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地方にこもる若者たち 都会と田舎の間に出現した新しい社会 (朝日新書) 新書 – 2013/6/13
田舎と東京の間に出現した地方都市という存在の魅力とは?
若者が現在と未来に感じる満足と不安とは?
『搾取される若者たち』で鮮烈デビューを果たした気鋭の社会学者が甲南大学准教授と
なり、
地方から若者を捉え直した新しい日本論。
岡山における「社会調査」(現在篇)、
BOOWY、B'z、ミスチル、KICK THE CAN CREWなどのJ-POPから独自分析した「若者と地元の関係の変遷」(歴史篇)、
そして「新しい公共性の出現」(未来篇)などで現代日本を切り取る意欲作。
★現在篇★ 地方にこもる若者たち
第1章 若者と余暇──「ほどほどパラダイス」としてのショッピングモール
第2章 若者と人間関係──希薄化する地域社会の人間関係
第3章 若者と仕事──単身プア/世帯ミドルの若者たち
★歴史篇★ Jポップを通して見る若者の変容
第4章 地元が若者に愛されるまで
1.80年代 反発の時代 BOOWY
2.90年代 努力の時代 B'z
3.90年代 関係性の時代 Mr. Children
4.地元の時代 キック・ザ・カン・クルー
★未来篇★ 地元を開く新しい公共性
第5章 「ポスト地元の時代」のアーティスト
第6章 新しい公共性のゆくえ
1.二極化する若者たち
2.ギャル的マネジメントに学ぶ
3.我々は変われているか?
地方都市はほどほどパラダイス
- 本の長さ214ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2013/6/13
- ISBN-104022735066
- ISBN-13978-4022735065
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2013/6/13)
- 発売日 : 2013/6/13
- 言語 : 日本語
- 新書 : 214ページ
- ISBN-10 : 4022735066
- ISBN-13 : 978-4022735065
- Amazon 売れ筋ランキング: - 413,267位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1976年岐阜県岐阜市生まれ。東京大学卒。社会学者。甲南大学教授。西オーストラリア大学客員研究員(2014年)、同志社大学客員研究員(2021年‐2022年)。専門は労働社会学、家族社会学、社会調査論。気分は高揚しつつも徐々に身体が壊れていくバイク便ライダーたちの姿を描いた『搾取される若者たち ―バイク便ライダーは見た!』(集英社)でデビュー。資本主義と家父長制と職業の関係性について考え続けている。主な著書に、『居場所の社会学 ―生きづらさを超えて』(日本経済新聞出版社)、『地方にこもる若者たち ―都会と田舎の間に出現した新しい社会』(朝日新聞出版社)、『会社のなかの「仕事」 社会のなかの「仕事」―資本主義経済下の職業の考え方』(光文社)、『合コンの社会学』(北村文との共著、光文社)、翻訳書に『キャリアラダーとは何か ―アメリカにおける地域と企業の戦略転換』(J・フィッツジェラルド著、筒井美紀、居郷至伸と共訳、勁草書房)などがある。メディア出演として、『クローズアップ現代』、『クローズアップ現代+』、『新世代が解く! ニッポンのジレンマ』、『ニュース シブ5時』(NHK)、『世界一受けたい授業』、『仲村トオルが地井武男にワッパを掛けられた時代…とマツコ』(日本テレビ)など。2020年より読売新聞「論壇キーワード」を担当。Twitter→@abemasahiro1976
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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それとこの本で、私がよかったなと思う点は、地域の若者の反抗といいますか、何か大人社会へのスタンスの取り方を、理論的に80年代の「反抗」、90年代の「努力」、「(人間)関係」、そしてそれ以降の「ジモト」と系列化して見せたことなんですが、その素材を、普通だったら社会学の研究書や影響力がある小説や何かの報道などの言説分析、哲学書や思想書から持ってくるところを、J‐POPに立脚したところでしょうか。正直私その分野まったくわからないので、音楽的な理論背景はどうなのかわかりませんが、若者を研究したりしている以上、こういった分野も無視してはいけないだろうというような、ある種の読み手の(しかも私のように研究したりする分野の読者に対しての)挑発のようにも取れて、興味深かったです。
