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万葉の秀歌 上 (講談社現代新書 733) 新書 – 1984/5/1

5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな――額田王
あしひきの山川の瀬の響るなへに弓月が嶽に雲立ち渡る――柿本人麻呂の歌集
四季のうつろい、たぎるような相聞、身を裂く挽歌――。『万葉集』20巻は、日本人のこころの底に生きつづける抒情の原点である。本書は、『万葉集』4500余首の豊かな森にわけいり、ながく親しまれてきた名歌・秀歌の花々をつみとり、万葉学の最新研究成果をもとりいれながら、詩的香りの高い鑑賞に読者をいざなう力作である。上巻は巻1から巻10まで135首を収録。

降る雪はあはにな降りそ吉隠の猪養(ゐかひ)の岡の寒からまくに――但馬皇女の没後、穂積皇女が「悲傷み流涕きて」つくった歌である。但馬の死は、和銅元年晩夏のころであった。葬の行事のあと、「吉隠」に埋葬された。秋が凋落の気配を迎え、やがて冬になり、ついに雪が降った。穂積は地下に眠る但馬の冷たさを思って、墓を望む地にあって歌う。「雪よそんなに降るな。あの猪養の岡に眠る但馬が寒いことだろうに」。穂積の情念は死者を生者のごとく推理し、生者として思いつづけていたことであろう。全『万葉集』中10首にも入れうる秀歌だと思われる。――本文より

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商品の説明

著者について

1929年東京生まれ。東京大学文学部卒業。現在、国際日本文化研究センター教授。文学博士。『万葉集の比較文学的研究』――桜楓社――で、昭和39年度読売文学賞、同書および『万葉史の研究』――桜楓社――で、45年度日本学士院賞をそれぞれ受賞。主な著書としてほかに『柿本人麻呂』――筑摩書房、『天智伝』――中公叢書、『万葉集入門』――角川文庫、『万葉集全訳注原文付』4冊、――講談社文庫、『万葉の世界』――中公新書、『狂の精神史』――講談社、『神々と人間――日本の古典(1)』――講談社現代新書――などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (1984/5/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1984/5/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 265ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4061457330
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4061457331
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

著者について

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中西 進
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上位レビュー、対象国: 日本

2004年10月25日に日本でレビュー済み
和歌に特段の興味を持たない私が、万葉集を手にとったのは「着物・染と織の文化」の影響です。
その中では、健康美に溢れた天平文化と、退廃し糜爛した平安文化の差が語られます。まるでギリシアとローマのように差のあるものとして。
で、おおらかでアルカイックな万葉の時代の言葉を、リズムとして感じてみたいと思ったのです。
読み始めてまず思い出したのがお正月休みのこと。叔母さん方が集まると、カルタ遊びをしてくれるのです。
幼い頃には絵のついた小倉百人一首で坊主めくり、字が読めるようになると同じ小倉で源平で争う。
小学生になると、万葉集の百葉集を使いました。掌から血も流さんばかりに真剣に争う小倉の源平に比べ、万葉のは気持ちものんびり読み手もゆったりで、1枚とってはその歌の背景について聞かせてくれました。
私の中では日本の神話と万葉集の話の区別がついておらず、後に歴史の時間に額田王が登場したときに酷く驚いたのを覚えています。
額田王といえば有名な「月待てば潮もかないぬ」の歌も紹介されています。
子供も頃、夜中に出航するとは入水自殺か?などと不穏で見当はずれな想像をしていたものですが、この本で「月待つは潮の良い月例まで待つとの意味で、夜になって月を待つことではあるまい」という説を読み、合点が行きました。
短歌は言葉数が少ないせいで、その歌の詠まれた背景がわからないことには情景の想像しようもないのですが、長歌は独立して鑑賞できるくらいの材料が長歌自体に含まれているのが好きです。
対になる言葉で情景に深みを出したり、リズムを整えたりする技法も好み。
メロディに載せて歌われていただろうこれらの歌、再現しているところがあれば是非聴いてみたいです。
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