著者紹介

内容

目次

はじめに Ⅰ　数字で読む世界の中のコスタリカ 第1章　国土――小さな国の多様な気候風土 第2章　人びと――移民受け入れ国となった多民族・多文化国家 第3章　経済――コーヒーとバナナの輸出国からハイテク産品輸出国への変貌 第4章　政治――非武装平和主義国における民主政治の姿 第5章　社会――福祉国家の21世紀の姿と抱える問題 第6章　教育――教育立国の姿と抱える問題 第7章　環境保護――小さな環境保護大国の姿 　【コラム1】マレク先住民保護区訪問記 Ⅱ　「豊かな海岸」コスタ・リーカの国土形成 第8章　コロンブスが「発見」した「豊かな海岸」――スペイン人が住み着いた辺境の現実 第9章　スペイン人の定住とコスタリカ地方の開発――勤勉で素朴な農村社会を形成した事情 第10章　近代国家建設への道を拓いたコーヒー――田舎町サンホセを近代的首都へ変貌させたコーヒー・ブーム 第11章　鉄道建設とマイナー・キース――ジャングル鉄道を完成させたアメリカ人の成功物語 第12章　鉄道を完成させたバナナ――ジャングルを拓いた美味なるトロピカル・フルーツ 第13章　コスタリカとユナイテッド・フルーツ社――リスクの高いバナナ・ビジネスの盛衰 第14章　コーヒーとバナナがつくりあげた風景――高原の都市サンホセと熱帯の港町リモン 　【コラム2】牛車「カレータ」の昔と今 Ⅲ　民主国家の建設をめざして 第15章　「戦争なき独立」から共和国へ――コスタリカ共和国の誕生 第16章　「国民戦争」の英雄たち――祖国防衛のエピソードから 第17章　「自由主義」時代と政党政治――政治を動かした市民 第18章　1948年の内戦と「平和憲法」の成立――現代コスタリカの出発点 第19章　「黄金期」の民主政治とその限界――発展期の「光」と「影」 第20章　「第四権」としての選挙最高裁判所――公正なる選挙の番人 第21章　人権擁護国家への道――その歩みと今後の課題 　【コラム3】国立劇場にみるコスタリカの歴史 Ⅳ　国際社会の中で 第22章　コスタリカ憲法の平和主義――特異性と普遍性 第23章　軍隊をすてた生き方――どこまで天然？　非武装平和外交の真相 第24章　非武装中立政策と国際社会――軍隊をすてた生き方の定式化と受容 第25章　アリアス大統領のノーベル平和賞受賞――超大国に抗して 第26章　民主主義・人権・環境そして平和――コスタリカ外交のキーワード 第27章　サポーターを増やせ！――コスタリカ外交の特色 第28章　世界平和とコスタリカ――実利と理想の両立を生み出す社会の厚み 第29章　人口の1割は外国出身――「移民大国」の光と影 　【コラム4】元祖「コスタリカ方式」の選挙 Ⅴ　教育立国と福祉国家をめざして 第30章　教育立国の姿――少ない資源は内容で補え 第31章　学校教育の現場――カリキュラムより価値観の実践 第32章　平和文化教育――自ら平和をつくりだす文化を育む方法 第33章　地方と貧困者、外国人にも健康ケア――成長する保健・医療分野 第34章　普遍的かつ成長指向の老後保障システム――四本柱の年金制度 第35章　障害者支援の理想と現実――公的施設・交通機関は改善中 第36章　母と子を守る社会――「この子の父親はあなたよ」 第37章　「父権責任法」とコスタリカの母子家庭 　【コラム5】“天国”ではないコスタリカの医療事情 Ⅵ　コスタリカ経済の変貌と課題 第38章　産業構造の劇的な変化と輸出商品の多様化――伝統産業の後退と工業化の進展 第39章　コスタリカ経済を変えたインテルの進出とフリーゾーン――貢献する外国系ハイテク資本 第40章　対外経済関係の拡大と新たなビジネスチャンスの模索――自由貿易協定（FTA）の進展と環境ビジネス 第41章　ようやく動き出した民営化と遅れる財政改革――経済成長と国際競争力強化のために 第42章　現代コスタリカのコーヒー事情――国際競争に挑戦する独自のブランド化をめざして 第43章　現代コスタリカのコーヒー事情――コーヒー産業の進化 第44章　現代コスタリカのバナナ事情――新たな挑戦へ 第45章　パイナップル生産――断トツ世界一の輸出国 　【コラム6】バナナ・プランテーションを見学する Ⅶ　自然環境を守る小国の実験 第46章　国土の4分の1を占める国立公園と自然保護区――中米地峡をつなぐ夢のプロジェクトに向かって 第47章　自然保護法――カネ儲けより自然保護 第48章　エコツーリズム――自分から地球まで丸ごと考える旅 第49章　ウミガメの来る海岸――謎多き海の使者と人間とのつきあい方 第50章　モンテベルデ自然保護区――アメリカ人クエーカー信徒がつくりあげた自然保護区 第51章　地球にやさしい生き方と限界――自然の許容量と人間活動のバランス 第52章　ウミガメの産卵地オスティオナル――観光開発とその後 　【コラム7】エコツアーを支えるガイドの苦悩 Ⅷ　中庸国の姿 第53章　開発が進む首都サンホセ――変わる街並み、変わらない人びと 第54章　プーラ・ビーダ――純粋で素朴な人生こそ最大の美徳 第55章　コーヒーとバナナの国の食文化――食卓も「プーラ・ビーダ」 第56章　サッカーとコスタリカ人の情熱――さまざまな帰属意識が交錯するお祭り騒ぎ 第57章　コスタリカにおける“クール・ジャパン”――“スシ”から“コスプレ”まで 第58章　政界のマチスモは昔話？――女性の議員増加と大統領就任 第59章　神話「白人国」――多民族・多文化社会の現実 第60章　先住民保護区の現状――離散と共存 　【コラム8】年に一度のカバグラの祭日――ブリブリ族の調査の旅から 　コスタリカを知るための文献案内