在特会をテーマにその背後にある社会や国民感情の問題を知ることができます.
本書の紹介に, “在特会とは何者かと聞かれることが多い。そのたびに私は、こう答える。あなたの隣人ですよ――。”とある通り, 在特会的な感情がいかに普遍的に現れうるものであり, そうした感情を持つ人々が特別ではないということが分かります.
実際の現場を取材し多くの人々と交流してきた著者だからこそ書ける, 現代日本を生きる人々が広く読むべき価値のある本であると感じました.
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ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて (g2book) 単行本 – 2012/4/18
安田 浩一
(著)
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購入オプションとあわせ買い
「弱者のふりをした在日朝鮮人が数々の特権を享受し、日本人を苦しめている」そんな主張をふりかざし、集団街宣やインターネットを駆使して、在日コリアンへの誹謗中傷を繰り返す、会員数1万人余の「市民保守団体」在特会。ところが、実際に一人ひとりに会って話を聞くと、その大半は、どこか頼りなげでおとなしい、イマドキの若者たちだった。現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。
第三十四回講談社ノンフィクション賞受賞作、そして第四十四回大宅壮一ノンフィクション賞候補作品。
聞くに堪えないようなヘイトスピーチを駆使して集団街宣を行う、日本最大の「市民保守団体」、在特会(在日特権を許さない市民の会 会員数約1万人)。
だが、取材に応じた個々のメンバーは、その大半がどことなく頼りなげで大人しい、ごく普通の、イマドキの若者たちだった・・・・・・。
いったい彼らは何に魅せられ、怨嗟と憎悪のレイシズムに走るのか。
現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。
彼らはわれわれ日本人の“意識”が生み出した怪物ではないのか?
彼らがネットとともに台頭してきたのは確かだが、この現象には、もっと大きな背景があるのではないだろうか。
著者・安田浩一氏の徹底取材はこうした疑問から始まった。
2010年末から2011年にかけて、ノンフィクション雑誌「G2」に掲載され、大きな反響を呼んだ傑作ルポルタージュ、待望の単行本化。
第三十四回講談社ノンフィクション賞受賞作、そして第四十四回大宅壮一ノンフィクション賞候補作品。
聞くに堪えないようなヘイトスピーチを駆使して集団街宣を行う、日本最大の「市民保守団体」、在特会(在日特権を許さない市民の会 会員数約1万人)。
だが、取材に応じた個々のメンバーは、その大半がどことなく頼りなげで大人しい、ごく普通の、イマドキの若者たちだった・・・・・・。
いったい彼らは何に魅せられ、怨嗟と憎悪のレイシズムに走るのか。
現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。
彼らはわれわれ日本人の“意識”が生み出した怪物ではないのか?
彼らがネットとともに台頭してきたのは確かだが、この現象には、もっと大きな背景があるのではないだろうか。
著者・安田浩一氏の徹底取材はこうした疑問から始まった。
2010年末から2011年にかけて、ノンフィクション雑誌「G2」に掲載され、大きな反響を呼んだ傑作ルポルタージュ、待望の単行本化。
- 本の長さ366ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2012/4/18
- 寸法13.5 x 2 x 18.8 cm
- ISBN-104062171120
- ISBN-13978-4062171120
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商品の説明
著者について
安田浩一(やすだ・こういち)
1964年静岡県生まれ。週刊誌、月刊誌記者などを経て2001年よりフリーに。事件、労働問題などを中心に取材・執筆活動を続けている。著書に『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』(光文社新書 2010)、『外国人研修生殺人事件』(七つ森書館 2007)『JALの翼が危ない』(金曜日 2006)などがある。
Twitter ID: @yasudakoichi
1964年静岡県生まれ。週刊誌、月刊誌記者などを経て2001年よりフリーに。事件、労働問題などを中心に取材・執筆活動を続けている。著書に『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』(光文社新書 2010)、『外国人研修生殺人事件』(七つ森書館 2007)『JALの翼が危ない』(金曜日 2006)などがある。
