本書はマインドコントロールについてまとめたものです。
ちょうど10年前に単行本を読んだのですが、文庫で増補となっていたことから手に取りました。
プロローグはテロリストがなぜ育つのかという問題提起をしています。
どちらかというとインテリで恵まれた家庭環境だった彼らがどのような経緯で道を誤るのか?
そこには思考を誘導する「マインドコントロール」というテクニックがありました。
自分以外の個人、集団の思考を操作する技術は、統治者、宗教家、治療者、企業家から大衆まで多くの人が求めてきました。
そのため各時代で変遷を繰り返しつつ、洗練されてきました。
相手の同意を必要とする催眠術、無意識に訴えかける心理技術、虐待を伴う犯罪的手法、テレビCMを利用したサブリミナル効果、高度な科学技術を利用した最先端の方法など。
本書はこのように人の心を操作する技術について概観していました。
著者によれば、その技術は次の点に集約できます。
・情報の量を過剰または過小にする。
・忙しくさせて考える余力を奪う。
・信仰のように救済を約束する。
・信賞必罰で行動を慣らす。
・依存させる。
読んでいると、宗教、医学、政党、政府、学校など多様な分野で、意識的あるいは歴史的に行われてきたことを実感しました。
一部は専門分野にも及んでいましたが、わかりやすく、奥深い内容となっていました。
内容をかなり忘れてしまっていて、再読してよかったと思いました。
また日を開けて読み返したいと思います。
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マインド・コントロール 増補改訂版 (文春新書 1074) 新書 – 2016/4/20
岡田 尊司
(著)
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かつて、国家レベルで研究された「心を操る技術」。今やカルト、ブラック企業だけでなく、あらゆる組織や家庭の中にすら技術の援用が見られる。自己愛と孤立の現代、その罠に落ちる人は増えるだろう。心の崩壊と戦う精神科医からの提言の書。
- 本の長さ287ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2016/4/20
- 寸法11 x 1.4 x 17.4 cm
- ISBN-104166610740
- ISBN-13978-4166610747
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「本書は21世紀の必読書である。」――佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)推薦!
問題は、カルト宗教やテロ集団だけではない。自己愛と孤独の現代、マインド・コントロールの罠に落ちる人は、ますます増えるだろう。
古くから暗示や催眠術として存在したマインド・コントロール。その後、心理療法として発展し、ソ連やアメリカにおいては、行動を直接コントロールする「洗脳」技術が国家レベルで研究された。現代ではあらゆる組織、家庭の中ですら、技術の応用が見られる。
心の崩壊と戦う現役の精神科医が、マインド・コントロールする側の特性、されやすい人のタイプ、その歴史、原理と応用など、「騙されたと気付かれずに騙す技術」のすべてを解説する。
2012年に刊行され、各界で話題になったロングセラー、待望の新書化!
第一章 なぜ彼らはテロリストになったのか
第二章 マインド・コントロールは、なぜ可能なのか
第三章 なぜ、あなたは騙されやすいのか
第四章 無意識を操作する技術
第五章 マインド・コントロールと行動心理学
第六章 マインド・コントロールの原理と応用
第七章 マインド・コントロールを解く技術
問題は、カルト宗教やテロ集団だけではない。自己愛と孤独の現代、マインド・コントロールの罠に落ちる人は、ますます増えるだろう。
古くから暗示や催眠術として存在したマインド・コントロール。その後、心理療法として発展し、ソ連やアメリカにおいては、行動を直接コントロールする「洗脳」技術が国家レベルで研究された。現代ではあらゆる組織、家庭の中ですら、技術の応用が見られる。
心の崩壊と戦う現役の精神科医が、マインド・コントロールする側の特性、されやすい人のタイプ、その歴史、原理と応用など、「騙されたと気付かれずに騙す技術」のすべてを解説する。
2012年に刊行され、各界で話題になったロングセラー、待望の新書化!
