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西田幾多郎の哲学=絶対無の場所とは何か(講談社選書メチエ 717)
中村 昇
著
発行年月 |
2019年12月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
360p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/哲学/その他の国の哲学 |
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ISBN |
9784065182789 |
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商品コード |
1031164462 |
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NDC分類 |
121.63 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2020年01月3週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1031164462 |
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著者紹介
中村 昇(著者):中村 昇(なかむら・のぼる)
1958年生まれ。1994年、中央大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程満期退学。現在、中央大学教授。専攻は、哲学。
主な著書に、『いかにしてわたしは哲学にのめりこんだのか』(春秋社)、『小林秀雄とウィトゲンシュタイン』(春風社)、『ホワイトヘッドの哲学』(講談社選書メチエ)、『ウィトゲンシュタイン ネクタイをしない哲学者』(白水社)、『ベルクソン=時間と空間の哲学』(講談社選書メチエ)、『ウィトゲンシュタイン『哲学探究』入門』(教育評論社)、『落語―哲学』(亜紀書房)など多数。
最近の論文に、「贈与、そして「相関主義の強いモデル」(メイヤスー)としてのウィトゲンシュタイン」(「中央大学文学部紀要 哲学 第61号」)、「土方巽試論」(「中央大学人文研紀要 第92号」)など。
内容
『善の研究』から「場所の哲学」へ――。西田の哲学遍歴は「場所の哲学」にいたって、ついに独創的な境地にいたったとされる。
『善の研究』の冒頭に出てくる「純粋経験」からはじまって、後期の「絶対無の場所」にいたる思考とは、どのようなものなのか。
近年とみに影響関係が指摘されるベルクソンとの関係、あるいは仏教の時間論と西田の時間論の共通点と相違。フッサールやレヴィナス、あるいは鈴木大拙、井筒俊彦にいたるまで、あるいは量子論との相関など、様々な角度から丁寧に参照しつつ、著者はするどい考察を繰り広げて、独自のスタイルで西田の本質に迫っていく。
それは西田自身の言葉をかりれば、さながら「悪戦苦闘のドッキュメント」の様相を呈しつつも、きわめて鮮明に、西田哲学の真のすがたが浮かび上がってくる。
「存在と無」(=あるとない)という、われわれがごく日常的に想定する対立の以前に、「場所」というものを考え、そこに人間の根本をみようとした近代日本哲学の巨峰を、これまでにない明解な叙述で味わい尽くす力作!