マリオ・プーヅォのゴッドファーザーから、ザ・シシリアン、オメルタ、ザ・ファミリーというふうな流れから、マフィアの有名人としてカポネについてのものを読んでみたいと思って買ったんですが・・・。
クオリティとしては、お金、読書の時間に見合う愉しさは全然感じられませんでした。
人物像の希薄さ・薄っぺらさ、中身の詰まり具合の物足りなさ、台詞回しの微妙さ。
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください」っていうものすごっく分かりやすく記号化された焦り方が、何度も何度も何度も出てきます。
とりあえずなんか平べったい表現が多いです。
「海を切り裂くモーゼさながらに」という例えが本の中で2回使われて、作者自身の感性による素敵orクールな言い回しとか無いのか〜とげんなりしました。
「アル・カポネ」という実在した人物を題材に扱いながら、ラノベほどにもキャラが立ってないというのはほんとに残念。
マフィアとかイタリア移民みたいな、集団として精神的な背景がその人物・行動の根幹に大きく作用する上でのストーリーを書くには「菊と刀」まではいかなくともそれなりの下調べと、その前提の集団のベースをひしひしと感じさせてもらえなければ、日本を旅行したことあるぐらいのアメリカ人が侍を書いたようなぐらいになっちゃうんじゃないんかなーと思ってしまう。
この作家さんの本を読んだのは初めてですけど、他に刊行されてる著本は読む気にはなれないなーというくらいの出来でした。
実在した人物でこれほどの有名人なら、資料集めだけでもかなり立体的な人物を作ってくれてるんじゃないかなーと期待しすぎたのかもしれませんが。
本棚のクオリティを下げられる気がするくらいなので、どうしようか悩みます。
五右衛門パスタくらいのクオリティはあるかと期待して入った店で、マクドのチーズバーガー出された気分です。
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カポネ 単行本 – 2005/12/1
佐藤 賢一
(著)
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購入オプションとあわせ買い
20世紀初頭のNY、青年アル・カポネは度胸の良さを買われ地元ギャングのボスが経営するクラブのバーテンに。やがてこの青年が裏社会を支配する闇の帝王になろうとは……。西洋歴史小説の雄がものした傑作悪漢小説!
- 本の長さ545ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2005/12/1
- ISBN-104048736582
- ISBN-13978-4048736589
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商品の説明
著者について
1968年、山形県生まれ。東北大学大学院フランス文学専攻単位取得退学。大学院在学中の93年、『ジャガーになった男』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。99年には『王妃の離婚』で直木賞を受賞。他に『傭兵ピエール』『双頭の鷲』ほか多数。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2005/12/1)
- 発売日 : 2005/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 545ページ
- ISBN-10 : 4048736582
- ISBN-13 : 978-4048736589
- Amazon 売れ筋ランキング: - 451,800位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 76,033位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年、山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院文学研究科で西洋史学を専攻。93年、『ジャガーになった男』で第六回小説すばる新人賞を受賞。99年、『王妃の離婚』で第一二一回直木賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 フランス革命の肖像 (ISBN-13:978-4087205411)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年5月19日に日本でレビュー済み
中世西洋史の伝記を書かせればまずは右に出るもののいない作者が今度は米国史上最大のギャング、アル・カポネを描いた作品だ。いつものように日本語で喋るが如く、まるでカポネが日本人であるような喋り口、そうちょうど講談「カポネ」(そんなモノがあるかどうか知らぬが)を聞いているが如くである。誰もが米国史上最悪のギャングと知るカポネに対して作者の目は優しく、それに引き換え、後半の主人公であるエリオット・ネスに対しては極めて厳しい対応だ。酒乱にして、うそつきで目立ちたがりのネスは、晩年「アンタチャブル」という作品を書くが、その経緯に対しても極めて冷淡な目で彼を見る。一方カポネは当時の必要悪として捉えられているのが面白い。
2014年2月15日に日本でレビュー済み
