事故から6年半がたち、この本が出版されてから5年半がたった時点で読んだ。
事故直後に、どのような意見の数々があり、どのような決定がなされたかを思い返すに恰好な記録である。
一方に村役場執行部の「暮らしをこの場所で復元すること」を最大限推進しようとする人たちと、健康を考慮すれば物理的な放射線の害に逆らえないから、しかるべき賠償を要求して「新しい村」を建設しようという考えの人びととが併存していた。
現在の状況は、村へ帰還した人たちの割合が17年3月で8.5%、老齢化率68.7%である(17年9月9日付『朝日新聞』&『毎日新聞』)。
本来なら単線路線ではなくて、それぞれの人たちが望むように行政が手助けをするというのが、あるべきサービスではないか。
いささか強引に一つの路線に合わせさせようとする(菅野村長は善意のパターナリズムで、中央政府は被害を過小評価しようとする魂胆があって)ことが、この帰還率の低さを物語っているのではないか。
一人一人の方々のご苦労が偲ばれる。
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飯舘村は負けない――土と人の未来のために (岩波新書) 新書 – 2012/3/22
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村に放射能が降った。浜の避難者を懸命に受け入れた人びとへの全村避難指示、不安と混乱。家を牛を、豊かな土を、丹精込めた村を捨てるのか。世界中が注視するなか、役場の奮闘、若者の発信、女たちのがんばり、諦めない人びとの長いたたかいが始まる。寄り添ってきた研究者が様々な村民の声を拾い、未来のために報告する。
- ISBN-104004313570
- ISBN-13978-4004313571
- 出版社岩波書店
- 発売日2012/3/22
- 言語日本語
- 寸法11 x 1.1 x 17 cm
- 本の長さ256ページ
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2012/3/22)
- 発売日 : 2012/3/22
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4004313570
- ISBN-13 : 978-4004313571
- 寸法 : 11 x 1.1 x 17 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 653,608位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,616位岩波新書
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年12月4日に日本でレビュー済み
私は、飯館村の隣町出身の人間です。この本は、軽薄な「原発反対運動」のような
雰囲気が無く、ある日突然「原子力」「放射能」というものと直面した人たちのリア
ルな姿を知ることができます。
今も全村避難が続く村の実際を知ることは、「原子力」対人間という関係を今後考
えて行く上で、欠かせないことだと思います。
雰囲気が無く、ある日突然「原子力」「放射能」というものと直面した人たちのリア
ルな姿を知ることができます。
今も全村避難が続く村の実際を知ることは、「原子力」対人間という関係を今後考
えて行く上で、欠かせないことだと思います。
2012年4月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
既に風化が始まっている福島第一原発事故。当時某巨大匿名掲示板に張り付いていたことを今でも覚えています。ある時、「文部科学省の移動モニタが、原発から北西の山の方で高線量を記録した」という書き込みがあり、スレが大騒ぎになりました。「どうしてそんな所に出るんだ」「間違いじゃないのか」「誰かが危ないものを不法投棄していたんじゃないか」。この時、飯舘では44μSv/hを超える線量率を実測していたのですね。やがて水道水の汚染が報道され、京大の今中さんたちの報告があり、群大の早川さんたちの地図に赤い舌のような模様が描かれ、汚染は現実のものだと判ったのです。そうなると、掲示板上でも「これはまずい、村長はさっさと村民を避難させろ」という書き込みが溢れました。
この本は、「…は負けない」という題名や「『いつかは戻ってきたい』そのための長いたたかいが始まった」という帯の煽り(「たたかい」がひらがななのがミソ)から受ける「サヨクのアジびら」的印象とは裏腹に、「さっさと避難する」というのがどういうことかを、内側から冷静に描いたルポルタージュです。
第一章では、東日本大震災から全村避難までの経過を時系列で追い、第二章では村の行政機関等の対応を紹介しています。ここまでは村役場側からの記述が目立ちます。
続く第三章は、原発事故前の地域おこし運動の紹介。これは平和な時代の間奏曲となっているだけではなく、後の方で扱われるさまざまなグループ活動の紹介をかねています。このような地域おこし運動の成果のほとんどが放射性セシウムのために失われてしまったかと思うと切ないものがあります。
第四章から第六章がこの本のキモの部分です。著者は当地での地域おこし運動を20年来調査してきた研究者でして、そこで得た村民とのつながりを武器に、個々様々な立場からの様々な意見や願いを聞き取っています。放射線被曝と生活の兼ね合い(「いのちと健康を守る」)、慣れ親しみ汗を流してきた土や牛との別れ(「なりわいを守りたい」)、村の復興とは何なのか(「一人ひとりの復興へ」)。村長側の「できるだけ実体としての村を残したい」という意見から、「元の土地に帰ることは難しいだろう。避難先に新飯舘村を作ってはどうか」という意見まで、総論にまとめきれない各論の束として、淡々とそれらを記載して行きます。原発事故を「終わったこと」にする前に、一読する価値のある本です。
この本は、「…は負けない」という題名や「『いつかは戻ってきたい』そのための長いたたかいが始まった」という帯の煽り(「たたかい」がひらがななのがミソ)から受ける「サヨクのアジびら」的印象とは裏腹に、「さっさと避難する」というのがどういうことかを、内側から冷静に描いたルポルタージュです。
第一章では、東日本大震災から全村避難までの経過を時系列で追い、第二章では村の行政機関等の対応を紹介しています。ここまでは村役場側からの記述が目立ちます。
続く第三章は、原発事故前の地域おこし運動の紹介。これは平和な時代の間奏曲となっているだけではなく、後の方で扱われるさまざまなグループ活動の紹介をかねています。このような地域おこし運動の成果のほとんどが放射性セシウムのために失われてしまったかと思うと切ないものがあります。
第四章から第六章がこの本のキモの部分です。著者は当地での地域おこし運動を20年来調査してきた研究者でして、そこで得た村民とのつながりを武器に、個々様々な立場からの様々な意見や願いを聞き取っています。放射線被曝と生活の兼ね合い(「いのちと健康を守る」)、慣れ親しみ汗を流してきた土や牛との別れ(「なりわいを守りたい」)、村の復興とは何なのか(「一人ひとりの復興へ」)。村長側の「できるだけ実体としての村を残したい」という意見から、「元の土地に帰ることは難しいだろう。避難先に新飯舘村を作ってはどうか」という意見まで、総論にまとめきれない各論の束として、淡々とそれらを記載して行きます。原発事故を「終わったこと」にする前に、一読する価値のある本です。
2013年10月27日に日本でレビュー済み
飼っていた置き去りの犬猫を未だにボランティアに任せっぱなしで、もう2年以上繋がれたまま。
処分も決断できない、保護もイヤという人がいるそうです。
こんな人達ならば復興しなくていいですわ。自分たちだけ助かってめんどくさい事は知らんぷりなんてね。
責任感の無い人達がどんな復興目指してんだか。
処分も決断できない、保護もイヤという人がいるそうです。
こんな人達ならば復興しなくていいですわ。自分たちだけ助かってめんどくさい事は知らんぷりなんてね。
責任感の無い人達がどんな復興目指してんだか。