Twitter ID: @yasudakoichi
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2012/4/18)
- 発売日 : 2012/4/18
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 366ページ
- ISBN-10 : 4062171120
- ISBN-13 : 978-4062171120
- 寸法 : 13.5 x 2 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 570,241位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 95,954位ノンフィクション (本)
- - 155,376位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2021年12月27日に日本でレビュー済み
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“ウヨウヨ”が台頭していることと,その実態が解った。
2023年6月23日に日本でレビュー済み
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激しいヘイトスピーチをする人の映像をテレビなどで見るたびに
「一体この人たちはどういう人なのだろう」と思っていましたが
その疑問に的確に答えてくれる本でした。彼らの実体がよく解り
被害者と加害者、保守とリベラルの逆転現象について納得できる
内容でした。特にp451以降に登場している渋井哲也氏の見解は、
正鵠を射ていると感じました
「一体この人たちはどういう人なのだろう」と思っていましたが
その疑問に的確に答えてくれる本でした。彼らの実体がよく解り
被害者と加害者、保守とリベラルの逆転現象について納得できる
内容でした。特にp451以降に登場している渋井哲也氏の見解は、
正鵠を射ていると感じました
2020年5月22日に日本でレビュー済み
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以前から不思議に思っていたことが
「何故ネトウヨは在日と言う日本人から比べたら圧倒的なマイノリティを攻撃するのか?」
この本を読んで確認できたのはネトウヨは「在日は何か日本人が勝てない力を持っている」と誤解している、と言う事だ。
でなければ、本文にもある、1憶二千万対50万、(今は40万強ともいわれているが)で日本人が数で圧倒する在日などに恐れる必要は微塵も無いからだ。
さらに、在日特権と言われている特権と言っていいものかどうかを取り上げて自分たちの不安と鬱憤を晴らす・・。
持たない人たちがさらに持たない人たちを攻撃する加害者になることで自分たちの立ち位置を上げようとするのは、まるで「デビルマン」で悪魔が襲ってきた時に暴徒化する一般民衆のようだ。
在特会に寄ろうとする筆者を甘すぎるとも感じるが、中立であろうとするあまり、やや在特会側に寄ってしまったと感じた。
この本をキチンと読んだ人間は中立以上に被差別側に寄る、と思われるためのバランスなのだろう。
「何故ネトウヨは在日と言う日本人から比べたら圧倒的なマイノリティを攻撃するのか?」
この本を読んで確認できたのはネトウヨは「在日は何か日本人が勝てない力を持っている」と誤解している、と言う事だ。
でなければ、本文にもある、1憶二千万対50万、(今は40万強ともいわれているが)で日本人が数で圧倒する在日などに恐れる必要は微塵も無いからだ。
さらに、在日特権と言われている特権と言っていいものかどうかを取り上げて自分たちの不安と鬱憤を晴らす・・。
持たない人たちがさらに持たない人たちを攻撃する加害者になることで自分たちの立ち位置を上げようとするのは、まるで「デビルマン」で悪魔が襲ってきた時に暴徒化する一般民衆のようだ。
在特会に寄ろうとする筆者を甘すぎるとも感じるが、中立であろうとするあまり、やや在特会側に寄ってしまったと感じた。
この本をキチンと読んだ人間は中立以上に被差別側に寄る、と思われるためのバランスなのだろう。
2015年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
佐野眞一が本作を推奨していたことで読む機会を得た。後で調べてみると、著者の安田は佐野のアシスタント
として佐野のいくつかの著作に関与してきた様子だ。そんな縁で佐野が推薦していたのかもしれないが
面白く読めた。感想は2点だ。
1点目。著者の安田と在特会との距離感が興味深い。
安田はノンフィクションを書いているわけだが、いくどか、ライターとしての立場から逸脱して在特会に
