帝国日本の再編と二つの「在日」~戦前、戦後における在日朝鮮人と沖縄人~
金 広烈, 朴 晋雨, 尹 明淑, 任 城模, 許 光茂, 朴 東誠, 金 耿昊, 高 賢来, 山本 興正 著
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内容
目次
『帝国日本の再編と二つの「在日」――戦前、戦後における在日朝鮮人と沖縄人』の出版に際して 序文――日本の敗戦、マイノリティ、冷戦 第1部 1940年代、朝鮮人の渡日と日本の統制政策 第1章 1940年代日本の渡日朝鮮人に対する規制政策(金廣烈) はじめに 1.戦時総動員体制下の渡日規制 1)既存の渡日規制 2)強制動員優先の渡日政策―正規形態― 3)非正規形態の渡日 2.占領統治期の渡日規制 1)在日朝鮮人の法的地位と引揚 2)朝鮮人の再渡日 3)朝鮮人渡日者に対する占領軍および日本政府の対策 3.朝鮮人渡日者追い出しのための国内法体制 1)外国人登録令の実施 2)日本検察が主導した退去強制 おわりに 第2章 1940年代前半における日本警察の在日朝鮮人統制体制(金廣烈) はじめに 1.警察中心の協和会の設立 1)協和会の成立過程 2)協和会組織の特徴 2.総動員体制下の協和会 1)強制動員朝鮮人に対する統制 2)興生会に移行した統制 3)戦争末期特高の監視態勢 3.敗戦直後における朝鮮人の動向の監視 1)継続された監視 2)朝鮮人連盟結成に対する警戒 おわりに 第2部 象徴天皇制の誕生と在日朝鮮人 第3章 敗戦直後の天皇制存続と民衆(朴晋雨) はじめに 1.敗戦直後における米国の天皇制認識 1)米国務省における天皇制論議 2)マッカーサーと知日派の天皇制認識 2.敗戦直後における民心の動向と民衆の天皇観 1)「聖断」神話と民心の動向 2)「従順」な民衆 おわりに 第4章 敗戦直後の天皇制存続と在日朝鮮人(朴晋雨) はじめに 1.「皇国臣民」の分裂 2.敗戦直後における日本人の在日朝鮮人観 3.敗戦直後の在日朝鮮人 4.排除と抑圧の論理 5.象徴天皇制の土壌と単一民族神話 おわりに 第3部 敗戦直後、在日朝鮮人の生活実態と生存権闘争 第5章 戦後日本における公的扶助体制の再編と在日朝鮮人─「“生活保護法”─民生委員」体制の成立を中心に─(許光茂) はじめに 1.公的扶助に関するGHQの基本原則と指令 1)社会福祉分野の指揮体系 2)GHQの救済政策 2.日本政府の立場と対応 1)「行政指導」を通じた人的交流 2)旧体制の維持 3.戦後公的扶助体制と在日朝鮮人 1)地方軍政部と民生委員制度との対立・葛藤 2)戦前期における在日朝鮮人貧困者救済 3)在日朝鮮人救済は再び民生委員の手に おわりに 第6章 敗戦直後における民族団体の生存権擁護闘争と在日朝鮮人(許光茂) はじめに 1.民族団体の成立と運動 1)民族団体の成立と在日本朝鮮人連盟の結成 2)民族団体の分裂と対立 2.在日朝鮮人の生活問題と生存権擁護闘争 1)戦後の混乱と「闇市」 2)朝連活動目標の転換 3.生活保護法と生存権問題 1)在日朝鮮人生存権問題をめぐる朝連の動向 2)「生保同盟」を通じた貧困者救済 3)「生保同盟」の歴史的意義 4)朝鮮人被保護者一斉検査と朝鮮人排除 おわりに 第4部 占領初期沖縄の位相と「在日沖縄人」社会の実態 第7章 占領初期における沖縄の地位とアイデンティティ(任城模) はじめに 1.残存主権から潜在主権へ 1)沖縄支配構想の葛藤と縫合 2)残存主権の適用と潜在主権化 2.民族と国民の境界線で 1)沖縄人の国籍・戸籍上の動揺 2)民族と国民の境界、「在日沖縄人」 おわりに 第8章 占領初期「在日沖縄人」社会の構造と実態1:大阪(尹明淑) はじめに 1.沖縄人のアイデンティティについて 2.戦前の大阪における沖縄人社会の形成過程 3.戦後の大阪における沖縄人の生活の実態 おわりに 第9章 占領初期「在日沖縄人」社会の構造と実態2:兵庫(任城模) はじめに 1.兵庫沖縄人社会の形成とその特徴 2.敗戦直後の兵庫沖縄人社会の再編 3.兵庫沖縄人の生活実態と対応 おわりに あとがき
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