手に入るようであれば、観劇前には戯曲を読むようにしている。
たまに、物語を追いかけるだけで精一杯、という時があるので。
本作はブランチとスタンリーの二人の個性が強烈なのだけど、
ブランチの妹ステラとスタンリーの同僚ミッチのはっきりしなさが興味深い。
読んでいて、いろいろ気になる。
どう演出するのだろう。
どう演じるのだろう。
その結果、この戯曲が舞台上でどう立ち上がっていくのだろう。
読み手に想像させる、このあたりが名作と言われる所以のひとつかな、と思う。
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欲望という名の電車 (新潮文庫) 文庫 – 1988/4/8
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購入オプションとあわせ買い
1947年12月、ブロードウェー「バリモア劇場」で初演。
演出:エリア・カザン、ブランチ役:ジェシカ・タンディ、スタンリー役:マーロン・ブランド
アメリカ文学史、演劇史に燦然と輝く、ピューリッツァー賞受賞作。
「『欲望』という名の電車に乗って」ブランチが降り立ったのは、ニューオーリアンズの下町フレンチ・クォーター。南部の大農園の娘から身を持ちくずし、妹ステラのアパートに身を寄せた。傷心のまま過去の夢に生きる彼女を迎えたのはしかし、ステラの夫スタンリーらの、粗暴なまでの“新しいアメリカ"の生だった――。
1947年初演、その後、繰り返し上演され続けて来た近代演劇史上不朽の名作。
本文より
ブランチがスーツケースをもち、角を曲がって現われる。手にした紙片を見、建物を見、もう一度紙片を見、もう一度建物を見る。驚いて信じられない、といった表情。…
ユーニス (とうとう)どうかしたの、あんた? 道に迷ったの?
ブランチ (ややヒステリックなユーモアをもって)「欲望」という名の電車に乗って、「墓場」という電車に乗りかえて、六つ目の角でおりるように言われたのだけど――「極楽」というところで。
ユーニス そんならあんたの立ってるところだよ。
ブランチ 「極楽」が?
ユーニス そう、ここが「極楽」さ。(「第一場」)
本書「解説」より
この劇は、さまざまなレヴェルにおいて、「引き裂かれた」世界であるように思う。ブランチとスタンリーによって象徴されるアメリカ南部の没落地主階級の〈滅びゆく文明〉と新しい時代をになう労働者階級の〈粗暴なまでの生命力〉は、対立・葛藤を巻き起こすというよりも、引き裂かれたまま傷口を露呈しているかのように見える。あいだに立つはずのステラも、いまは両者を癒着させる膏薬とはなりえないのである。
――小田島雄志(訳者)
テネシー・ウィリアムズ(1911-1983)
アメリカの劇作家。ミシシッピ州コロンバス生れ。不況時代のセントルイスで不幸な家庭環境のもと青春時代を送る。各地を放浪、大学、職をかえながら、創作をしていたが、1944年自伝的作品「ガラスの動物園」がブロードウェイで大成功し、1947年の「欲望という名の電車」、1955年の「やけたトタン屋根の猫」で2度ピューリッツァー賞を受賞。その名声の裏で、生涯背負いつづけた孤独との葛藤から私生活は荒れていた。ニューヨークのホテルの一室で事故死。
小田島雄志
1930年旧満州生れ。東大英文科卒。英文学者、演劇評論家。シェイクスピアの戯曲を個人全訳。芸術選奨文部大臣賞(評論等部門)受賞。
演出:エリア・カザン、ブランチ役:ジェシカ・タンディ、スタンリー役:マーロン・ブランド
アメリカ文学史、演劇史に燦然と輝く、ピューリッツァー賞受賞作。
「『欲望』という名の電車に乗って」ブランチが降り立ったのは、ニューオーリアンズの下町フレンチ・クォーター。南部の大農園の娘から身を持ちくずし、妹ステラのアパートに身を寄せた。傷心のまま過去の夢に生きる彼女を迎えたのはしかし、ステラの夫スタンリーらの、粗暴なまでの“新しいアメリカ"の生だった――。
1947年初演、その後、繰り返し上演され続けて来た近代演劇史上不朽の名作。
本文より
ブランチがスーツケースをもち、角を曲がって現われる。手にした紙片を見、建物を見、もう一度紙片を見、もう一度建物を見る。驚いて信じられない、といった表情。…
ユーニス (とうとう)どうかしたの、あんた? 道に迷ったの?
