ファインマンよりかは、著者であるレイトンのトゥーバ(Tuva)に対する情熱が凄かった。すさまじい粘りと執着心、好奇心に引っ張られて一気に読了。米国とソ連の冷戦時代、今はロシアの一部であるTuva共和国に興味を抱き、何としても中央アジアのそこに訪れたい一心でファインマンと様々な挑戦をする話。たったこれだけのことを300ページ以上の本に綴っている。当時の米ソ関係を軸とした世界情勢が背景に描かれていて懐かしくも興味深かった。文庫本なのに写真が掲載されていたのもイメージが湧いてよかった。読んでいる最中にTuvaの衛星写真をGoogle Earthで見たけど、その様子はエピローグで描かれていた印象と重なった。
著者とファインマンはかなり親しい友人で、ファインマンの普段の人となりがよく描かれている。一方で「ファインマンさん 最後の授業」でムロディナウが描いているキャルテクでの悩ましくて弱々しい大先輩の物理学者としてのファインマンと時期がほぼ同じであるのに、こうも違う印象を与えるのか、と意外にも思う。
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ファインマンさん最後の冒険 単行本 – 1991/5/21
いつも冗談が現実になるファインマンさん.今度はソ連の辺境の国に行こうということになった.しかしソ連官僚機構の壁は厚く,手を尽くしてもなかなか行かせてもらえない.魅力的な国にはたしてたどりつけるだろうか.
- 本の長さ335ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1991/5/21
- ISBN-10400005404X
- ISBN-13978-4000054041
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1991/5/21)
- 発売日 : 1991/5/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 335ページ
- ISBN-10 : 400005404X
- ISBN-13 : 978-4000054041
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,121,733位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 6,632位紀行文・旅行記
- - 12,780位海外旅行ガイド (本)
- - 74,993位歴史・地理 (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年10月21日に日本でレビュー済み
本書では,著名な物理学者のリチャード・ファインマンの死後,友人のラルフ・レイトンが,ファインマンと企てた壮大な計画を披露している.ファインマンの人となりは,大ベストセラー『「ご冗談でしょう,ファインマンさん」'T,'U』を読んだ人なら,よくご存じの所だと思う.ファインマンは,ノーベル物理学賞を受賞するほど,卓越した業績を持つ物理学者であるが,何事に対しても子どものような旺盛な好奇心を持ち,いったんつきつめ始めると,科学者精神でとことんまでやり抜かなければ気が済まないたちである.また傍から見れば馬鹿に思われるようなことでも,とにかくやってみるというチャレンジ精神の持ち主でもある.さらに専門家向けの書籍を著わすだけでなく,一般人向けに科学を啓蒙する活動を広く行った人物でもある.
本書では,チューバという,現在はロシアの一部で,幻となった国がストーリーの中心となっている.そもそもはファインマンが切手収集家ということで,レイトンとの会話で,奇麗な切手を発行しているタンヌ・チューバという国があるということが話の発端となっている.地図で調べてみると,その国の首都は,KYZYLという母音がまったく含まれていなく,どのように発音するか分からない摩訶不思議な都市名であった.そのためファインマンとレイトンは,興味をそそられ,ぜひ行ってみたいということになった.しかし,どのような手段を講じても,チューバへ行くことは叶わず,道半ばにして,ファインマンはこの世を去る.
本書でも,ファインマンの何事もあきらめず,突き進むという性格が存分に披露されている.ファインマンに興味がある人は,必読の書である.
本書では,チューバという,現在はロシアの一部で,幻となった国がストーリーの中心となっている.そもそもはファインマンが切手収集家ということで,レイトンとの会話で,奇麗な切手を発行しているタンヌ・チューバという国があるということが話の発端となっている.地図で調べてみると,その国の首都は,KYZYLという母音がまったく含まれていなく,どのように発音するか分からない摩訶不思議な都市名であった.そのためファインマンとレイトンは,興味をそそられ,ぜひ行ってみたいということになった.しかし,どのような手段を講じても,チューバへ行くことは叶わず,道半ばにして,ファインマンはこの世を去る.
本書でも,ファインマンの何事もあきらめず,突き進むという性格が存分に披露されている.ファインマンに興味がある人は,必読の書である.
