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発売元 トマリ樹
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遣唐使 阿倍仲麻呂の夢 (角川選書 530) 単行本 – 2013/9/21

4.1 5つ星のうち4.1 23個の評価

〈目次〉
プロローグ
第一章 新生「大宝律令」の子
阿倍仲麻呂の生年
大宝律令の子、阿倍仲麻呂
大宝律令完成の自負
栗田真人の学識と容姿
阿倍氏の複姓
阿倍氏の神話的祖先
阿倍氏の本拠地
阿部一族の人びと
阿倍仲麻呂の父
阿倍仲麻呂は日本の「大学」で学んだか
大宝律令の子、大学に学ぶ
第二章 日本から唐へ
旅立ちの時
ようやくの長安
書物を求める遣唐留学生たち
四門学助教、趙玄黙
疑われた東脩の布
日本の遣唐使は大言壮語して真実を語らない
第三章 科挙への挑戦
太学入学へ
太学で得た人的ネットワーク
太学修学期間の推定
仲麻呂が及第した科挙とは
科挙と文学用臣
科挙に及第するには
第四章 官人として宮廷社会を生きる
九品の人、仲麻呂
崔日知の推薦
文壇の要人、仲麻呂
新旧『唐書』の阿倍仲麻呂伝
第五章 知恵が救った四人の命
天平の遣唐使たち
悪風たちまち起こりて
平群朝臣広成らの運命
致死率九割の熱病、そして幽閉
阿倍仲麻呂の登場と玄宗の援助
渤海経由での帰還を実現させた仲麻呂
仲麻呂は天平の遣唐使とともに帰国を決意した
第六章 阿倍仲麻呂帰国
文学の臣の時代
天平勝宝の遣唐使
御曹司・藤原清河
天皇は歌を贈って寵臣をいとおしむ
天平勝宝の遣唐使たちの長安での活動
朝賀における日本と新羅との席次争い
仲麻呂の帰国
送別宴詩群存在の理由
友情の文学としての唐代送別詩
離別と離別を歌う詩とのあいだ
玄宗皇帝の日本国遣唐使を送る詩
仲麻呂が送別の宴にやって来た人びとに示した詩
李白の歌う仲麻呂の死
第七章 阿倍仲麻呂と王維
一〇五句五四五字の詩序を読む
文壇の寵児・王維
詩序の注解に挑戦
圧巻まさに圧巻
知の共同体の構造
第八章 天の原ふりさけ見れば
遭難、そしてふたたび長安へ
清河・仲麻呂の死
語り継がれる伝え
天の原ふりさけ見れば春日なる御蓋の山にでし月かも
『古今和歌集』の詞書と左注
『土佐日記』の語り
『古今和歌集』と『土佐日記』の語り
実作説・偽作説・仮託説・伝承歌説
エピローグ
阿倍仲麻呂罪人説
本書が描く仲麻呂
あとがき
参考文献
参照テキスト
本書を読むための年表
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商品の説明

著者について

1960年、福岡県生まれ。国学院大学大学院文学研究科博士課程満期退学。文学博士。現在、奈良大学文学部教授。第7回角川財団学芸賞受賞。『万葉挽歌のこころ』『はじめて楽しむ万葉集』『天平グレート・ジャーニー』『魂の古代学』『日本古代の文芸空間』など、著書多数。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA/角川学芸出版 (2013/9/21)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2013/9/21
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 272ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4047035300
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4047035300
  • 寸法 ‏ : ‎ 12.8 x 1.6 x 18.9 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 23個の評価

著者について

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上野 誠
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
天の原 ふりさけ見れば春日なる 御蓋の山にいでし月かも

余りにも有名なこの歌は、遣唐使として唐に渡った阿倍仲麻呂が望郷の念を抱きながら詠んだと伝えられている。
そう、阿倍仲麻呂と言えば終に帰国を果たせず、かの地で果てた悲劇の人。
そんな話が語り伝えられる所為であろうか、この歌に漂う哀愁がより一層人々の心を惹き付け、現代の日本でも特に愛される和歌だと言う。
だが、それでは一体、阿倍仲麻呂の人生とは如何なるものだったのか。
本当に皆が思い描く程、故郷の事だけを思い、悲嘆に暮れて最期を迎えた人なのだろうか。
…そんな疑問に優しく答えてくれるのが本書である。

