出版社内容情報
今日の社会福祉学はその歴史の集積であり、将来の展望もその延長線上にある。つまり、社会福祉の歴史は人間の尊重の近代史であるため、本書では、改めてその歴史を辿ることを試みる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
34
社会福祉士が国家資格となり、専門職としての専門性が問われています。また、福祉現場の人材不足の中で、即戦力の福祉人材育成が目指されています。そうしたなかで、社会福祉教育の中で歴史は軽視されているのが実態だと思います。この本は、今日の新自由主義的で自己責任を求める社会福祉ではなく、所得の再分配機能が発揮された公的責任に基づく社会福祉の重要性を指摘しつつ、社会福祉史上の人物に焦点をあて、その実践哲学をみようとした本だと思います。大枠で捉えられていましたが、学ぶことが多い一冊でした。2018/04/12