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公卿会議―論戦する宮廷貴族たち (中公新書 2510) 新書 – 2018/10/19

4.2 5つ星のうち4.2 43個の評価

限られた上級貴族が集まり、国政の重要案件を論じた公卿会議。この国の合意形成プロセスの原型というべき合議制度の変遷をたどる。
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商品の説明

著者について

美川圭
1957年、東京都生まれ。京都大学文学部卒業。同大学大学院博士後期課程指導認定退学。摂南大学教授などを経て、現在、立命館大学文学部教授。京都大学博士(文学)。専攻、日本中世史。著書に『院政の研究』(臨川書店)、『白河法皇』(角川ソフィア文庫)、『院政』(中公新書)、『後白河天皇』(ミネルヴァ書房)、『後三条天皇』(山川出版社)など。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 中央公論新社 (2018/10/19)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2018/10/19
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 240ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4121025105
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4121025104
  • 寸法 ‏ : ‎ 11 x 1 x 17.5 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 43個の評価

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美川 圭
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2022年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
王朝貴族というと、和歌や管弦にばかり現を抜かしていたように勘違いしがちである。
そこで、その作り上げられたイメージを覆すべく編まれたのが本書であり、読了後には「彼等がちゃんと仕事をしていた」事が良く解るであろう。

さて、本書は律令制時代から鎌倉時代までを扱っているが、「公卿会議」と題されている事からもお解りのように、貴族達が如何に会議を開き、議論をし、そして合意した上で政治を動かして来たか…という事を辿っているが、それだけではなく、摂関政治や院政についても取り上げながら全体の流れを通史として読み解いているので、所謂「貴族政治」全体を見渡す事が出来る。
更には、例えば藤原道長が出世街道を歩き、終には我が世を謳歌したにも拘らず、何故関白にはならなかったのか…或いは、平安後期に武士が台頭する中で院の近臣達が如何に立ち回り、乱が勃発するに至ったのか…そして、公卿会議はどのような経緯を辿って終焉を迎えたのか等を詳しく解説しているので、著名な歴史上の人物達の動向が具体的に解るし、当時の歴史もお浚い出来るのではなかろうか。

古文書を中心とした史料を元に精査されており、先行研究の紹介・考察も豊富で、実に手堅い一冊。
本書を読むと「仕事をしない貴族」の悪しきイメージは払拭されると思うし、彼等があってこその中世日本だった事がよく解る。
…が、その一方で、例えば藤原行成の『権記』に見られるように「お召しがあったので参内したら、誰もいなかった」…等といった貴族の所謂“さぼり癖”もまた、彼等の本当の姿だったとも思うので「よく遊び、よく学ぶ」スタイルだったという事か、或いは一部の人間だけが働き者だったという事か…貴族達の本当の姿を知りたいと思ったら、本書と併せて当時の貴族の日記の現代語訳、そして公卿だけではなく下級貴族を扱った書籍等にも目を通してみると良いと思う。

何れにしても歴史というと、どうしても武士達の動きに注目してしまいがちな所、貴族達の動きを通してみれば違った側面が見えて来るので、中々に貴重な一冊と言えよう。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年2月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
下僚から一ノ上に順番に発言する、従って一ノ上が意見を纏め、結論として今回はこの意見を採用する、そのような会議を想像していたら全く違った。議案の内容を理解し自分の意見を考えないと会議に出席できない、勉強不足なら欠席するしかない、一ノ上は全員の意見を纏めたら。そのまま帝に奏上する、摂政がいれば摂政が採決する、関白なら意見を添えて奏上し採決を仰ぐなど民主的なシステムであることが理解できた。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年11月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 「なか見!検索」が出来ないので参考のため目次を記します。 はじめに に続いて、
第1章:律令制の時代
第2章:摂関政治の時代
第3章:院政の始まり
第4章:院近臣と武家の台頭
第5章:鎌倉幕府の興亡と建武政権

