わかりあえないことからという優しい言葉に救われました。
いっきに読んでしまいました!
すぐ読み直してしまいたくなるくらいです。
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わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書) 新書 – 2012/10/18
平田 オリザ
(著)
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日本経団連の調査によると、日本企業の人事担当者が新卒採用にあたってもっとも重視している能力は、「語学力」ではなく、「コミュニケーション能力」です。ところが、その「コミュニケーション能力」とは何を指すのか、満足に答えられる人はきわめて稀であるというのが、実態ではないでしょうか。わかりあう、察しあう社会が中途半端に崩れていきつつある今、「コミュニケーション能力」とは何なのか、その答えを探し求めます。
―大反響! 絶賛の嵐!―
【阿川佐和子氏】
目からウロコ!「コミュニケーション」という言葉の周辺で
モヤモヤイライラしていたものが、一気に吹き飛ばされ、すっきりした気持になりました。
【谷川俊太郎氏】
これは掛値なしに「おもしろくてためになる」本です。私も初心に戻って日本語を考え直しました。
【鷲田清一氏】
他人と同じ気持ちになるのではなく、話せば話すほど他者との差異がより微細にわかるようになること
それがコミュニケーションだ。
【茂木健一郎氏】
他者との対話を通して、いのちが広がる。生きている実感がこみ上げる。厳しくも温かい、人間賛歌!
―いま、本当に必要なこと―
企業の英語公用語化が話題になっているため、誤解されている方が多いかもしれませんが、経団連の調査によりますと、企業が新卒採用にあたって最も重視している能力は、9年連続で「コミュニケーション能力」(80%超)がトップです。「語学力」はここ数年、6%程度に過ぎません。
たしかに中高年の多くの管理職の人たちは、「近頃の若者はコミュニケーション能力がない」と嘆いています。
しかし、近頃の若者に「コミュニケーション能力がない」というのは、本当なのでしょうか。
そもそも、現在、企業が要求するコミュニケーション能力とは、「グローバル・コミュニケーション・スキル」=「異文化理解能力」です。つまり、グローバルな経済環境の中においても価値観や文化が異なる人の意見を理解した上で、自らの考えを主張して説得したり、妥協点を見いだしたりすることができることです。
ところが、実は日本の企業は、自分たちも気がつかないうちに、別のコミュニケーション能力を求めています。それは、「上司の意図を察して機敏に行動する」「会議の空気を読んで反対意見はいわない」といった従来型のコミュニケーション能力です。
いま、就活をしている学生たちは、あきらかに二つの矛盾したコミュニケーション能力を同時に要求されています。しかも、何より始末に悪いのは、要求している側が、その矛盾に気がついていない点です。
なぜ、こうした事態が起こるのか――。
―大反響! 絶賛の嵐!―
【阿川佐和子氏】
目からウロコ!「コミュニケーション」という言葉の周辺で
モヤモヤイライラしていたものが、一気に吹き飛ばされ、すっきりした気持になりました。
【谷川俊太郎氏】
これは掛値なしに「おもしろくてためになる」本です。私も初心に戻って日本語を考え直しました。
【鷲田清一氏】
他人と同じ気持ちになるのではなく、話せば話すほど他者との差異がより微細にわかるようになること
それがコミュニケーションだ。
【茂木健一郎氏】
他者との対話を通して、いのちが広がる。生きている実感がこみ上げる。厳しくも温かい、人間賛歌!