阿倍仲麻呂が生きたのは凡そ700年代である。
時代が余りにも古い故に伝説に偏ったとしても非難出来ず、実は本書を手にした時にもその程度の期待しかしていなかった。
だが、嬉しい事に本書はその諦念を裏切り、実証性のある見事な評伝だったのである。
阿倍氏の源流を辿る所から始まり、一族からどのような人物が輩出されたか、そして阿倍仲麻呂の若かりし日の環境や教育等についてかなり丹念に追求しているので解り易い。
勿論、推論に頼っている部分も多々あるが説得力もあり、また、先行研究に於いて諸説ある中では、著者が敢えて一つの説を採択する理由までをも懇切丁寧に示しているのだ。
更には阿倍仲麻呂の唐での活躍、当時の唐の内情や日本との関係、若しくは同時代を生きた人物等にも触れる事に依って時代全体を見渡す事も出来る。
その丁寧な分析と研究には頭が下がる思いであり、改めて阿倍仲麻呂という人物について、或いは当時の歴史や国情について得るべき物が多かった。

尚、第七章は王維が仲麻呂に送った詩に費やされている。
これがまた圧巻なのである。
実は、恥ずかしながら私は詩文や漢詩に関する知識が皆無である。
にも拘らず、本書を読んだだけで王維の詩作が如何に絶妙に構成されていたか、更には唐代に於ける宮廷文学が如何なる価値観の基に存在していたか…そのような具体的な内容が備に理解出来たばかりか、著者に依る現代語訳のお陰で、この優れた詩をすっかり堪能してしまった。
評伝と言えば個々の人生を追ったものが多いが、本書では文学の勉強までさせて頂いて、何やら非常に得をした気分である。
無論、冒頭に挙げた和歌の解説もおざなりではなく、同じ月を詠むにしても日本と中国とでは捉え方が違う等といった知識まで授けて頂いた事も敢えて付け加えておきたい。

本書を読み終えると阿倍仲麻呂という人物に一層思いを馳せてしまう。
いや、少々大袈裟かもしれないが、そのくらい充実した内容なのである。
阿倍仲麻呂の人物伝に興味がある方は勿論の事、当時の歴史、或いは唐代の文化、更には国文学に関心のある方にも是非とも読んで頂きたい。
自信を以って太鼓判を押せる名著である。
35人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
仲麻呂には興味があって、過去何冊か関連図書を買っています。
今回は表面的な話ではなく根拠がキチットしているのが気にいりました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年9月27日に日本でレビュー済み
 著者は「本章は、本書の天王山である。」と記す、「阿倍仲麻呂と王維」の章で題記の注解を試みているが、そこでは清の趙殿成による『王右丞集箋注』に無批判に従っている。「『極玄集』は、唐の姚合の編」としながら、『極玄集』の版本ではなく、『王右丞集箋注』版をそのまま引用、注解するという史料批判の基本が疎かにされているのである。そもそも、『極玄集』の題は「送鼂監歸日本」となっており、『王右丞集箋注』では「送秘書晁監還日本国竝序」となって、「秘書」が付加され、「帰」が「環」とされ、「日本」も「日本国」と「国」が加えられている。さらに、詩の中の「九州何処所」が「九州何処遠」に改竄されているのである。この、「国」の付加と「処」→「遠」、「帰」→「環」の改竄の意味を著者は問うことなく、宋代以後の解釈に従い注解を試みている。それは、王維の詩の理解を根本的に誤らせ、仲麻呂の歌の理解の誤りに結び付いている。

 つまり王維が詠んだのは「九州何処所」であり、「(貴方の言う)九州とは、一体どこの地にあるのか」という意味で、現在の九州を指しているのである。さらに「郷樹扶桑外」、「(貴方の帰られる)故郷には、(古典上)著名な扶桑が<郷樹>として生えている、素晴らしい世界へと帰られるのですね」と詠い、「主人孤島中」と九州の孤島に帰ることを指している。ここから題にいう「送晁監歸日本」の「日本」とは「ヒノモト=九州の博多湾沿岸の地」を指すことが分る。
 これは阿倍仲麻呂が九州出身であることを示しており、さらに、

   天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に出でし月かも

の歌が壱岐(島)の天の原の海上で読まれ、「三笠の山」とは福岡県筑紫野市と太宰府市にまたがる山で、海岸に近く高さが827メートル有る宝満山と呼ばれる三笠山であることになる。

 このように事実が明らかになれば、著者がこの名歌の不備とする(A)作者が月を見た場所、いつ月を見たか、(B)かつて見た月は、いつ見た月なのかも自ずと明確になる。つまり、博多湾を船出し壱岐(島)の天の原の海上で、故郷に出る月を偲んで詠ったのである。

 これにより、著者が最初から阿倍仲麻呂を無批判に大和、奈良の出身として描いてきた本書のストーリーが誤りであることが明らかになった。李白の詩や序に対する注解にも問題があるが、本質的な誤りは明確であろう。
 
 本、王維「秘書晁監の日本国へ環るを送る」の批判は既に2000年5月刊の『九州王朝の論理』(古田武彦/古賀 達也/福永 晋三/著)でなされているが著者の目には届かなかったようである。
 現在の万葉学のレベルを如実に示す書である。■
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
問題無し
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート