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大学教育について (岩波文庫) 文庫 – 2011/7/16

J.S.ミル (著), 竹内一誠 (翻訳)

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大学とは職業教育の場ではなく、専門知識に光をあてて正しい方向に導く一般教養の光明をもたらすところである。文学、自然科学、社会科学、道徳・宗教、芸術などの一般教養科目についてそれぞれの意義を述べながら、大学教育の原点と理念を指し示す。名高いセントアンドルーズ大学名誉学長就任講演。（解説=竹内洋）

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本の長さ

160ページ
言語

日本語
出版社

岩波書店
発売日

2011/7/16
寸法

11 x 0.8 x 15 cm
ISBN-10

4003910117
ISBN-13

978-4003910115
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登録情報

出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2011/7/16)
発売日 ‏ : ‎ 2011/7/16
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 160ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4003910117
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4003910115
寸法 ‏ : ‎ 11 x 0.8 x 15 cm

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一般教養教育の重要性を明快に説く

2016年7月9日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

大学は職業の専門知識を教えるところではなく、それを正しく利用する知恵を教育するところ。そのために、文学、科学、道徳、芸術の広い一般教養教育こそ大学の使命である、と説く。その論理の道筋は鋭い知性と豊かな感性に溢れ、19世紀に書かれた著作でありながら、著者の主張はその輝きと新鮮さを失っていない。現代の大学人が今一度、読み返すべき小冊子の名著である。

13人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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ぽちょむきん

大人達の必読書

2020年11月30日に日本でレビュー済み

「教養」と「科学」という、私の中で曖昧であった言葉をようやく幾らか理解することができました。

私の学生時代はとうに過ぎてしまいましたが、当時の自分がこの本に出合えていれば、学びへの姿勢は大きく変わっていたのではないかと思います。
この本の内容は、スコットランドの学生達へ送られたミル先生の渾身の演説でありますが、今日の日本の学生達にも当然伝えられるべきものでありますし、むしろ今こそ必要なものに思えます。
教養の必要性がこれほどの熱意をもって語られた書物は、それほど多くないのではないでしょうか。

しかしながら、この本を最も読むべきなのは、すでに社会に出て働いているすべての大人達だと感じます。
自らを社会の一員として、歴史の流れの中の一成員と考えるならば、教養はなくてはならないものだと気づかされます。
未来の子供たちの平和を実現するには、我々の教養が不可欠なのだと確信します。

4人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

samu

日本の教育

2015年9月19日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

英国（スコットランド）の高等教育に対する考え方がよく解る。
高等教育に使命感を持っている事がよく解る。
大学教育に置いて、一定のレベルに達しない学生は卒業できない仕組みと聞く。
低レベルの質問にも丁寧に対応し、その場にいる者の考えを戦わせながら、次第に高次の
学問の領域にまで発展させていく。教授側のレベルも高く、深く、常に探求する姿勢を求め
られるのではないだろうか。
高いレベルの教育を受け、自ら学ぶ事を通して、自己を高める事身につけた、高スペックの若者を
輩出することが、高等教育機関としての大学の誇りであろうことがうかがえる。
Ｊ.Ｓ.ミルの時代から現代へと、その使命感は受け継がれている気がする。
翻って、日本の高等教育は？
入るのが困難な大学は確かに存在するが、学校経営の経済的理由で入れては、押し出し式に卒業させ
ていく学校の多い事。
日本の未来は大丈夫なんだろうか？

12人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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A.K

大学教育に関わるのであれば，一読の価値あり

2020年12月14日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

全体的に哲学的で普遍的な内容が続きます．
大学教育に関わるのであれば一読の価値はありますが，一般の人には退屈な内容かも．

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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赤頭巾ちゃん００７

国公立大学の文学部廃止に関連付けて読みました。

2017年6月18日に日本でレビュー済み

本書は国立大学の文学部を廃止しろと言っている現政権の指導者連中には必読本であろう（と言っても読むような知性はないか）。彼らにとって科学技術重視で、英語が使えて、外国人とやりとりができる「グローバル人材」育成の専門学校が理想の大学であるようだ。

そこには本書に書かれている「個人の精神の発達と民族の福祉に貢献」「人間性を強化、高揚、純化、洗練するという人類共通の目的に到達」「人間が一生を通じてなすべき仕事に必要な精神的道具を供給」などという崇高な目的、哲学はない。単に役に立たないなら止めてしまおうという実用主義に他なるまい。大学は教養教育を行う場。知識を植付ける場ではなく、知識を吟味し知識の哲学を行う場。「自然科学は大切だが、人文科学は大切ではない」なんて考えはまさに19世紀のミルの時代の議論であり、ミルが言うとおり「両方大切」なのは当たり前である。わが国の指導者連中は愚者であるが、国民までをも愚者にしたいみたいである。

私たちが人文、自然科学を問わず学び続ける理由はなにか？
それは最後の「結び」にある「諸君が人生に対してますます深く、ますます多種多様な興味を感ずるようになる」ということばにその理由があろう。
人が進歩、発展する上で好奇心はなくてはならない。その好奇心を生む精神を育むこと。それこそが大学が行うこと。「役に立たない」と熟考、熟慮もなく結論付け、文学部を廃止しようなんて考えは教養人からは決して出てこないであろう。

本書を読み、再び現政権の行おうとしている愚挙に対して不快感が強くなった。

60人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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yorita

人生論としても良い

2021年12月27日に日本でレビュー済み

大学生の時に読みたかった。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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一般人

その通りですが、、

2020年2月17日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

その通りなのですが、翻訳者は意味を理解したうえで翻訳しているのか疑問。原論としての考えは良いと思います。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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ばんぺいゆ

「この世界を自分が生まれたときよりも少しでも良いものにしてこの世を去りたい」

2016年7月16日に日本でレビュー済み

ミルによれば、勉学の究極の目的とは「自分自身を「善」と「悪」との間で絶え間なく繰り返されている激しい戦闘に従軍する有能な戦士に鍛え上げ、人間性と人間社会が変化する過程で生じて解決を迫る日々新たな問題に対処しうる能力を高めること」。ミル自身は、「意見の相違は害悪ではなくてむしろためになることである」という、他者の意見に対し開かれた姿勢の人であったそうです。そして、「この世界を自分が生まれたときよりも少しでも良いものにしてこの世を去りたい」と望んでいたとのこと（『ハガレン』みたいですね）。賛同するかたはご一読を。

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