ブランチ (ややヒステリックなユーモアをもって)「欲望」という名の電車に乗って、「墓場」という電車に乗りかえて、六つ目の角でおりるように言われたのだけど――「極楽」というところで。
ユーニス そんならあんたの立ってるところだよ。
ブランチ 「極楽」が?
ユーニス そう、ここが「極楽」さ。(「第一場」)
本書「解説」より
この劇は、さまざまなレヴェルにおいて、「引き裂かれた」世界であるように思う。ブランチとスタンリーによって象徴されるアメリカ南部の没落地主階級の〈滅びゆく文明〉と新しい時代をになう労働者階級の〈粗暴なまでの生命力〉は、対立・葛藤を巻き起こすというよりも、引き裂かれたまま傷口を露呈しているかのように見える。あいだに立つはずのステラも、いまは両者を癒着させる膏薬とはなりえないのである。
――小田島雄志(訳者)
テネシー・ウィリアムズ(1911-1983)
アメリカの劇作家。ミシシッピ州コロンバス生れ。不況時代のセントルイスで不幸な家庭環境のもと青春時代を送る。各地を放浪、大学、職をかえながら、創作をしていたが、1944年自伝的作品「ガラスの動物園」がブロードウェイで大成功し、1947年の「欲望という名の電車」、1955年の「やけたトタン屋根の猫」で2度ピューリッツァー賞を受賞。その名声の裏で、生涯背負いつづけた孤独との葛藤から私生活は荒れていた。ニューヨークのホテルの一室で事故死。
小田島雄志
1930年旧満州生れ。東大英文科卒。英文学者、演劇評論家。シェイクスピアの戯曲を個人全訳。芸術選奨文部大臣賞(評論等部門)受賞。
- ISBN-104102109064
- ISBN-13978-4102109069
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日1988/4/8
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ234ページ
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1988/4/8)
- 発売日 : 1988/4/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 234ページ
- ISBN-10 : 4102109064
- ISBN-13 : 978-4102109069
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 70,122位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 33位イギリス・アメリカの戯曲・シナリオ
- - 1,653位新潮文庫
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年5月12日に日本でレビュー済み
アメリカ南部で大地主の家に生まれた女性ブランチが没落していく様を描いた劇。没落の遠因となったのは親族たちの死であり、そのせいでブランチは貧困と孤独に陥ることとなる。しかし、ブランチは必死でもがき、なんとかそこから抜け出そうとした。抜け出すためにやっとのことで乗り込んだのが、轟音を立てながら「生」に向かってひた走る「欲望」という名の電車だったのである。登場人物たちのキャラクターがしっかりと描かれている劇なので、読者はそれぞれに感情移入し、色々に楽しむことが出来る。私は職業柄、女主人公であるブランチの精神病理に着目せざるを得なかった。
ブランチの境遇はひたすら惨めで、悲しい。しかし、その生き様が人間の真実を抉り出しているのも事実である。耐え難いほどの苦しみに捉えられた時、人は現実ではない別の世界を生きだすことがある。それは周りの人間にとっては滑稽で馬鹿馬鹿しく、時に苛立ちすらおぼえるものかもしれない。だが、その世界を生きる当人にとって、それは現実そのものなのである。耐え難い苦しみというのは、一体、何を指すのか。それは多くの場合、孤独であろう。孤独に耐えられず妄想の世界に生きるというケースは、経験上、ブランチのように女性に多い気がする。というのも、男性の場合、耐え難い苦しみに襲われた場合には妄想の世界に生きることよりも自ら死を選ぶからではないかと疑っている。