アンタッチャブルの映画しか史実をしらない私にとって、カポネといえばバットを振り下ろすデニーロの印象しかないのですが、とにかく一言「かっこいいぜカポネ兄ぃ」という感じです。もう史実なんてどうでもいいです。なんならカポネが実在しなくてもいいです。純粋に物語として楽しみました。
2006年4月3日に日本でレビュー済み
アル・カポネといえば、裏社会を支配した闇の帝王として知られる人物です。本書では、そのカポネの生い立ちから筆を起こし、どうやってのし上がっていったか、どれだけの裏権力を握っていたか、そしてどうやって破滅していったかを描いています。
本書に描かれたカポネは、決して極悪非道の悪人ではなく、情に深く、社会の底辺で苦しむ人々に手を差し伸べる慈善家の顔を持った人物として描かれています。ただ、そのビジネスのやり方が少々荒っぽかったのですが……。
カポネは結婚を機に、一度はギャングの世界から足を洗っていました。しかし、父の急死によって彼の実家は経済的窮地に立たされます。カポネが実家の困窮を救うためには、稼ぎの良い裏社会に舞い戻るしかありませんでした。
カポネはシカゴで闇酒業ビジネスを取り仕切り莫大な利益を上げました。国家予算よりも収入の多い男とまで言われるようになった彼は、多くの人に頼られます。闇の帝王と呼ばれたカポネは、困窮する人々から見ると、窮状を訴えれば必ずなんとかしてくれる存在でもありました。
そんなカポネを社会的に葬ろうとした国家権力は、殺人罪や禁酒法違反の罪を問うのではなく、脱税容疑という姑息な理由で彼を逮捕し、陪審員にしかけをするなどの策を弄して、やっと有罪に持ち込みました。
シャバでの不摂生のおかげでカポネは病気持ちでしたが、刑務所では治療らしい治療も受けられず、全米一過酷なアルカトラズ刑務所での懲役生活を強要されます。
出所してきたカポネは「紛れもない廃人」になっており、ほどなく亡くなりました。
しかし、カポネのおかげで人間らしい暮らしができるようになった人々は、彼の恩を忘れません。
家族を守り、仲間を守り、世の中の虐げられた人々を守ったカポネ。
本書は、悪の帝王ではない「人間カポネ」の真実を明かす小説でした。
本書に描かれたカポネは、決して極悪非道の悪人ではなく、情に深く、社会の底辺で苦しむ人々に手を差し伸べる慈善家の顔を持った人物として描かれています。ただ、そのビジネスのやり方が少々荒っぽかったのですが……。
カポネは結婚を機に、一度はギャングの世界から足を洗っていました。しかし、父の急死によって彼の実家は経済的窮地に立たされます。カポネが実家の困窮を救うためには、稼ぎの良い裏社会に舞い戻るしかありませんでした。
カポネはシカゴで闇酒業ビジネスを取り仕切り莫大な利益を上げました。国家予算よりも収入の多い男とまで言われるようになった彼は、多くの人に頼られます。闇の帝王と呼ばれたカポネは、困窮する人々から見ると、窮状を訴えれば必ずなんとかしてくれる存在でもありました。
そんなカポネを社会的に葬ろうとした国家権力は、殺人罪や禁酒法違反の罪を問うのではなく、脱税容疑という姑息な理由で彼を逮捕し、陪審員にしかけをするなどの策を弄して、やっと有罪に持ち込みました。
シャバでの不摂生のおかげでカポネは病気持ちでしたが、刑務所では治療らしい治療も受けられず、全米一過酷なアルカトラズ刑務所での懲役生活を強要されます。
出所してきたカポネは「紛れもない廃人」になっており、ほどなく亡くなりました。
しかし、カポネのおかげで人間らしい暮らしができるようになった人々は、彼の恩を忘れません。
家族を守り、仲間を守り、世の中の虐げられた人々を守ったカポネ。
本書は、悪の帝王ではない「人間カポネ」の真実を明かす小説でした。
2009年7月20日に日本でレビュー済み
佐藤賢一の野心作。アル・カポネを描いたピカレスクロマン。
こういう小説って、成り上がるまでは面白いんだけど、その後主人公が転落していくさまはあまり読みたくないんだよな。
この小説もそう。カポネの活躍は後半まで続かない。
でもあの有名なエリオット・ネスの描き方は面白かったな。
佐藤賢一は新作の『アメリカ第二次南北戦争』でも、単純なアメリカの正義を風刺している。このカポネもそうだ。
こういう小説って、成り上がるまでは面白いんだけど、その後主人公が転落していくさまはあまり読みたくないんだよな。
この小説もそう。カポネの活躍は後半まで続かない。
でもあの有名なエリオット・ネスの描き方は面白かったな。
佐藤賢一は新作の『アメリカ第二次南北戦争』でも、単純なアメリカの正義を風刺している。このカポネもそうだ。
2006年1月15日に日本でレビュー済み
カポネという人間の器のデカサ、人間離れした明晰な頭脳、そして総身に湛える圧倒的なオーラ、そういったものが残念ながら著者の意図するようにはこちらには伝わってこなかった。裏の裏から手を回し、あくまでもクールな手法をもって闇の世界で暗躍するカポネだけに、表面的にド派手な演出が描きにくい、というところが原因なのかもしれない。圧倒的な情報量と緻密な文体を背景に、「カエサルを撃てのヴェルチンジェトリクス」や「双頭の鷲のベルトラン・デュ・ゲクラン」または「カルチェ・ラタンのマギステル・ミシェル」といった、まさしく浮世離れした膂力と頭脳を備えた"超人"を描き出し、抜群の昂揚感を生み出してきた過去の作品を見るだに、今の段階ではそうした"超人"の"人間離れした所業"を思う存分描写でき、それでいて寸分もリアリティも損なうことのない「古代・中世」こそこの人の独壇場であるようにも感じた。