出版社内容情報
戦前と戦後をつなぐ視線で、戦後の社会・文化に圧倒的な影響を与えてきた知識人像を俯瞰。「新古典」のブックガイド!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
人民の指導者
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射程の広さ、そして文脈や繋がりを読み解く力において、これほどの戦後思想史はなかなかあるまい。日本浪曼派、京都学派、丸山眞男はもとより戦中派、戦後派、自由主義、吉川英治、大佛次郎、司馬遼太郎、そして都留や村上ら体制側エコノミスト、ベ平連周辺から高坂正堯、山本七平、野坂昭如まで… 世に溢れる古い左翼の回顧本や現代思想ヲタのオナニー本と比べると、この視野の広さは凄まじい。編集者故だろう。悔やまれるのは、書き方がある程度の知識を持った人を前提としていること。それから「自分語り」から抜け切れていないことか。2011/06/10