内容説明
本書では、主として「外部的民間化」を取り上げた。各分野・地域の実態と取組、課題を紹介している。
目次
自治体アウトソーシングの現段階と自治体の課題
地方財政からみた自治体民間化の視点と課題
特区制度と国家戦略特区の危険性
「PFI神話」の崩壊と公共の課題
公の施設の指定管理者制度の現状と今後の課題
加速する公立保育所の民営化の現状と取組の課題
公共図書館の民間委託問題を考える―全国の状況と神奈川の事例から
医療の市場化と公立病院の現状、各地の取組
問題満載の足立区の業務丸投げ委託
「かながわ方式による水ビジネス」を問う〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
16
TPPは、医療、福祉、労働などの公的分野への行政の関与を非関税障壁ととらえることになるので、公務の市場化を強力に推進する(17頁)という 認識が、特に役場職員には欠落している。彼等はわたしからいわせれば不勉強である。わたしがNGOで学習してきたことを教えてやってもいいぐらいだが、彼らには時間外のQCサークルをやろうとは思わない。残念なことである。地域の元気づくり事業費とは、過去の自治体人件費削減実績により、大きい団体ほど交付税を加算する(40頁)。 2014/09/27
ゆう。
8
自治体のアウトソーシング(民営化)が、住民サービスと公務労働にどのような影響を与えるのか、学ぶことができる良書です。こんにちの民営化は、新自由主義的な理論で進められ、公務労働の市場化・営利化と結びついています。そのため、住民サービスの質を守るという公的責任がなおざりにされ、公共性が後退します。同時に、民間企業は利益を出すことが究極的な目的なので、利益が上がらなければサービスから撤退しますし、利益を上げるために労働者の非正規化へとつながります。住民にとって公共サービスとは何なのか、深く考えさせられました。2014/07/28
hori-chan
1
わかりやすい。2015/07/22
ひ※ろ
0
★★★☆☆2023/09/09