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内容説明
19世紀末~20世紀半ば、実体験に根ざした孤独な魂の叫びを描き続けて特異な芸術世界を創造し、表現主義の先駆けともなったエドヴァルト・ムンク。画家が遺した手記や手紙から、自作についてのコメントや芸術観などを綴った文章を選りすぐり、作品とともに集成したオリジナル画文集。
目次
1863‐92 黒い天使
1892‐98 生のフリーズ
1899‐44 終の住処
著者等紹介
鈴木正明[スズキマサアキ]
1913年東京・麻布生まれ。東大文学部美学美術史学科を経て同大学院で美学専攻。東大学生部学寮主任、金沢大学、九州芸術工科大学、東京国際大学教授を歴任。金沢美術工芸大学、九州大学文学部、跡見学園女子大学講師を兼任。その間、スウェーデン・ウプサラ大学での第6回国際美学コングレスへ出席を機に、2回にわたってソ連経由、北・中・西・南・東欧を遍歴(1968、72年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yn1951jp
23
《叫び》ある夕方、私は道を歩いていた…私は疲れ病んで…陽が沈み、雲が赤く染まり、血のように…私は自然をつんざく叫びを感じた。《別離》女の髪は彼に巻きつき、彼の心臓に絡みつく、長い波うつ髪によって別れたものの結合を象徴化。《灰》愛は炎…それは灰の山しか残さない。《マドンナ》全世界がその運行を止めたとき…きみの顔は地上のすべての美をとどめ…死体のほほえみ。《メタボリズム転生》いま生が死に向かって手をさしのべ…死に絶えた幾千の世代が生まれでる…幾千の世代に繋ぐ絆。このシリーズは生の、愛と死の詩として構想された。2016/02/07
takakomama
7
日記や詩、覚書、書簡などから抜粋した文章で、ムンク自身が芸術観や自作を語る画文集。家族の死や生きることの不安、病・・・ 悲痛な心の叫びが重たいです。2022/09/24
スエ
3
本書からの収穫は、「マドンナ」に寄せたムンクの言葉と60代過ぎで描いた女性の絵でしょうか。文字通り激しく傷つくような悲恋のイメージしかなかったので、また人を好きになれたんだなぁって。「カウチに座るモデル」、みずみずしくて艶かしくて、そして優しげな作品でした。2014/03/23
みどりんご
2
ムンク本人の言葉も盛り込まれているので手に取った本。興味深かった。2019/11/28
戸塚こだま
1
期待ほど詩的でなく、普通に伝記+画集の感じ2012/04/22