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緒方洪庵全集<第5巻> 書状(その2)

糸川風太, 上田長生, 髙浦佳代子, 二宮美鈴, 橋本孝成, 東野将伸, 平田良行, 福田舞子  著

適塾記念会緒方洪庵全集編集委員会, 村田路人, 尾﨑真理  編
在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日  数量 冊 
価格 \14,300(税込)         

発行年月 2022年03月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 15p,636p
大きさ 22cm
ジャンル 和書/総記/総記/書誌・出版
ISBN 9784872597417
商品コード 1034466669
NDC分類 081.5
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2022年05月3週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034466669

著者紹介

糸川風太(著者):1990年和歌山県生まれ。現在大阪大学大学院文学研究科博士後期課程在籍。大阪大学適塾記念センター特任研究員(『緒方洪庵全集』編集担当)。日本近世史専攻。「紀州藩・鳥羽藩領における幕府広域支配実現の特質:近世中後期の公儀浦触廻達を素材として」(『ヒストリア』第264号、2017年)、「摂津国島下郡野々宮村西岡家文書目録」(『茨木市立文化財資料館 館報』第4 号、2019 年)、「江戸期の圓珠院―無禄・無旦寺院の運営―」(『和歌山地方史研究』第80号、2020年)、その他の論文がある。
上田長生(著者):1978年奈良県生まれ。2008年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在金沢大学人間社会研究域准教授。日本近世史専攻。博士(文学)。『幕末維新期の陵墓と社会』(思文閣出版、2012 年)、「十村御用留論―近世中後期の越中国砺波郡十村の郡中支配・運営―」(『加賀藩政治史研究と史料』岩田書院、2020 年)、「加賀藩十村制の確立過程と相談所」(『日本史研究』第694 号、2020年)、その他の共著・論文がある。
髙浦佳代子(著者):1985年大阪府生まれ。2013年大阪大学大学院薬学研究科博士後期課程修了。現在近畿大学薬学部講師、大阪大学適塾記念センター招へい教員。専門は生薬学、伝統医薬学。博士(薬学)。「『緒方洪庵の薬箱』収載生薬の統計学的解析:数値化に基づく緒方洪庵の治療観の考察」(共著[筆頭]、『薬史学雑誌』第53 号、2018 年)、『緒方洪庵の薬箱研究―マテリアルサイエンスで見る東西融合医療』(髙橋京子著、執筆協力、大阪大学出版会、2020年)、その他の共著・論文がある。
二宮美鈴(著者):1971 年兵庫県生まれ。2000 年大阪経済大学大学院経済学研究科修士課程修了。現在大阪府公文書館専門員。日本近代史専攻。「「適々斎塾姓名録」の調査について」(『適塾』第46 号、2013 年)、「亥野家旧蔵資料の寄贈について」(『適塾』第53 号、2020 年)、「疫病の流行」他図録解説『身体イメージの創造―感染症時代に考える伝承・医療・アート―』(国際日本文化研究センター、2022 年)、その他の論文がある。
橋本孝成(著者):1971年大阪府生まれ。2005年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在大阪大学適塾記念センター招へい研究員、大阪大学非常勤講師。日本近世史専攻。妻木宣嗣・曽我友良・橋本孝成『近世の法令と社会―萩藩の法令と社会―』(清文堂、2017 年)、「緒方洪庵訳「人身窮理学小解」写本の相違点について」(『適塾』第44 号、2011年)、その他の論文がある。
東野将伸(著者):1987年香川県生まれ。2017年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在岡山大学学術研究院社会文化科学学域講師、大阪大学適塾記念センター招へい教員。日本近世史専攻。博士(文学)。「近世後期から明治初期の小西家と頼母子講」(飯塚一幸編『近代移行期の酒造業と地域社会―伊丹の酒造家小西家―』吉川弘文館、2021 年)、「近世後期の地域経済と商人―備中国南西部と大坂との関係を中心に―」(『日本史研究』679、019 年)、「幕末期の掛屋と年貢銀収納―備中一橋領を事例として」(『歴史学研究』966、2018年)、その他の論文がある。
平田良行(著者):1991年滋賀県生まれ。現在大阪大学大学院文学研究科博士後期課程在籍、大阪大学適塾記念センター特任研究員(『緒方洪庵全集』編集担当)。日本近世史専攻。「近世支配」(『大阪狭山市史編さん資料目録12 旧河内国丹南郡岩室村辻慶郎家文書目録』大阪狭山市教育委員会事務局教育部歴史文化グループ、2019年)、明山曜子・高垣里衣・松本智憲・平田良行「流転する《ルネサンス》―その背後にあるものは?」(『大阪大学歴史教育研究会 成果報告書シリーズ12』大阪大学歴史教育研究会、2016年)がある。
福田舞子(著者):1983年滋賀県生まれ。2021年鶴見大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在国立公文書館調査員。日本幕末維新史専攻。「幕府による硝石の統制―軍制改革と座・会所の設立―」(『科学史研究』第Ⅱ期 50巻(№258)、2011年)、「幕府歩兵の創設とその展開―西洋式軍制導入の一過程―」(『一滴』第20号、2012年)、「嘉永・安政期における幕府火薬製造の変遷―水車動力の導入を中心に―」(荒野泰典編『近世日本の国際関係と言説』溪水社、2017年)、その他の論文がある。
適塾記念会緒方洪庵全集編集委員会(編者):(故) 芝  哲夫 元大阪大学名誉教授(理学部)
木下タロウ 大阪大学微生物病研究所寄附研究部門教授
村田 路人 神戸女子大学文学部教授、大阪大学適塾記念センター特任教授〔編集長〕
髙橋 京子 大阪大学適塾記念センター招へい教授、大阪大学総合学術博物館招へい教授
三阪 佳弘 大阪大学大学院高等司法研究科教授、大阪大学適塾記念センター長
島田 昌一 大阪大学大学院医学系研究科教授、適塾記念会幹事会幹事長〔編集委員長〕
廣川 和花 専修大学文学部教授、大阪大学適塾記念センター招へい教授
松永 和浩 大阪大学適塾記念センター准教授
髙浦佳代子 近畿大学薬学部講師、大阪大学適塾記念センター招へい教員
尾﨑 真理 大阪大学適塾記念センター特任助教
村田路人(編者):1955 年大阪府生まれ。1981 年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。現在神戸女子大学文学部教授、大阪大学適塾記念センター特任教授。日本近世史専攻。博士(文学)。『近世広域支配の研究』(大阪大学出版会、1995年)、『近世畿内近国支配論』(塙書房、2019年)、「安政五年のコレラ流行と医療行政」(『適塾』第43 号、2010 年)、その他の著書・論文がある。
尾﨑真理(編者):1989年兵庫県生まれ。2020年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程後期課程単位取得退学。現在大阪大学適塾記念センター特任助教。日本近世史専攻。「近世中後期における幕府の代官配置原則」(『ヒストリア』277 号、2019 年)、「近世中後期における幕領配置政策についての基礎的考察―私領渡差障有無調を中心に―」(『待兼山論叢』第53号史学篇、2019年)、「「大坂」と洪庵・適塾生―北船場を中心に」(『適塾』第53 号、2020 年)、その他の論文がある。