対峙している。同会の活動に対して極めて批判的ではあるが、時として実際に声を出して批判ないし批難
している場面が異様とも言える。かつ、それでいながら同会を完全否定しているわけでも無い。同会の
主張に関しては完全否定していても、同会自体にはかなりのシンパシーを感じている点を隠していない。
従い、安田は在特会及びアンチ在特会の両方から批判されるという立場になってしまっている。
これに関しては本作の最後の部分がある種感動的である。安田が在特会を自らの歴史と重ねて読み解いて
いく部分は説得的である。そもそも安田自身は、もともとノンフィクションライター以前に活動家であった
点も説明されている。安田にとって在特会を辿ることは、自身を辿ることを意味したのだと思う。
2点目。最近のヘイトスピーチなどの状況への理解に繋がった気がした。
安田も言っているが、本当に怖いのは「ヘイトスピーチや在特会の存在を許しているもの」、もっと言うと
「それらを産んだもの」は、実は我々自身ではないかという点だ。
もちろん普通の人ならかような暴言は吐かないだろう。但し暴言をある種面白がっている部分がなければ
ヘイトスピーチや在特会も長続きしなかったのではないかという指摘は妙に腑に落ちる気がする。
そう考えると本当の「悪意」がどこにあるのかということだ。「悪意」は実は地中のマグマのように
普通に存在し、それの「小さな噴火口」としてヘイトスピーチや在特会があるのかもしれないと考える
と、確かに怖くなる。そういう反省を強いられた本でもあった。
として佐野のいくつかの著作に関与してきた様子だ。そんな縁で佐野が推薦していたのかもしれないが
面白く読めた。感想は2点だ。
1点目。著者の安田と在特会との距離感が興味深い。
安田はノンフィクションを書いているわけだが、いくどか、ライターとしての立場から逸脱して在特会に
対峙している。同会の活動に対して極めて批判的ではあるが、時として実際に声を出して批判ないし批難
している場面が異様とも言える。かつ、それでいながら同会を完全否定しているわけでも無い。同会の
主張に関しては完全否定していても、同会自体にはかなりのシンパシーを感じている点を隠していない。
従い、安田は在特会及びアンチ在特会の両方から批判されるという立場になってしまっている。
これに関しては本作の最後の部分がある種感動的である。安田が在特会を自らの歴史と重ねて読み解いて
いく部分は説得的である。そもそも安田自身は、もともとノンフィクションライター以前に活動家であった
点も説明されている。安田にとって在特会を辿ることは、自身を辿ることを意味したのだと思う。
2点目。最近のヘイトスピーチなどの状況への理解に繋がった気がした。
安田も言っているが、本当に怖いのは「ヘイトスピーチや在特会の存在を許しているもの」、もっと言うと
「それらを産んだもの」は、実は我々自身ではないかという点だ。
もちろん普通の人ならかような暴言は吐かないだろう。但し暴言をある種面白がっている部分がなければ
ヘイトスピーチや在特会も長続きしなかったのではないかという指摘は妙に腑に落ちる気がする。
そう考えると本当の「悪意」がどこにあるのかということだ。「悪意」は実は地中のマグマのように
普通に存在し、それの「小さな噴火口」としてヘイトスピーチや在特会があるのかもしれないと考える
と、確かに怖くなる。そういう反省を強いられた本でもあった。
2020年10月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私自身「ネットで真実」を知ったネトウヨでしたので、在特会会員の韓国を敵対視する理由は凄く理解できます。
漫画やアニメが好きでまとめ系サイトを巡回していた私は時折流れてくる韓国についての情報を見ることで徐々に差別的、歴史修正主義に偏向していきました。学校やテレビが伝えない「真実」を知ったと思ったのです。
「海外から搾取されるお人好しな日本をどうにかしたい」
「日本の現状を理解できない情弱な人々に真実を伝えたい」
そんな危機感が私をネット上での差別的な書き込みへと走らせました。.....今では後悔しています。
メディアの情報を鵜呑みするのもいけませんが、「ネットが真実」では無いのです。
差別によって苦しむ人達の気持ちも考えてください....
漫画やアニメが好きでまとめ系サイトを巡回していた私は時折流れてくる韓国についての情報を見ることで徐々に差別的、歴史修正主義に偏向していきました。学校やテレビが伝えない「真実」を知ったと思ったのです。
「海外から搾取されるお人好しな日本をどうにかしたい」
「日本の現状を理解できない情弱な人々に真実を伝えたい」
そんな危機感が私をネット上での差別的な書き込みへと走らせました。.....今では後悔しています。
メディアの情報を鵜呑みするのもいけませんが、「ネットが真実」では無いのです。
差別によって苦しむ人達の気持ちも考えてください....