―いま、本当に必要なこと―
企業の英語公用語化が話題になっているため、誤解されている方が多いかもしれませんが、経団連の調査によりますと、企業が新卒採用にあたって最も重視している能力は、9年連続で「コミュニケーション能力」(80%超)がトップです。「語学力」はここ数年、6%程度に過ぎません。
たしかに中高年の多くの管理職の人たちは、「近頃の若者はコミュニケーション能力がない」と嘆いています。
しかし、近頃の若者に「コミュニケーション能力がない」というのは、本当なのでしょうか。
そもそも、現在、企業が要求するコミュニケーション能力とは、「グローバル・コミュニケーション・スキル」=「異文化理解能力」です。つまり、グローバルな経済環境の中においても価値観や文化が異なる人の意見を理解した上で、自らの考えを主張して説得したり、妥協点を見いだしたりすることができることです。
ところが、実は日本の企業は、自分たちも気がつかないうちに、別のコミュニケーション能力を求めています。それは、「上司の意図を察して機敏に行動する」「会議の空気を読んで反対意見はいわない」といった従来型のコミュニケーション能力です。
いま、就活をしている学生たちは、あきらかに二つの矛盾したコミュニケーション能力を同時に要求されています。しかも、何より始末に悪いのは、要求している側が、その矛盾に気がついていない点です。
なぜ、こうした事態が起こるのか――。
- ISBN-104062881772
- ISBN-13978-4062881777
- 出版社講談社
- 発売日2012/10/18
- 言語日本語
- 寸法10.7 x 1 x 17.2 cm
- 本の長さ232ページ
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商品の説明
著者について
平田 オリザ
平田オリザ(ひらた・おりざ)
1962年、東京生まれ。国際基督教大学在学中に劇団「青年団」結成。戯曲と演出を担当。
現在、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授。2002年度から採用された国語教科書に掲載されている平田のワークショップ方法論により、多くの子どもたちが、教室で演劇を創るようになっている。
戯曲の代表作に『東京ノート』(岸田國士戯曲賞受賞)、『その河をこえて、五月』(朝日舞台芸術賞グランプリ)、著書に『演劇入門』『演技と演出』(以上、講談社現代新書)、『芸術立国論』(集英社新書)など多数。
平田オリザ(ひらた・おりざ)
1962年、東京生まれ。国際基督教大学在学中に劇団「青年団」結成。戯曲と演出を担当。
現在、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授。2002年度から採用された国語教科書に掲載されている平田のワークショップ方法論により、多くの子どもたちが、教室で演劇を創るようになっている。
戯曲の代表作に『東京ノート』(岸田國士戯曲賞受賞)、『その河をこえて、五月』(朝日舞台芸術賞グランプリ)、著書に『演劇入門』『演技と演出』(以上、講談社現代新書)、『芸術立国論』(集英社新書)など多数。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2012/10/18)
- 発売日 : 2012/10/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 232ページ
- ISBN-10 : 4062881772
- ISBN-13 : 978-4062881777
- 寸法 : 10.7 x 1 x 17.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 9,347位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 203位社会一般関連書籍
- - 233位講談社現代新書
- - 335位その他の思想・社会の本
- カスタマーレビュー:
著者について
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劇作家、演出家、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授。1962年東京都生まれ。国際基督教大学(ICU)教養学部に入学。在学中に劇団「青年団」を結成し、戯曲と演出を担当。卒業後、こまばアゴラ劇場の経営者となる。日本各地の学校において対話劇を実践するなど、演劇の手法を取り入れた教育プログラムの開発にも力を注ぐ。2002年度から採用された国語教科書に掲載されている自身のワークショップの方法論は、多くの子どもたちが教室で演劇をつくるきっかけとなった(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『ていねいなのに伝わらない「話せばわかる」症候群 (ISBN-10: 4532196701)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年6月23日に日本でレビュー済み
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そもそも人の集団はディスコミュニケーション。演劇のプロセスでチームを形成していくことでみえてくる主体的に人と関わりたいか?を自分に問い続ける方法を教えてくれる。
2023年6月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一貫して、無駄や、ノイズ、休符やブレイク、違和感の受容がコミュニケーションには必須で、それこそが人が人たる所以であると伝えている劇作家の叫び。
2022年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
グローバルコミュニケーション能力とは多文化共生に伴う調整能力ということが分かることができた。さらに、なぜ日本人は、コミュニケーション能力とは空気を読む力とか、トップから下される意見やカーストが高い人物の意見に逆らわないことだと思うのか?それから脱却するには何が必要かを示唆してくれる内容であった。もうすでに日本人は昭和の時代のように同じ価値判断基準で生きていないバラバラであることを痛感させられた。みんな違うけど、それでいい ではなく、みんな違うから大変だ。を強く認識し、これからの時代を生きていく重要性を教えてくれた。
2014年8月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分が就活をしていた頃、
企業が欲しい人材は、「コミュニケーション力」がある人でした。
これは、今もさほど変わっていないでしょう。
でも、この「コミュニケーション力」って、いったい何なのか?