内容

第四巻に収録した箕作秋坪宛書状を除く全書状、適塾を津村東之町から過書町に移転させたときに要した諸費用を書き上げた帳面などの洪庵自筆文書、洪庵の署名がある除痘館関係文書、および附録として「適塾姓名録」を収録した。

【書状】洪庵の書状は特にその晩年期の業績や洪庵の思考を知る上で得がたいものである。本書では、現段階において確認できるすべての洪庵書状について、改めて原物(原物の鮮明な写真等含む)を確認し、釈文および註を作成した。本書に収録した洪庵書状の宛先は全八八人、書状の数は計二四八通にのぼる。第四巻に収録済みのものも含めると、全三一七通となる。そのうち『緒方洪庵のてがみ』に収録されたものは二六九通であるので、未収録のものは約五〇通となる。ただし、第四巻と異なり、本巻では原物確認が不可能なものが多いため、同じ書状のものと確定できない限りは書状の別紙や封筒も別々に収録した。
 史料を正しく解釈するには、史料の内容のみならず、史料の形態や料紙の状態などの情報が重要な手がかりとなる。そのため本書では、釈文の掲載にあたって、原物の元の状態をできるだけ正しく認識できるようにするために、書状が封入されている封筒や包紙などの表面、裏面もすべて掲載した。また、宛先の人物ごとにその人物の経歴・事績や洪庵との関係、各書状の内容などの概要を記した解説を付した。さらに、書状に登場する生薬についても詳細に解説し、洪庵の医療への取り組みを推察した。

【その他文書】「A 洪庵・適塾関係文書」と「B 除痘館関係文書」に分かれる。収録史料は先学によってすでに紹介されて
いるものが多いが、本書掲載にあたってはすべての史料に註を付し、原本や写真の確認が可能なものについては改めて校訂を行った。

【(附)適塾姓名録】 天保九年(一八三八)四月、緒方洪庵は大坂の瓦町に適塾を開いた。その後、適塾生が増え手狭になったため、弘化二年(一八四五)十二月、過書町の町屋を購入して、そこで適塾(現大阪市中央区北浜三-三-八に所在)を運営した。その前年の正月から、「適々斎塾姓名録」(以下、「姓名録」) と題する適塾の入門帳の記帳が始まった。
 この「姓名録」は、もともと緒方家で所蔵されていたが、現在は日本学士院が所蔵する。また、複製版が刊行され、適塾のほか国会図書館や大学図書館などの国内の図書館に配架されている。しかし、この複製版には貼紙・紙片が反映されておらず、
付紙が糊付けされている位置についても本来の場所と異
なっている箇所が少なくない。
 本書の刊行にあたり、可能な限り原本に忠実に「姓名録」の翻刻を行い、釈文には付紙なども反映させた。さらに釈文の後に掲載した貼紙と紙片の解説では、貼紙下の署名などの翻刻を行った。これにより、「姓名録」の複製版では判明しなかった
新たな事実が浮かび上がってきたと言えよう。

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