ただ残念なのは(というか私の方思いでしょうか)、地域における若者の関係性の系譜を、理論モデルだけでなく、何か調査的なもので跡付ける、そういった仕事も読んでみたいと思いますね。ご自身も、今後何かの調査の発表はされるようなことをあとがきに書いておられたんでここは、期待大でしょうか。
それと、この本の後半部、6章から、被災三県の大都市、20万人以上の市、10万人以上の市、10万以下の市、郡部で行われた調査結果がのっておりまして、この結果だと、近所の人が震災で頼りになったかという点で、まあ郡部はそこそこ高いのですが、実はそれ以外だと大都市部の方が頼りになると回答した方が多かったようでして、やはり阿部さんが迫っているモータライゼーションの完遂というやつが、これにも関係しているんだろうと、そのあたりは同じ地域を対象に研究するものとして、やはり実感があるんですよ。私は今からもう15年以上前、90年代後半から調査するときに、運転免許もないせいもあって、地域とくに当時北海道の地方ですから、相当労力はかかったんですが、一方で田舎の方の過ごす時間の中で車中の時間が多かったり学校の登下校も自動車の生徒が多かったり、実はこれ、田舎の方が「個人」主義化しているんじゃないか?なんて仮説といいましょうか、まあ先入観にもにな感覚を持ったことがあるんですが、それを思い出した次第。なんにせよ、またその後の調査しておられるなら読んでみたいですね。
ほんの題名の内容はほとんどなく
程度の低いひとりよがりの音楽評論の本でした・・・
よく出版許可されたな・・・
単純に意味がわからない。
よって後半からは流し読みでまとめ部分だけ読んだが・・・なんだがなぁ感がすごい。コース料理頼んでメイン料理出てこない感じ。
以前、同様のテーマで博報堂若者研(http://consulaction.hakuhodo.co.jp/wakamonoken/)の原田曜平氏の話を聞いた時、イオンは地方に住まう若者にとって「夢の国」と評していました。イオンですべてが賄えるし、非日常も体感できる。
イオンモールという余暇を過ごす場ができたことで、地方は、そこに住まう若者にとってはそこそこ魅力的な場になり始めた・・・・・。
来秋の岡山駅前のイオンモールは、地域の若者の生活圏・生態系を変えてしまうくらいインパクトがあるものです。
関与の立場はそれぞれあるにせよ、地方都市におけるイオンモールというものの位置づけを把握できる資料となります。
ドワークによる調査やJポップミュージックの分析などから、現在の
若者の意識や行動などを分析し、考察したものである。
本書は、現在篇、歴史篇、未来篇と3篇に分けられている。現在篇
では地方にこもる若者たち、歴史篇ではJポップを通して見る若者の
変容、未来篇では地元を開く新しい公共性についてまとめられている。
現在篇は、岡山県倉敷市を中心に行ったフィールワークの結果から
の分析であり、イオンの巨大ショッピングセンターと周辺に住む若
者の関わり方から、ほどほどの地方で快適に暮らす若者たちの意識
を明らかにしたもので、「東京への一極集中」が問題視されている
と思っていた私にとって、新たな知見を得ることができ、大変興味
深く読めた内容であった。
ただ、タイトルに示された内容でまとめたこの現在篇と、歴史篇と
未来篇はほとんど異なる内容であることに注意が必要である。
これらの章では、BOOWYやB'ZやMr. ChildrenやKick the Can Crew
といったバンドの音楽の特徴から若者の文化や意識を読み取っていく
分析方法をとっている。したがって、読み進めていくと、なぜ急に
Jポップの話になるのか、またどうしてこれらのバンドが調査対象に
なっているのか、これらのバンドの特定の歌の中の歌詞の一部を取り
出して、果たしてそれで若者の文化や意識を語るのは妥当なのか…
といった次々に出てくる疑問を抱きながら読み進めなくてはならない。
おそらく、本書を手に取る方は、タイトルに惹かれて取るわけであ
り、その意味では、本書の後半については物足りなさを感じるかも
しれない。
読後、「現在篇」を主に読んだ気分となった。「歴史篇」は、パスという感じ。
「未来篇」に、著者が見る未来への希望と可能性が埋め込まれているだろう。