内容説明
20世紀を代表する文学作品『ユリシーズ』。ジェイムズ・ジョイスがこの傑作を世に送り出してからちょうど百年目にあたる2022年、ジョイス研究の枠を越えて気鋭の論者が結集した。多様な視点から、『ユリシーズ』の「百年目にふさわしい読み」を提示する論考群。
目次
『ユリシーズ』梗概+『オデュッセイア』との対応表
『ユリシーズ』主要登場人物一覧
ジェイムズ・ジョイス評伝
地図(ダブリン中心街)
1 横たわり尖がって『ユリシーズ』を読む
2 『ユリシーズ』を開く―舞踏・演劇・映画・笑い
3 『ユリシーズ』と日本
4 さらに『ユリシーズ』を読む
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
燃えつきた棒
38
「『ボヴァリー夫人』のパロディとしての『ユリシーズ』ーー笑い・パロディ・輪廻転生」(新名桂子): 確かに、登場人物や細部の描写などが面白いように付合している。 これは、『ユリシーズ』の謎の一つを解明したと言い得るのではないだろうか?/ 『ユリシーズ』のユグノー表象に見る移民像と共同体(岩下いずみ): 『ユリシーズ』におけるユグノー表象と、同じく移民であるユダヤ人としてのブルームについて考察することにより、ジョイスがこの作品で提示してみせた民族・共同体の新たな捉えかたや、→2023/09/25