ただ単に地理的な視点だけでなく歴史的な細かい視点にも考慮した文章はとても興味深く読むことができました。
また最後の「美男ペコパンと~」の物語も面白く読むことができました。
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ライン河幻想紀行 (岩波文庫 赤 531-9) 文庫 – 1985/3/18
ヴィクトル・ユーゴー
(著),
榊原 晃三
(編集, 翻訳)
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- 本の長さ283ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1985/3/18
- ISBN-104003253191
- ISBN-13978-4003253199
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1985/3/18)
- 発売日 : 1985/3/18
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 283ページ
- ISBN-10 : 4003253191
- ISBN-13 : 978-4003253199
- Amazon 売れ筋ランキング: - 494,286位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 44位フランス文学(日記・書簡)
- - 3,098位岩波文庫
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年2月23日に日本でレビュー済み
「ヴィクトール・ユゴーの書簡体紀行文学『ライン河』Le Rhine (初版は一八四二年)の抄訳」本。本書は、ライン河周辺にある名所旧跡の歴史的な由縁や地方の風俗を解説するものではない。「風光明媚を誇る」ラインの案内人としてのユゴーは、中世の古城や町の教会堂や周辺の森などを巡りつつ「壮大華麗なイマージュと幻想と思想」を語っている。ユゴーが捉えた「神秘を秘めた幻想的ラインの印象」は、幽暗な中世的世界への憧憬に満ちている。
ユゴー自身は、「地上のあらゆる文明は神政政治ではじまって、民主主義に終わりを告げる(『ノートル=ダム・ド・パリ』)」と書いたように、政治的には生涯にわたって「共和主義」的な(国家の主権は人民にある、という)理想を持ち続けたが、その一方で中世的世界に対して強い愛着を抱いていた。
中世は、古代のローマ帝国の支配からゲルマン民族大移動の混乱を経て成立した。その社会は、<ローマ帝国の社会組織とゲルマンの社会組織の合流+キリスト教会(人々の心に対して強い影響力を持つ組織)>という三つの組織の混合である。ユゴーとしては、中世の全てが素晴らしい、という気は全くないものの、ケルト(の中でも、本書でユゴーが言及しているのは、古代ローマ人にガリア(ゴール)人と総称された人々のことである。古代には、フランス・ベルギー全土とドイツ・オランダ・スイスの一部に居住)・ゲルマンの文化が開花した時代、として中世を評価していたのである。
ユゴーは『ノートル=ダム・ド・パリ』で、「印刷術という新興勢力の前におののく聖職者たちの恐れ」と共に、「ゆくゆくは知性が教義の足もとを掘りくずし、世論が信仰をその王座から蹴おとし、世界がローマ(カトリック教会)を揺り動かす」ことによって、カトリック教会のイデオロギーが優勢である(中世的な)世界が終焉するであろう、というノートル=ダム大聖堂の「司教補佐」の予感を描いた。そして、本書の第一章でもラインの歴史を述べるにあたって、「火器(大砲と火薬の使用は、職業軍人からなる“国家の軍隊”への動きを加速させ、戦士としての騎士階級(最下級の封建領主)の没落を招いた)と印刷術」が中世を終わらせ近世をスタートさせる要因となったことに触れている。ユゴーとしては、近世の始まりに不満を持つわけではないが、ルネサンスから起こった“中世蔑視(=後進的かつ野蛮な封建時代、と(主に知識人たちに)見なされた)”の風潮には我慢がならなかったようである。
『ノートル=ダム・ド・パリ』の「序言」で、「中世の芸術、今日まである人びとからは知られず、またさらに悲しいことには、ある人びとからは蔑視されてきた、あの芸術の真の姿を、ある程度は読者にお伝えしたことと思う」と書いたように、本書も(中世的な感性の残る)民話や「お婆さんたちの物語るお伽話」や中世の(古城などの)遺跡の魅力を伝えるために記された紀行文である。
ユゴーは、本書で“文明的なものと土俗的なものが錯綜交差する場”としてライン河を描いた。ユゴーがライン各地で聞いた「民話」や「お伽話」や「伝説」は、以下のもので構成されている。ライン周辺の自然や風土×ローマ帝国時代の遺跡や中世騎士の居城の廃墟×有名無名の歴史的に実在した人物×ケルト・ゲルマン的(な土俗的)想像力×キリスト教(的な倫理観や聖書などのエピソード)×ギリシア・ローマに由来するエピソード、である。それらの“民衆的な解釈”が「民話」や「お伽話」や「伝説」になるわけだが、このような「民話」などの成立は、ユゴーが愛した「ゴチック」の聖堂の建設と共通しているのではないだろうか。文明(高度な建築技術)によって建てられたキリスト教の教会を、土俗のもの(森の葉群や花々をかたどった浮彫や、(教会の“魔除け”のために配された、といわれる)夥しい数の奇怪な怪物や妖精たちの彫刻など)が装飾している、あの「ゴチック」の聖堂である。