 理系です。源氏物語原文注釈書を読んでいて、ふと「光源氏は昼は何をやっているのだろう?」という疑問が起こりました。多分会議をしているだろうと思い本書を購入。「はじめに」の中で屈指の名著として「王朝の貴族」を紹介してます。直ちに発注。到着まで本書を読み始めましたが早くも第2章の途中で挫折しそうになりました。丁度「王朝の貴族」が届いたので先に読みました。素晴らしい本で2日で読めました。その後再度本書を読んだ所、最後まで読めました。
 マニアックな本です。所謂面白い本ではありませんが読む価値のある本です。術語や人名が多数出てくるので「索引」があったらもっと分り易くなると思います。
 それにしても「中公新書」は〇〇新書の中でもレヴェルが高いですね。名著「腎臓のはなし」 は理系なので素晴らしさが分りますが、呉座勇一「応仁の乱」のようなマニアックな本がベストセラーとは!
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年12月1日に日本でレビュー済み
日本の上院の名称が、貴族院から参議院に変わったのは、貴族=公卿=参議以上
という類推があったのではと妄想を巡らしたことがありますが、本書では道長の
時代から保元平治、源平、承久、南北朝の争乱の裏で続けられた、参議以上の
公卿の会議の実態を、公家の日記に記された少ない資料から読み解いていきます。

寺社の争議の訴訟などを除くと、受領の人事が最も重要な議題でもあったようで、
公卿の人員は、初めは門閥に限られていたのが、院政が始まると院に近臣するもの
も増え、保元の乱以降は五摂家の家格が確定するものの、公卿としては、勧修寺や
久我などの中堅の公家も顔を出します。

大炊御門経宗が後白河院の勅勘を蒙って阿波に流される件りは初めて読んで面白かった。
頼朝の時代には、昵懇の九条兼実を軸に公卿会議への干渉を試みますが、有力者に
なっていた経宗外しには失敗し、兼実の力量不足もあって、その後は干渉は諦めたようです。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年12月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あとがきによると、本書は古代から現代までの「会議の日本史」として企画されたものだが、南北朝までで規定の枚数を超過してしまったので、題名もかわり、こういう内容でまとまったのだという。
だが、宮廷貴族たちの政治は、南北朝合一によって事実上の終焉をむかえたというのが著者の主張なので、もともと義満時代以後については書くつもりはなく、こうした経過は確信犯的なものかもしれない。
著者はあとがきで・一、南北朝の終わりまでは、武力を行使するよりも、まずは会議を開いて合意をうるという志向があり、それが一族皆殺しのような大量殺人支配を防いできた。終章で・二、圧倒的な軍事力を持つ鎌倉幕府が成立してから約200年、ほとんど武力を持たない朝廷が、合意形成しながら、一定の政治権力を維持したことを再評価すべきと主張する。一も二も、魅力的で心地よい主張であり、読者に「こころざし」を感じさせるものがある。
だが、そのこころざしがこの本で実現できているかという点では、私はかなり違和感を覚える。理由は、①この本では、内容的にも、分量的にも、平安から南北朝までの政治史が主になっており、会議の歴史は従になってしまっている。②会議の歴史の部分で、各種の会議の具体的イメージを新書読者にわかりやすく説明できていない。
あるいは、著者は、②が困難なので、読者が退屈しないように、①のような形にしたのかもしれない。結果的には、政治史の部分が面白いので、全体としては、面白い本になってはいる。しかし・・。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年11月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ワクワクしながら読み進めるほど、新鮮で独特な切り口の記述はありません。ただひたすら奈良時代以来の”公卿会議”の歴史的変遷や会議体の構成員の変動を端的に解説する本です。

特定の会議における注目すべきやりとりや政治的駆け引きなどに着目するのではなく、歴史的事実の裏側にはその都度会議体が構成されていたのだということを丁寧に説明する内容となっています。タイトルが『平安・鎌倉時代政治史概説』となっていても特には驚かない内容です。

個人的には、誰が何をどのように発言したとか、そのせいでどれくらい揉めたとかなんとかというような高度に具体的なことがメインになっている、あるいは会議上における公卿たちの性格を探求できるような類の本であると期待していたので少し残念でした。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年1月9日に日本でレビュー済み
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学校の歴史では教てくれない「歴史の実態」が、とても面白い。治める側の都合で、次々の変転する宮廷政治の歴史が面白い。人の都合、場所の有無、権限の軽重で、政治の判断や方向が決めれていた。ここには「民」は不在。それでも、今日の天皇への尊敬は、12世紀から明治までの武家政治の間での朝廷の存在とは無関係であることがよくわかります。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年9月26日に日本でレビュー済み
優れた本ですけど難解です。もっとくだけたというか分かりやすい説明が必要です。私はいろんな本を読んでこの本を理解できました。優れた本だと思ってますが。日本史OBより
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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