目次
いのちの危機にどう応えるのか
自死・自殺は罪なのか
あなたは「死にたい」と言われたらどうしますか
自死で亡くなられた方の葬儀
自死とは
閉会礼拝
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
11
私は基督知識無し、多重に自死遺族。佐世保乱射でカ信徒の犯人が教会で自死した際、信徒の加害遺族の懇願で葬儀を行ったことに強い関心あったので本書存在知りすぐ取り寄せ。ほぼ全部「自殺」でなく「自死」と語られてるだけでまず救われる。聖書に直接は自死=罪の記述ないとは驚愕。多くの人が疲弊しているのに教会の門が開けて貰えぬと涙ながらに訴える活動者、自死者葬儀での濃やかな気配り説き(遺族は記憶がなくなる程動転、教化でなく寄り添いを)、守秘義務兼ね合いも含め現実に立脚した論。米独に自死者向け式文存在。深く響きためになった2014/07/14
I神学生
6
自殺は罪であると断罪してきたキリスト教会は、その遺族や関係者に二次的な罪責を負わせてきた。その反省に立ちつつ、事前対応、危機介入、事後対応の三段階について教会がどう応えていくかについて各方面から語られている。これまでタブー視されてきたテーマだけに、教職をはじめとして教会の意識変革が必要であり、医療、行政も含めた協働が求められると感じる。2013/02/21
Atsushi Sakamoto
2
最近、教理と教会が一体となりすぎていて、肝心なイエス様の教えである隣人への関心や一般恩恵とよばれている恵みの軽視をとくに感じるようになってきていた。こうした自死といった不条理に対しいろいろな形でセミナーまで開いてひとつの本としてまとめてくれたことに感謝している。しかしこういった問題(自死など)に教会は尚も教理や教義で縛り付けたいのであろうかという感覚がある。それでは日本に教会は必要がない。こうした臨床の場でのセミナーなどもっとわたしたちがやるべきことはある。靖国反対や日の丸君が代問題などよりも。2013/01/16