疑問に思い始めたのは、仕事をして、暫らくたった頃でした。
それは、日本で(重宝される)「コミュニケーション力」とは、非常に協調性を重視しているのにも関わらず、
なぜか、求めるものは、自主性だったりします。自分の意見をしっかりと論理的に言える人
が求められているのに、現実では、相手と協調出来て、角がないコミュニケーションが
評価されている。これを著者は、ダブルバインド(二重拘束)と言っています。
つまり、あべこべです。言っていることと、実際って、違うでしょ!ってことです。
だから、少なくない人が、コミュニケーションに、期待をしなくなります。
平田氏は、「いまの子どもたちには、この「伝わらない」という経験が、決定的に
不足しているのだ。」と言います。まさに、その通りだと思います。こちらが、誠心誠意、心を込めて、
相手に伝えても、それが、相手に伝わるとは限らない。
コミュニケーションとは、案外そんなものだと思いますし、それが、本質なんだと思います。
今は、伝える技術ばかり喧伝されていて、本質的なことを、教えていないし、なかなか経験出来ない
環境にあります。だから、「自分には関係ないし」という、言葉が、若い人から、よく発せられるのではないか
と思っています。
もともと、コミュニケーションって、面倒くさいし、伝わらないことの方が、伝わるよりも圧倒的に多い、
これがわかっていれば、他者と話す上でも、非常に有益なようが気がします。
この本を読んだからって、もちろん「コミュニケーション力」は上がらないですが、そもそも、
コミュニケーションを、能力として、捉える事自体に無理があるんだと、よくわかります。
コミュニケーションは、他者と関わる手段です。道具と捉えている今の風潮は、やはり、
嘘くさいような気がします。
企業が欲しい人材は、「コミュニケーション力」がある人でした。
これは、今もさほど変わっていないでしょう。
でも、この「コミュニケーション力」って、いったい何なのか?
疑問に思い始めたのは、仕事をして、暫らくたった頃でした。
それは、日本で(重宝される)「コミュニケーション力」とは、非常に協調性を重視しているのにも関わらず、
なぜか、求めるものは、自主性だったりします。自分の意見をしっかりと論理的に言える人
が求められているのに、現実では、相手と協調出来て、角がないコミュニケーションが
評価されている。これを著者は、ダブルバインド(二重拘束)と言っています。
つまり、あべこべです。言っていることと、実際って、違うでしょ!ってことです。
だから、少なくない人が、コミュニケーションに、期待をしなくなります。
平田氏は、「いまの子どもたちには、この「伝わらない」という経験が、決定的に
不足しているのだ。」と言います。まさに、その通りだと思います。こちらが、誠心誠意、心を込めて、
相手に伝えても、それが、相手に伝わるとは限らない。
コミュニケーションとは、案外そんなものだと思いますし、それが、本質なんだと思います。
今は、伝える技術ばかり喧伝されていて、本質的なことを、教えていないし、なかなか経験出来ない
環境にあります。だから、「自分には関係ないし」という、言葉が、若い人から、よく発せられるのではないか
と思っています。
もともと、コミュニケーションって、面倒くさいし、伝わらないことの方が、伝わるよりも圧倒的に多い、
これがわかっていれば、他者と話す上でも、非常に有益なようが気がします。
この本を読んだからって、もちろん「コミュニケーション力」は上がらないですが、そもそも、
コミュニケーションを、能力として、捉える事自体に無理があるんだと、よくわかります。
コミュニケーションは、他者と関わる手段です。道具と捉えている今の風潮は、やはり、
嘘くさいような気がします。
2022年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルにもあるように演劇理論を丁寧に説明しながらコミュニケーション能力とは何なのかから始まり人はわかりあえないものだと言うことを証明しています。そしてわかりあえないで終わらずそこからどうすれば良いか著書の見解を示しています。おそらくこの本だけではどうすれば良いかは十分にはわからないと思いますので、著者の「対話のレッスン」という本も併せて読むことが求められると思います。