葉で書いてあるのですごいなぁと思いました。
かなりお薦めの本です。
2009年9月3日に日本でレビュー済み
河合隼雄先生の本はこれまでに20冊ほど読んだ。
そのなかでどれか一冊を挙げろと言われれば、本書を挙げたい。一冊ではなく上下二冊になるが。
本書は大阪四天王寺主催カウンセリング研修講座の講義録をまとめたものだ。
本書によりカウンセリングの世界をかいま見ることができる。河合先生の実体験に基づく話は人間の心に関する洞察と知惠に満ちている。
近年、子供が親に暴力をふるう事件が多発している。しかもいわゆる良い子が起こす場合が多いので、親はどうしてよのかわからない。なにひとつ不自由なく育ててきたのに、なぜ我が子に暴力を振るわれなければならないのか。
子供の要求通りにああしてやってもポカリと殴られ、こうしてやってもポカリと殴れらる。そして耐えきれなくなってカウンセラーの所に相談に来る。
これはいうなれば、子供という禅の老師に、親という弟子が鍛えられているのだと河合先生は面白い喩えを使う。
禅の修行では、老師がわけのわからない課題を弟子に与えて、その答を迫る。これを公案という。たとえば、犬にも仏の心があるか。弟子は一生懸命考えて、有ると答えても殴られるし、無いと答えても殴られる。なにも答えないともっと殴られる。どうしてよいかわからずに、引き下がってさらに考える。
この状態が家庭内暴力によく似ているので、河合先生はこれを「家庭禅」だという。
家庭禅において親は子供からもらった課題をどのように解決すべきか。本書はそれにヒントを与える。
この話は本書のほんの一部でしかないが、いちばん感心した箇所なので紹介した。
本書は自分自身の存在、対人関係、子供の教育、夫婦関係などに悩んでいる人、つまりすべての人にオススメだ。
そのなかでどれか一冊を挙げろと言われれば、本書を挙げたい。一冊ではなく上下二冊になるが。
本書は大阪四天王寺主催カウンセリング研修講座の講義録をまとめたものだ。
本書によりカウンセリングの世界をかいま見ることができる。河合先生の実体験に基づく話は人間の心に関する洞察と知惠に満ちている。
近年、子供が親に暴力をふるう事件が多発している。しかもいわゆる良い子が起こす場合が多いので、親はどうしてよのかわからない。なにひとつ不自由なく育ててきたのに、なぜ我が子に暴力を振るわれなければならないのか。
子供の要求通りにああしてやってもポカリと殴られ、こうしてやってもポカリと殴れらる。そして耐えきれなくなってカウンセラーの所に相談に来る。
これはいうなれば、子供という禅の老師に、親という弟子が鍛えられているのだと河合先生は面白い喩えを使う。
禅の修行では、老師がわけのわからない課題を弟子に与えて、その答を迫る。これを公案という。たとえば、犬にも仏の心があるか。弟子は一生懸命考えて、有ると答えても殴られるし、無いと答えても殴られる。なにも答えないともっと殴られる。どうしてよいかわからずに、引き下がってさらに考える。
この状態が家庭内暴力によく似ているので、河合先生はこれを「家庭禅」だという。
家庭禅において親は子供からもらった課題をどのように解決すべきか。本書はそれにヒントを与える。
この話は本書のほんの一部でしかないが、いちばん感心した箇所なので紹介した。
本書は自分自身の存在、対人関係、子供の教育、夫婦関係などに悩んでいる人、つまりすべての人にオススメだ。
2013年6月23日に日本でレビュー済み
心の問題と、それに関わる方々についての色々な話で勉強になります。
30年以上前に語られたんですよね?
2013年の今日読んでも、違和感ない。
内容が、いつの時代にも通じる、という事なんですね。
30年以上前に語られたんですよね?