2013年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読んでよかったです。
この本は、いわゆるネトウヨの総本山に関してのリポートなのですが、
実は非常に良く出来た日本人論と言えると思いました。
つまり、彼らの根っこにある嫌悪、ストレス、不安などネガティブな物は今の日本人であれば
多かれ少なかれ皆持っていて、彼らは在日特権という妄想で国を憂うという大義名分を得た分だけ、
ストレートにヘイトを表現出来る場を見つけた、ただそれだけのような気がします。
一般の日本人は、そこまでの時間もないし、このような妄想にも洗脳されるほど病んではいないけども、
そして、それを正義という口当たりのいい糖衣で包むような卑怯な事もあまり出来ないけれども、
誰もが多少は思い当たる感情を彼らも宿している事が分かります。
誰もが偽物であっても正義の名の下に自らのストレスを思い切りぶつけられたらさぞいい気分だろう、
しかし普通はそれが偽物である事に気づいてしまうため、ここまで入り込めないという事だけなのかもしれません。
ある意味彼らは幸せなのかもしれません。ネトウヨという宗教を見つけ、そこに安心と連帯、人生の目的を
偽物であっても保持している気になれるのですから。それは非常に心地よく、人を力強くさせる、麻薬みたいな物でしょう。
人生に絶望している人などは実は在特会に入信すればその場だけでも人生を再び取り戻す事が出来るかもしれないなぁなどと
思ったりもしました。もちろん失う物も多数ありますが。
結論としては、決して彼らだけが特殊なわけじゃない、今の日本人の奥底にある闇をうまく描けている良書と言えると思います。
海外に出回る日本人論はあまりにも理想化された日本人像であり、こういう本質を付いた物がより広く知れ渡る事を強く希望します。
この本は、いわゆるネトウヨの総本山に関してのリポートなのですが、
実は非常に良く出来た日本人論と言えると思いました。
つまり、彼らの根っこにある嫌悪、ストレス、不安などネガティブな物は今の日本人であれば
多かれ少なかれ皆持っていて、彼らは在日特権という妄想で国を憂うという大義名分を得た分だけ、
ストレートにヘイトを表現出来る場を見つけた、ただそれだけのような気がします。
一般の日本人は、そこまでの時間もないし、このような妄想にも洗脳されるほど病んではいないけども、
そして、それを正義という口当たりのいい糖衣で包むような卑怯な事もあまり出来ないけれども、
誰もが多少は思い当たる感情を彼らも宿している事が分かります。
誰もが偽物であっても正義の名の下に自らのストレスを思い切りぶつけられたらさぞいい気分だろう、
しかし普通はそれが偽物である事に気づいてしまうため、ここまで入り込めないという事だけなのかもしれません。
ある意味彼らは幸せなのかもしれません。ネトウヨという宗教を見つけ、そこに安心と連帯、人生の目的を
偽物であっても保持している気になれるのですから。それは非常に心地よく、人を力強くさせる、麻薬みたいな物でしょう。
人生に絶望している人などは実は在特会に入信すればその場だけでも人生を再び取り戻す事が出来るかもしれないなぁなどと
思ったりもしました。もちろん失う物も多数ありますが。
結論としては、決して彼らだけが特殊なわけじゃない、今の日本人の奥底にある闇をうまく描けている良書と言えると思います。
海外に出回る日本人論はあまりにも理想化された日本人像であり、こういう本質を付いた物がより広く知れ渡る事を強く希望します。
2023年12月22日に日本でレビュー済み
文体、構成とも、読みやすかった。仕事とはいえ、よく、関係者に当たっているなあと感じた。ヘイトスピーチについてはテレビ等で見たりしていたが、他人事のように感じていた。今、本書を読んで、参加者等の内実が分かったような気がする。在特会はある意味、目立ったから、分析の対象となったと思う。在特会は、背後に潜む、何かの記号なのである。