ユゴーは、ライン周辺の野山や古城の廃墟などを歩き、時折「夢想」に耽る。畏怖と蠱惑がひとつに溶け合っているユゴーの描写は、とても魅力的である。旅の途中で立ち寄った「ファンケンブルクの陰鬱な廃墟」からインスピレーションを得て、創作された「お伽話」である「美男ペコパンと美女ボールドゥールの物語」も中世の冒険物語のエッセンスとユゴーの詩情が溶け合っていて非常に面白い。ぜひご一読することをお勧めする。
ユゴー自身は、「地上のあらゆる文明は神政政治ではじまって、民主主義に終わりを告げる(『ノートル=ダム・ド・パリ』)」と書いたように、政治的には生涯にわたって「共和主義」的な(国家の主権は人民にある、という)理想を持ち続けたが、その一方で中世的世界に対して強い愛着を抱いていた。
中世は、古代のローマ帝国の支配からゲルマン民族大移動の混乱を経て成立した。その社会は、<ローマ帝国の社会組織とゲルマンの社会組織の合流+キリスト教会(人々の心に対して強い影響力を持つ組織)>という三つの組織の混合である。ユゴーとしては、中世の全てが素晴らしい、という気は全くないものの、ケルト(の中でも、本書でユゴーが言及しているのは、古代ローマ人にガリア(ゴール)人と総称された人々のことである。古代には、フランス・ベルギー全土とドイツ・オランダ・スイスの一部に居住)・ゲルマンの文化が開花した時代、として中世を評価していたのである。
ユゴーは『ノートル=ダム・ド・パリ』で、「印刷術という新興勢力の前におののく聖職者たちの恐れ」と共に、「ゆくゆくは知性が教義の足もとを掘りくずし、世論が信仰をその王座から蹴おとし、世界がローマ(カトリック教会)を揺り動かす」ことによって、カトリック教会のイデオロギーが優勢である(中世的な)世界が終焉するであろう、というノートル=ダム大聖堂の「司教補佐」の予感を描いた。そして、本書の第一章でもラインの歴史を述べるにあたって、「火器(大砲と火薬の使用は、職業軍人からなる“国家の軍隊”への動きを加速させ、戦士としての騎士階級(最下級の封建領主)の没落を招いた)と印刷術」が中世を終わらせ近世をスタートさせる要因となったことに触れている。ユゴーとしては、近世の始まりに不満を持つわけではないが、ルネサンスから起こった“中世蔑視(=後進的かつ野蛮な封建時代、と(主に知識人たちに)見なされた)”の風潮には我慢がならなかったようである。
『ノートル=ダム・ド・パリ』の「序言」で、「中世の芸術、今日まである人びとからは知られず、またさらに悲しいことには、ある人びとからは蔑視されてきた、あの芸術の真の姿を、ある程度は読者にお伝えしたことと思う」と書いたように、本書も(中世的な感性の残る)民話や「お婆さんたちの物語るお伽話」や中世の(古城などの)遺跡の魅力を伝えるために記された紀行文である。
ユゴーは、本書で“文明的なものと土俗的なものが錯綜交差する場”としてライン河を描いた。ユゴーがライン各地で聞いた「民話」や「お伽話」や「伝説」は、以下のもので構成されている。ライン周辺の自然や風土×ローマ帝国時代の遺跡や中世騎士の居城の廃墟×有名無名の歴史的に実在した人物×ケルト・ゲルマン的(な土俗的)想像力×キリスト教(的な倫理観や聖書などのエピソード)×ギリシア・ローマに由来するエピソード、である。それらの“民衆的な解釈”が「民話」や「お伽話」や「伝説」になるわけだが、このような「民話」などの成立は、ユゴーが愛した「ゴチック」の聖堂の建設と共通しているのではないだろうか。文明(高度な建築技術)によって建てられたキリスト教の教会を、土俗のもの(森の葉群や花々をかたどった浮彫や、(教会の“魔除け”のために配された、といわれる)夥しい数の奇怪な怪物や妖精たちの彫刻など)が装飾している、あの「ゴチック」の聖堂である。
ユゴーは、ライン周辺の野山や古城の廃墟などを歩き、時折「夢想」に耽る。畏怖と蠱惑がひとつに溶け合っているユゴーの描写は、とても魅力的である。旅の途中で立ち寄った「ファンケンブルクの陰鬱な廃墟」からインスピレーションを得て、創作された「お伽話」である「美男ペコパンと美女ボールドゥールの物語」も中世の冒険物語のエッセンスとユゴーの詩情が溶け合っていて非常に面白い。ぜひご一読することをお勧めする。
2010年12月4日に日本でレビュー済み
文豪ヴィクトル・ユーゴーによる170年前のライン河スケッチ紀行である。あるときは古代ローマ帝国の領土の最前線であり、あるときには無数の故事・伝説の舞台である。由緒ある歴史の流れをユーゴー自身の筆により掘り起こされる面白さは、さすが文豪の冴えである。ちりばめられたユーゴー自身のスケッチが当時の状況を見せてくれる。