ブランチの境遇はひたすら惨めで、悲しい。しかし、その生き様が人間の真実を抉り出しているのも事実である。耐え難いほどの苦しみに捉えられた時、人は現実ではない別の世界を生きだすことがある。それは周りの人間にとっては滑稽で馬鹿馬鹿しく、時に苛立ちすらおぼえるものかもしれない。だが、その世界を生きる当人にとって、それは現実そのものなのである。耐え難い苦しみというのは、一体、何を指すのか。それは多くの場合、孤独であろう。孤独に耐えられず妄想の世界に生きるというケースは、経験上、ブランチのように女性に多い気がする。というのも、男性の場合、耐え難い苦しみに襲われた場合には妄想の世界に生きることよりも自ら死を選ぶからではないかと疑っている。
2019年2月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず最初に。
映画は見ないで原作を読んだ方が賢明です。この作品は戯曲なので様々な解釈が出来ますが、最初に映画を見てしまうと役者のイメージで大体の方向が決まってしまうのです。
この作品の最大の魅力は、ブランチの側に立っても、スタンリーの側にたっても面白い、というところにあります。
通常はブランチの側に立って見ると思うのですが、
ここではスタンリーの側にたって見てみましょう。
ブランチは没落した地主の娘で、最後に精神病院送りになるので誰しも同情すると思うのですが、自らをスタンリーの立場に置くと、到底同情できるような女ではありません。
彼女はスタンリーに向かって「ポーラック」とか「豚」とか差別的発言を連発します。
自分がスタンリーの世話になるしかないのに、感謝の気持ちはどこにもありません。
ステラに対してはもっとひどい仕打ちです。
自分の稼ぎで一家を背負っているスタンリーにとって、ブランチの侮辱に対して怒りを覚えるのは当然です。
また自分とステラの仲が悪くなる原因となるブランチを排除するのは当然です。
スタンリーは第八場でヒューイ・ロングの「人間だれしも王だ」という言葉を引用して、「この家では俺が王様だ」と言い放ちますが、これは確かにその通りです。
庶民の側にたって、人気のあったヒューイ・ロングは、危険視され、抹殺されてしまいましたが、当時勃興しつつあった労働者階級の勢いを象徴する存在です。
この台詞はいろいろ皮肉にも解釈出来ますが、ここでは、スタンリーは単なる乱暴なDV男としてではなく、一人前の合衆国の市民であり、一家を養っている労働者の庶民としての側面を見せています。
だとするなら、ブランチのスタンリーに対する態度は、そのまま労働者階級に対する、また東欧系の移民に対する侮辱であるわけです。自分がスタンリーの立場であり、またステラの立場であったなら、こういうブランチに対して怒りを覚えるのは当然なのです。
ステラの側にたったら、苦労もしないで、自分達に寄生し、自分達の生活を破壊しかねないブランチがいなくなってほっとするのは当然なのです。戯曲の最後のスタンリーとステラの行動も理解出来ようというものです。
ステラはなぜ実家を飛び出したのか、これには説明がありません。
しかし、姉や家族の中での立ち位置に原因があったことは想像に難くありません。
ステラやスタンリーの立場から見れば、ブランチは鼻持ちならない人間なのです。
以上は一例で、ブランチを同情する側に立つと、また違った風景が見えてきます。
その他、第九場のミッチの心境=未練が残っているのか、腹いせか。第十場のスタンリーは始めからブランチを強姦するつもりだったのか、最後の最後でそういう気になったのか、その辺も両様に解釈出来ます。
つまる所、この戯曲は様々なストーリーが引き出せるところが最大の魅力で、何回も読み直し、読み直す毎に新しい風景が楽しめる作品なのです。
一方
映画は見ないで原作を読んだ方が賢明です。この作品は戯曲なので様々な解釈が出来ますが、最初に映画を見てしまうと役者のイメージで大体の方向が決まってしまうのです。