2013年の今日読んでも、違和感ない。
内容が、いつの時代にも通じる、という事なんですね。
2012年3月26日に日本でレビュー済み
河合先生の講演録。
カウンセラーや教師に向かって語られているが、
一般人が読んでも、とても勉強になります。
といっても、明快な解決策は書かれていません。
ただただ、人間心理の複雑さ、人間理解の難しさを
知ることになります。矛盾に全力を投じることが
大切なのでしょうか。
印象的な言葉は山ほどありますが、1/10ほど抜き出して
みましょう。
「私はいま文学をあげましたが、ほんとうは、絵の好きな人
であれば絵を見ることによって、音楽の好きなひとであれば
音楽を聴くことによって、他人を理解する力を一歩大きくする
ことができるはずです。そういうことにみなさんは努力を
払ってほしい。」(215ページ)
「人間というのは、一ぺん揺れないと立ち上がれない」
(239ページ)
「万能でもないものをおまえはなぜやっているのかという
ことになりますが、これはあたりまえのことで、あまり
役に立たないが少しでも役に立つことは、何も役に立たない
ものよりもはるかにすばらしい、というのが私の人生観
です」(260ページ)
「だいたい真実というのは心が痛むことが多いのです。
(中略)真実にともなう痛みということ、心の痛みと
いうことを、告げる人が感じてない限りは、だいたいだめです」
(322ページ)
「われわれは欠点があるから楽しく生きているんです。
人間の欠点というのはみんな長所と裏腹になっているんですね」
(338ページ)
「また実際世の中に、危険でなくて役に立たないものなんて
ないのです。ものすごくおもしろいこととか、ものすごい
役に立つこととか、ものすごく意味のあることというのは、
だいたい危険です」(354ページ)
話し言葉なので、河合先生の肉声が
聞こえてくるような感覚に陥ります。河合ファンには
嬉しくてたまらない半面、切なくもなります。
先生の実体験を語られるいくつかの場面では、
ジーンとして、涙がにじみました。
カウンセラーや教師に向かって語られているが、
一般人が読んでも、とても勉強になります。
といっても、明快な解決策は書かれていません。
ただただ、人間心理の複雑さ、人間理解の難しさを
知ることになります。矛盾に全力を投じることが
大切なのでしょうか。
印象的な言葉は山ほどありますが、1/10ほど抜き出して
みましょう。
「私はいま文学をあげましたが、ほんとうは、絵の好きな人
であれば絵を見ることによって、音楽の好きなひとであれば
音楽を聴くことによって、他人を理解する力を一歩大きくする
ことができるはずです。そういうことにみなさんは努力を
払ってほしい。」(215ページ)
「人間というのは、一ぺん揺れないと立ち上がれない」
(239ページ)
「万能でもないものをおまえはなぜやっているのかという
ことになりますが、これはあたりまえのことで、あまり
役に立たないが少しでも役に立つことは、何も役に立たない
ものよりもはるかにすばらしい、というのが私の人生観
です」(260ページ)
「だいたい真実というのは心が痛むことが多いのです。
(中略)真実にともなう痛みということ、心の痛みと
いうことを、告げる人が感じてない限りは、だいたいだめです」
(322ページ)
「われわれは欠点があるから楽しく生きているんです。
人間の欠点というのはみんな長所と裏腹になっているんですね」
(338ページ)
「また実際世の中に、危険でなくて役に立たないものなんて
ないのです。ものすごくおもしろいこととか、ものすごい
役に立つこととか、ものすごく意味のあることというのは、
だいたい危険です」(354ページ)
話し言葉なので、河合先生の肉声が
聞こえてくるような感覚に陥ります。河合ファンには
嬉しくてたまらない半面、切なくもなります。
先生の実体験を語られるいくつかの場面では、
ジーンとして、涙がにじみました。
2007年11月14日に日本でレビュー済み
講演の内容をまとめたもので、大変読みやすい。カウンセリングの極意がいくつか述べられている。「共感して受容しているとクライエントは自分の力で治る。」「共感、受容ということは命のかかった仕事」「たとえクライエントが少年院に入るようなことになっても見捨てずに待つ」「医者は薬、お百姓さんは土、カウンセラーは『時』を頼りにする」など。読めば、カウンセラーのあり方が分かるが、同時に難しさもよく分かる。