第一章 なぜ彼らはテロリストになったのか
第二章 マインド・コントロールは、なぜ可能なのか
第三章 なぜ、あなたは騙されやすいのか
第四章 無意識を操作する技術
第五章 マインド・コントロールと行動心理学
第六章 マインド・コントロールの原理と応用
第七章 マインド・コントロールを解く技術
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/4/20)
- 発売日 : 2016/4/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 287ページ
- ISBN-10 : 4166610740
- ISBN-13 : 978-4166610747
- 寸法 : 11 x 1.4 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 20,322位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 45位文春新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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1960年、香川県生まれ。精神科医、医学博士。東京大学哲学科中退。京都大学医学部卒。同大学院高次脳科学講座神経生物学教室、脳病態生理学講座精神医 学教室にて研究に従事。現在、京都医療少年院勤務、山形大学客員教授。パーソナリティ障害治療の最前線に立ち、臨床医として若者の心の危機に向かい合う。 小説家・小笠原慧としても活動し、横溝正史賞を受賞した『DZ』などがある(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『ササッとわかる「パーソナリティ障害」』(ISBN-10:4062847272)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年6月5日に日本でレビュー済み
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ここ一年ほどの間、宗教やマインドコントロールについて盛んにメディアで取り上げられて、少しでも学びたいと思い購入しました。
内容は初心者でもわかりやすく、数々の事例を取り上げてマインドコントロールの恐ろしさや仕組みをわかりやすいと個人的に感じました。
内容は初心者でもわかりやすく、数々の事例を取り上げてマインドコントロールの恐ろしさや仕組みをわかりやすいと個人的に感じました。
2023年5月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
洗脳や催眠術に興味がある人は必見。
世界の宗教団体や犯罪者に用いられたマインドコントロールの例がいろいろと載っています。
本当か疑ってしまうような不思議な事件が多くて面白いです。
世界の宗教団体や犯罪者に用いられたマインドコントロールの例がいろいろと載っています。
本当か疑ってしまうような不思議な事件が多くて面白いです。
2022年10月7日に日本でレビュー済み
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専門家はいろんな知識に触れられてよいが、もう少しマインド・コントロールに関係する要点だけ書いてほしい気がします。
2022年11月11日に日本でレビュー済み
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宗教2世として生まれ、母の誘導により熱心な信者として活動してきました。
きっかけがあり組織のおかしさに気がつくと同時に、これまで当たり前に受け入れていたことや思考が実は洗脳によるものであったと自覚しました。
自分自身に起きた変化を客観的に知りたくなりこの本を手に取りました。
結果、非常に満足のいく内容でした。
宗教に限らず、生活のあらゆる場面でマインドコントロールは起きている。その手法、原理もわかりやすく書かれています。
きっかけがあり組織のおかしさに気がつくと同時に、これまで当たり前に受け入れていたことや思考が実は洗脳によるものであったと自覚しました。
自分自身に起きた変化を客観的に知りたくなりこの本を手に取りました。
結果、非常に満足のいく内容でした。
宗教に限らず、生活のあらゆる場面でマインドコントロールは起きている。その手法、原理もわかりやすく書かれています。
2022年10月9日に日本でレビュー済み
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洗脳とマインドコントロールの違い、なぜ洗脳ができたのか?それを解くとどうなるのか。マインドコントロールはカルト宗教でも使われているが、どうやって解くのかなど、わかりやすくとても良い本でした。もっと政府が何か対策をして然るべきだと思った。
2020年6月5日に日本でレビュー済み
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友達へのプレゼントに
参考になったとの話でした
参考になったとの話でした
2021年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ぐいぐいと引き込まれる力作です。
「特殊な環境のカルトに限った世界だから自分とは関係ない。」
「宗教や神を信じるのは弱いからだ、無宗教・無神論の自分には関係ない。」
「依存性が強い人に当てはまり、論理的思考の自分は大丈夫。」
「現実社会から逃避した外れ者が最後にすがる所だ。」
など、マインド・コントロールは自分とは無縁と思っていたら、大間違いです。
この本を読めば、自分の身の回りの環境、家庭、学校、会社、などあらゆる社会にマインド・コントロールの手法がかかわっていることに気づかされます。人間は、人と人とのコミュニケーションなくして存続することができない社会的存在だからです。
たとえば進学校の中でのスパルタ教育、ノルマ達成・業績を上げるための会社内の経営者と部下との関係、宗教組織の維持発展、政治、そして身近な家庭など。目標を達成するために自己犠牲を良しとし、成果を上げた者への賞賛、期待と突き放し、信賞必罰による精神的揺さぶりなど、どこにでも、マインド・コントロールの手法が用いられています。
「自爆テロ」や、「地下鉄サリン」を実行したテロリストの背景を調べてみると、精神的に不安定であるとか、異常心理にとらわれているわけでもなく、親が熱心な信者でもない、裕福で恵まれたエリート階級の出身者(高学歴で、医師やエンジニア)が少なくないのです。
一見恵まれているように見えるエリートたちも、心に闇を抱えている場合、マインド・コントロールの技法を用いて誘っていけば、「自分から進んで入信」してしまう可能性があるのです。
だれでも、心に寂しさを抱えているものですが、満たされない自分の心に寄り添って共感してくれる存在が現れたら、心を許してしまうかもしれません。
以下、抜粋ですが、
教祖、グル、カリスマになれるのは、特殊な能力というよりは、自己愛的パーソナリティの要素がかかわっているとの分析は興味深いです。
マインドコントロールされやすい要因として
「日本人に多い依存性パーソナリティ」、「被暗示性の高さ、演技性、境界性、理想主義」などあげられています。
そして、マインド・コントロールの原理と行動では、
1,情報入力の制限・過剰
2,脳を慢性疲労状態におき、考える余力を奪う
3,確信をもって救済や不朽の意味を約束
4,人は愛されることを望み、裏切られることを恐れる
5,自己判断を許さず、依存状態に置き続ける
これらは、会社などの通常組織が業績を上げるため、ブラックな労働環境を社員に強いる場合や、教育熱心な親による詰込み教育にも通じるものです。
では、どのようにしたら、マインド・コントロールを解くことができるのか、
マインドコントロールする側の非や不正を暴くだけでは不十分です。そのカルトなりブラック企業なりから離れたとしても、不安が解消されていなければ、自分を支えてくれる環境(疑似家庭)を他に求めていかざるをえないからです。
結局は「依存と自立」の問題なのです。依存心の根底にある「愛情やつながりへの欲求」「自己価値への欲求」を満たしてくれるものは何か?「愛着の絆を満たす安全基地」は、本来は家庭にて養われていくものですが、その家庭が元凶である場合は、それ以外の環境で、自立していけるよう支えていく必要があるります。しかし、良き出会いや代わりとなる環境はどこに求めていけば良いのでしょうか?