この作品の最大の魅力は、ブランチの側に立っても、スタンリーの側にたっても面白い、というところにあります。
通常はブランチの側に立って見ると思うのですが、
ここではスタンリーの側にたって見てみましょう。
ブランチは没落した地主の娘で、最後に精神病院送りになるので誰しも同情すると思うのですが、自らをスタンリーの立場に置くと、到底同情できるような女ではありません。
彼女はスタンリーに向かって「ポーラック」とか「豚」とか差別的発言を連発します。
自分がスタンリーの世話になるしかないのに、感謝の気持ちはどこにもありません。
ステラに対してはもっとひどい仕打ちです。
自分の稼ぎで一家を背負っているスタンリーにとって、ブランチの侮辱に対して怒りを覚えるのは当然です。
また自分とステラの仲が悪くなる原因となるブランチを排除するのは当然です。
スタンリーは第八場でヒューイ・ロングの「人間だれしも王だ」という言葉を引用して、「この家では俺が王様だ」と言い放ちますが、これは確かにその通りです。
庶民の側にたって、人気のあったヒューイ・ロングは、危険視され、抹殺されてしまいましたが、当時勃興しつつあった労働者階級の勢いを象徴する存在です。
この台詞はいろいろ皮肉にも解釈出来ますが、ここでは、スタンリーは単なる乱暴なDV男としてではなく、一人前の合衆国の市民であり、一家を養っている労働者の庶民としての側面を見せています。
だとするなら、ブランチのスタンリーに対する態度は、そのまま労働者階級に対する、また東欧系の移民に対する侮辱であるわけです。自分がスタンリーの立場であり、またステラの立場であったなら、こういうブランチに対して怒りを覚えるのは当然なのです。
ステラの側にたったら、苦労もしないで、自分達に寄生し、自分達の生活を破壊しかねないブランチがいなくなってほっとするのは当然なのです。戯曲の最後のスタンリーとステラの行動も理解出来ようというものです。
ステラはなぜ実家を飛び出したのか、これには説明がありません。
しかし、姉や家族の中での立ち位置に原因があったことは想像に難くありません。
ステラやスタンリーの立場から見れば、ブランチは鼻持ちならない人間なのです。
以上は一例で、ブランチを同情する側に立つと、また違った風景が見えてきます。
その他、第九場のミッチの心境=未練が残っているのか、腹いせか。第十場のスタンリーは始めからブランチを強姦するつもりだったのか、最後の最後でそういう気になったのか、その辺も両様に解釈出来ます。
つまる所、この戯曲は様々なストーリーが引き出せるところが最大の魅力で、何回も読み直し、読み直す毎に新しい風景が楽しめる作品なのです。
一方
2017年12月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
年末にシアターコクーンの同名劇上演を観に行くので、原作本を読んでみました。
戯曲は読み慣れないのですが、これはさすが名作!ほぼ一気に読んでしまいました。
ブランチ、スタンリー、ステラ、ミッチら登場人物たちの人間性が、演じる俳優さんたちによってどんな色を見せてくれるのか、想像しながら読みました。
戯曲は読み慣れないのですが、これはさすが名作!ほぼ一気に読んでしまいました。
ブランチ、スタンリー、ステラ、ミッチら登場人物たちの人間性が、演じる俳優さんたちによってどんな色を見せてくれるのか、想像しながら読みました。
2014年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この作品は学校の授業の題材として読みました。最初に読んだ時には結構面白いという一般的な解答しか出来ませんでした。しかし、この作品の書かれた時代や、主人公の歩んできた人生などを考えて読むとより深い解釈が出来るということに気がつく作品でした。
2015年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
安価な商品にもかかわらず、読むには全く問題なく、満足しています。