2012年3月6日に日本でレビュー済み
ファインマンさん本人が書かれたエッセイと同レベルのものを期待して読みました。
ファインマンさんはあまりでておらず、タイトルと内容が一致しておりません。
原題にはファインマンという言葉はなく、部数を伸ばすために日本の出版社がファインマンさんという
言葉をタイトルに付けたのでしょう。
普通のエッセイとしてはそこそこ面白いかもしれませんが、タイトルを見て
期待した気持ちに応えられる内容ではなかったので、星3つです。
ファインマンさんはあまりでておらず、タイトルと内容が一致しておりません。
原題にはファインマンという言葉はなく、部数を伸ばすために日本の出版社がファインマンさんという
言葉をタイトルに付けたのでしょう。
普通のエッセイとしてはそこそこ面白いかもしれませんが、タイトルを見て
期待した気持ちに応えられる内容ではなかったので、星3つです。
2005年7月10日に日本でレビュー済み
10数年前、本屋の自然科学のコーナーでは表紙にファインマンさんのイラストのついた
著書が常に平積みされていた。一大ブームだった。
そのなかでこの本はファインマン氏本人ではなく、年下の友人ラルフ・レイントンの著で異種だった。
仲間内でチューバに行こうと計画する話である。
この作品をソフト・カバーで読んだ時、変った切手コレクションから、少年のような好奇心で
チューバに関心を持ち、資料を集め、冷戦中である旧ソビエト連邦下のそこへなんとか繋がろうと
苦心する二人にわくわくしたものだ。チューバ語の文法をパズルのように読み解いていき、やっと解読したものの、
返事を書くのに何ヶ国語もの辞書を使って遠回りし、カタコトのチューバ語の手紙を書くところなど、
好奇心を楽しんでいる二人が羨ましくさえあった。
10数年ぶりに読んだが、1986年のチャレンジャーの事故解明委員会の話やら、ブレジネフ、アンドローポフ
といった名前が出てきてなんとも古い。旧ソ連下の国に行くことは当時考えられないほどのことだったが、
近年の世界情勢は劇的に変ってしまった。
困難な道をいく冒険的ロマンは薄れ、少し前の時代の冒険計画物語といったかんじです。
著書が常に平積みされていた。一大ブームだった。
そのなかでこの本はファインマン氏本人ではなく、年下の友人ラルフ・レイントンの著で異種だった。
仲間内でチューバに行こうと計画する話である。
この作品をソフト・カバーで読んだ時、変った切手コレクションから、少年のような好奇心で
チューバに関心を持ち、資料を集め、冷戦中である旧ソビエト連邦下のそこへなんとか繋がろうと
苦心する二人にわくわくしたものだ。チューバ語の文法をパズルのように読み解いていき、やっと解読したものの、
返事を書くのに何ヶ国語もの辞書を使って遠回りし、カタコトのチューバ語の手紙を書くところなど、
好奇心を楽しんでいる二人が羨ましくさえあった。
10数年ぶりに読んだが、1986年のチャレンジャーの事故解明委員会の話やら、ブレジネフ、アンドローポフ
といった名前が出てきてなんとも古い。旧ソ連下の国に行くことは当時考えられないほどのことだったが、
近年の世界情勢は劇的に変ってしまった。
困難な道をいく冒険的ロマンは薄れ、少し前の時代の冒険計画物語といったかんじです。
他の国からのトップレビュー
Cliente Amazon
5つ星のうち5.0
A beautiful journey
2017年11月29日にイタリアでレビュー済みAmazonで購入
Mr. Leighton deep friendship with R. Feynman results in an intimate style of writing. Their attempt to reach Tuva, land of their dreams, is truly full of passion. Culturally enriching and funny: you will feel like you're about to go to Tuva with mr. Feynman and his amazing friends. Everyone should read this book: you can't help but become a true Friend Of Tuva afterwards!
eaglecrow
5つ星のうち5.0
sehr gut
2016年1月5日にドイツでレビュー済みAmazonで購入
Sehr nette Einstimmung für meinen ufenthalt in Tuva. Sollte man gelesen haben, bevor man sich auf die Reise in diese immer noch sehr schwer erreichbare Region macht
Boomahaw
5つ星のうち2.0
Not what I expected
2014年12月5日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
Now I'll have to write a little spoiler here for the sake of those who, like me, want to read a 1st hand accounts on a journey to Tuva : Feynman never gets there !!! The whole book is about how he and Leighton and some other guys have been struggling to organize their trip to Kyzyl during the days of the Cold War. It is interesting nevertheless, but the title is misleading if you're waiting for descriptions of the vast open spaces, the throat-singers, shamans, wrestlers and herdsmen.
The 1st third is even kind of thrilling, but the thrill fades out as one understands what the book really is about.
The 1st third is even kind of thrilling, but the thrill fades out as one understands what the book really is about.
jens ulstrup
5つ星のうち5.0
Tuva or Bust!
2013年3月2日に英国でレビュー済みAmazonで購入
A phantastic and very funny and elegantly written story. Another illustration of Richard Feynman's creative mind also in other areas than science
bookworm
5つ星のうち5.0
I could understand him a little bit better; how passionate
2015年6月23日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
I read many books about Feynman, but this is different. I could understand him a little bit better; how passionate, how curious, how obsessive (in a good way of course!)overall what an interesting man he was.... I adore him all the more. In addition, I learned about Tuva, centers of the continents! throat singing, Esalen and many more things too..... I love the book.