★3.4/2022年101冊目/8月12冊目/『スクープ 記者と企業の攻防戦』(文春新書/文藝春秋)/大塚 将司/P.210/2004年/690円+税 #読書 #読書2022 #読了 #読了2022
著者は、日本経済新聞社に約30年務めた。私の仕事柄、記事にするタイミングがスクープの成否を分けることは参考になった。いつ発信するかで情報の質が大きく変わる。ただ文章が上手いだけでは成立しない。スクープは自分でシナリオを書き、それを検証し、ものにしなければならない。そういう努力を続ける中でしか、日本経済の健全な発展に寄与する論説も生まれない(p202)。著者は、日経社長の疑惑を追及したために懲戒解雇されている。骨のある”ジャーナリスト”だ。尊敬。なお、スクープの定義は、まえがきに書いて欲しかった。
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スクープ 記者と企業の攻防戦 新書 – 2004/1/21
大塚 将司
(著)
新聞記者は現場がすべてだ!
スクープを取るには現場百回。日経社長を告発した敏腕記者がイトマン事件等の取材を回顧しつつジャーナリズムと企業の関係を問う
スクープを取るには現場百回。日経社長を告発した敏腕記者がイトマン事件等の取材を回顧しつつジャーナリズムと企業の関係を問う
- 本の長さ210ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2004/1/21
- ISBN-104166603620
- ISBN-13978-4166603626
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2004/1/21)
- 発売日 : 2004/1/21
- 言語 : 日本語
- 新書 : 210ページ
- ISBN-10 : 4166603620
- ISBN-13 : 978-4166603626
- Amazon 売れ筋ランキング: - 518,075位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 216位企業再生・倒産
- - 559位ジャーナリズム (本)
- - 1,098位文春新書
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2008年4月5日に日本でレビュー済み
日経新聞の記者が、新人記者のころから新聞記事を刑事コロンボのように
書きたいとおもって、その通りにいろいろな事件を解決してきたと書いています。
経済記者は様々なデーターを読み取って損益の分析が自分でできないとい
けないと、学んだ新人時代。
一人で動けるようになると、森を見て動くようにしたという活躍した時代。
そして、今の日経新聞には自社セミナーの広告などの宣伝が多すぎるとの
苦言の時代。
人生で人間が成長することを学べる一冊です。
日経新聞の記者が、新人記者のころから新聞記事を刑事コロンボのように
書きたいとおもって、その通りにいろいろな事件を解決してきたと書いています。
経済記者は様々なデーターを読み取って損益の分析が自分でできないとい
けないと、学んだ新人時代。
一人で動けるようになると、森を見て動くようにしたという活躍した時代。
そして、今の日経新聞には自社セミナーの広告などの宣伝が多すぎるとの
苦言の時代。
人生で人間が成長することを学べる一冊です。
2007年2月1日に日本でレビュー済み
私はこの冠に釣られて本書を選んだ訳ではないので、何の不満もないが、その件が触れられているのではないかと期待して本書を手にした読者にとっては、期待はずれであったかも知れぬ。
自身の取材方法を刑事コロンボになぞらえ、そのスクープに至る過程を4件の実例で示した本である。
刑事事件ものであれば、手に汗握る場面も出てこようものだが、経済事件では、株価や社会への影響も大きいので、裏が取れている予測、または既知の情報をいつ記事として発表するかなど、まさしく刑事コロンボのように誰が犯人かが先に分かってしまっているようなもので、読んでいてハラハラドキドキの緊迫感にあふれているとは言い難いのだが、取材対象と近くなりすぎての失敗や、情報を選択して記事にしていくさまについて、本書の実例(少し古めではあるが)を少しでも知っている読者であれば「あの時の背景は、あぁだったのか・・・」と楽しめると思います。
自身の取材方法を刑事コロンボになぞらえ、そのスクープに至る過程を4件の実例で示した本である。
刑事事件ものであれば、手に汗握る場面も出てこようものだが、経済事件では、株価や社会への影響も大きいので、裏が取れている予測、または既知の情報をいつ記事として発表するかなど、まさしく刑事コロンボのように誰が犯人かが先に分かってしまっているようなもので、読んでいてハラハラドキドキの緊迫感にあふれているとは言い難いのだが、取材対象と近くなりすぎての失敗や、情報を選択して記事にしていくさまについて、本書の実例(少し古めではあるが)を少しでも知っている読者であれば「あの時の背景は、あぁだったのか・・・」と楽しめると思います。
2005年6月6日に日本でレビュー済み
新聞のスクープとはどんな風に作られるのかを
体験的に書かれた1冊。
スクープ記事を書くには、秘密裏に行われている
活動のある全体像がわからないことには仕方がな
いし、全体像が見えたとしても確固たる証拠がな
ければ動けない。
リークではない本物のスクープはものにするには、
一つの事象を地道に追いかけ続ける「定点観測」
によって全体像をつかむことが必要とのこと。
確信の持てる新情報を得るにはどうしたらいいか、
ということを考えさせてくれる。新聞関係者でな
くても、何かヒントを得られるかもしれない。
体験的に書かれた1冊。
スクープ記事を書くには、秘密裏に行われている
活動のある全体像がわからないことには仕方がな
いし、全体像が見えたとしても確固たる証拠がな
ければ動けない。
リークではない本物のスクープはものにするには、
一つの事象を地道に追いかけ続ける「定点観測」
によって全体像をつかむことが必要とのこと。
確信の持てる新情報を得るにはどうしたらいいか、
ということを考えさせてくれる。新聞関係者でな
くても、何かヒントを得られるかもしれない。
2004年2月14日に日本でレビュー済み
著者の論旨は明快である。
①経済記者にとっての最重要のニュースは企業の倒産であり、このニュースをモノにするためにいかに修行をつむべきか。
②情報源に肉薄しつつも情報源に制約(シガラミというやつですね)されることなく、いかに記事をモノにすべきか。
著者の方法は「コロンボ方式」と呼ぶべきものだ。だがそれは決して奇を衒ったものではなく、むしろ正攻法とよぶべきものだ(その対極にあるのは「倒産記事の書き方」的なマニュアルですね)。
ありうべきシナリオを想定し(絵を描き)、状況証拠を収集し、取材相手に秘密を「白状」させる。このノウハウを、様々な事例付きでさらけ出す。
それにしても痛感するのは、経済社会の生生流転である。倒産記事で危ないとされた企業が生き延び、引導を渡す銀行が今や消滅しているのだ。そして著者自身。
経済記事の最良の「批評」とも言うべき本。
①経済記者にとっての最重要のニュースは企業の倒産であり、このニュースをモノにするためにいかに修行をつむべきか。
②情報源に肉薄しつつも情報源に制約(シガラミというやつですね)されることなく、いかに記事をモノにすべきか。
著者の方法は「コロンボ方式」と呼ぶべきものだ。だがそれは決して奇を衒ったものではなく、むしろ正攻法とよぶべきものだ(その対極にあるのは「倒産記事の書き方」的なマニュアルですね)。
ありうべきシナリオを想定し(絵を描き)、状況証拠を収集し、取材相手に秘密を「白状」させる。このノウハウを、様々な事例付きでさらけ出す。
それにしても痛感するのは、経済社会の生生流転である。倒産記事で危ないとされた企業が生き延び、引導を渡す銀行が今や消滅しているのだ。そして著者自身。
経済記事の最良の「批評」とも言うべき本。