2020年4月28日に日本でレビュー済み
"(医師の腕にしっかりすがって)どなたかは存じませんがー私はいつも見ず知らずのかたのご親切にすがって生きてきましたの。"1947年ブロードウェイ初演の本書は、保守的だった当時のアメリカ社会において同性愛、少年愛、レイプといった衝撃的な内容で話題をさらった演劇史上の名作。
個人的には、映像作品の脚本も書いていることから、ピューリッツァー賞受賞で評価の高い本作を勉強がてらに手にとりました。
さて、そんな本書はアメリカ南部の大農園の娘から不幸と(おそらく散財により)身を持ち崩したブランチが妹のステラとその粗野な夫、スタンリーのもとに身を寄せるところから始まるのですが。
演劇だからある意味当たり前なのですが。【メリハリの効いた、また映像が瞼に浮かんでくるような描写】がまさに舞台を追体験させてくれているようで、とても良かったです。
一方で、物語としてはブランチに全く救いがないので、登場人物の中では【それでも人は自分だけの物語を求めてしまう】と一番に感情移入していたこともあり、とてもラストは辛かったです。
近代演劇史上の名作として。また何かしらの物語をプロデュースしている人にオススメ。
個人的には、映像作品の脚本も書いていることから、ピューリッツァー賞受賞で評価の高い本作を勉強がてらに手にとりました。
さて、そんな本書はアメリカ南部の大農園の娘から不幸と(おそらく散財により)身を持ち崩したブランチが妹のステラとその粗野な夫、スタンリーのもとに身を寄せるところから始まるのですが。
演劇だからある意味当たり前なのですが。【メリハリの効いた、また映像が瞼に浮かんでくるような描写】がまさに舞台を追体験させてくれているようで、とても良かったです。
一方で、物語としてはブランチに全く救いがないので、登場人物の中では【それでも人は自分だけの物語を求めてしまう】と一番に感情移入していたこともあり、とてもラストは辛かったです。
近代演劇史上の名作として。また何かしらの物語をプロデュースしている人にオススメ。
2005年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この小説のテーマはまさに「資本主義」。
欲望という名前の電車に乗って、もとは南部のお嬢様だった彼女は
ニューオーリンズの妹を頼り出かけていく。
大きな屋敷は抵当に入り、身を売って生活していた彼女だが
プライドのみが高く、誰からも受け入れられることもない。
見た目だけ着飾り、中身は愛情を求めてただ飢えている女。
そして、その妹ステラはポーランド出身のスタンリーと、
かつての生活ではないものの幸せな生活を生きている。
対照的な二人、そして生きることに向いているのはステラ。
ブランチは最後精神をやんでしまう
つまり彼女は「負け組」なのだ。
この作品はかなり昔の作品であるにも関わらず、
なぜか今の現代社会を露呈している作品だ。
蜷川幸雄演出で大竹しのぶがブランチを演じ、
映画ではあのビビアン・リーがブランチを演じている。
欲望とは何か。
買うことなど決してできることのない愛情を、お金で買うことなのか?
人間の本質を問う傑作だと思う。
欲望という名前の電車に乗って、もとは南部のお嬢様だった彼女は
ニューオーリンズの妹を頼り出かけていく。
大きな屋敷は抵当に入り、身を売って生活していた彼女だが
プライドのみが高く、誰からも受け入れられることもない。
見た目だけ着飾り、中身は愛情を求めてただ飢えている女。
そして、その妹ステラはポーランド出身のスタンリーと、
かつての生活ではないものの幸せな生活を生きている。
対照的な二人、そして生きることに向いているのはステラ。
ブランチは最後精神をやんでしまう
つまり彼女は「負け組」なのだ。
この作品はかなり昔の作品であるにも関わらず、
なぜか今の現代社会を露呈している作品だ。
蜷川幸雄演出で大竹しのぶがブランチを演じ、
映画ではあのビビアン・リーがブランチを演じている。
欲望とは何か。
買うことなど決してできることのない愛情を、お金で買うことなのか?
人間の本質を問う傑作だと思う。