それは、「ここにある!」と明快に答えることはできるでしょうか?
それは、人それぞれが必死に生きながら探し求め、自分で築き上げていく生涯の課題ではないでしょうか。
「特殊な環境のカルトに限った世界だから自分とは関係ない。」
「宗教や神を信じるのは弱いからだ、無宗教・無神論の自分には関係ない。」
「依存性が強い人に当てはまり、論理的思考の自分は大丈夫。」
「現実社会から逃避した外れ者が最後にすがる所だ。」
など、マインド・コントロールは自分とは無縁と思っていたら、大間違いです。
この本を読めば、自分の身の回りの環境、家庭、学校、会社、などあらゆる社会にマインド・コントロールの手法がかかわっていることに気づかされます。人間は、人と人とのコミュニケーションなくして存続することができない社会的存在だからです。
たとえば進学校の中でのスパルタ教育、ノルマ達成・業績を上げるための会社内の経営者と部下との関係、宗教組織の維持発展、政治、そして身近な家庭など。目標を達成するために自己犠牲を良しとし、成果を上げた者への賞賛、期待と突き放し、信賞必罰による精神的揺さぶりなど、どこにでも、マインド・コントロールの手法が用いられています。
「自爆テロ」や、「地下鉄サリン」を実行したテロリストの背景を調べてみると、精神的に不安定であるとか、異常心理にとらわれているわけでもなく、親が熱心な信者でもない、裕福で恵まれたエリート階級の出身者(高学歴で、医師やエンジニア)が少なくないのです。
一見恵まれているように見えるエリートたちも、心に闇を抱えている場合、マインド・コントロールの技法を用いて誘っていけば、「自分から進んで入信」してしまう可能性があるのです。
だれでも、心に寂しさを抱えているものですが、満たされない自分の心に寄り添って共感してくれる存在が現れたら、心を許してしまうかもしれません。
以下、抜粋ですが、
教祖、グル、カリスマになれるのは、特殊な能力というよりは、自己愛的パーソナリティの要素がかかわっているとの分析は興味深いです。
マインドコントロールされやすい要因として
「日本人に多い依存性パーソナリティ」、「被暗示性の高さ、演技性、境界性、理想主義」などあげられています。
そして、マインド・コントロールの原理と行動では、
1,情報入力の制限・過剰
2,脳を慢性疲労状態におき、考える余力を奪う
3,確信をもって救済や不朽の意味を約束
4,人は愛されることを望み、裏切られることを恐れる
5,自己判断を許さず、依存状態に置き続ける
これらは、会社などの通常組織が業績を上げるため、ブラックな労働環境を社員に強いる場合や、教育熱心な親による詰込み教育にも通じるものです。
では、どのようにしたら、マインド・コントロールを解くことができるのか、
マインドコントロールする側の非や不正を暴くだけでは不十分です。そのカルトなりブラック企業なりから離れたとしても、不安が解消されていなければ、自分を支えてくれる環境(疑似家庭)を他に求めていかざるをえないからです。
結局は「依存と自立」の問題なのです。依存心の根底にある「愛情やつながりへの欲求」「自己価値への欲求」を満たしてくれるものは何か?「愛着の絆を満たす安全基地」は、本来は家庭にて養われていくものですが、その家庭が元凶である場合は、それ以外の環境で、自立していけるよう支えていく必要があるります。しかし、良き出会いや代わりとなる環境はどこに求めていけば良いのでしょうか?
それは、「ここにある!」と明快に答えることはできるでしょうか?
それは、人それぞれが必死に生きながら探し求め、自分で築き上げていく生涯の課題ではないでしょうか。