内容説明
西洋にとって、ときに恐怖の的となり、ときに希望や幻想の対象となった仏教とは何だったのか。本書は豊富な事例で織りなす比較文明史であり、また仏教というプリズムを通して見た西洋精神史である。
目次
第1部 幻想の誕生―古代、中世、ルネサンス、前近代(仏教はギリシャとインドをつないだか;中世の旅行者たち;中世のチベット神話 ほか)
第2部 仏教の発見―一七八〇年から一八七五年まで(「東洋ルネサンス」;キリスト教の強敵;ショーペンハウアーと「仏教厭世主義」 ほか)
第3部 神智学と仏教近代主義―一八七五年から一九六〇年まで(ロマン主義仏教;神智学協会の誕生と発展;「仏教近代主義」と最初の改宗者たち ほか)
第4部 さまざまな弟子たち―一九六〇年から一九九〇年まで(カウンター・カルチャーとチベット仏教のテレビ放映;坐禅の広まり;西洋のラマたち ほか)
第5部 仏教ヒューマニズムの展開―一九八九年から二十一世紀へ(新たな精神革命;ダライ・ラマと仏教のメディア化;ふたたび魔法にかけられて ほか)
著者等紹介
ルノワール,フレデリック[ルノワール,フレデリック][Lenoir,Fr´ed´eric]
1962年生まれ。スイスのフリブール大学で哲学を専攻。雑誌編集者、社会科学高等研究院(EHESS)客員研究員などを経て、2004年に『ル・モンド』の宗教専門誌『ル・モンド・デ・ルリジオン(宗教の世界)』編集長に就任。2006年、『精神性小叢書』(プロン社)を創刊。宗教学、哲学、社会学から小説、脚本まで多彩な分野で活躍し、数十冊の著書・編著書は25カ国で翻訳されている
今枝由郎[イマエダヨシロウ]
1947年生まれ。1974年にフランス国立科学研究センター(CNRS)研究員となり、91年より同研究ディレクター。専門はチベット歴史文献学
富樫瓔子[トガシヨウコ]
1959年生まれ。日本女子大学文学部卒業。日本近代文学館に勤務のかたわら、フランス語の翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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深瀬
Sin'iti Yamaguti
0422
thuzsta