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内容説明
ヘビも食べれば、犬肉料理も食べる中国人の旺盛なる食欲。日本人が知っているのは中華料理の一部にしか過ぎない!?比較文学者にして、自ら厨房に立つ著者が綴る、蘊蓄のスパイスたっぷりの、東アジア食文化エッセイ。
目次
1 鳳凰を食べる国
2 食の歳時記
3 中国・日本・韓国の食卓から
4 酒三題
5 食から見た中国の歴史
6 食べるは楽し、作るもまた楽し
著者等紹介
張競[チョウキョウ]
1953年、上海生まれ。上海の華東師範大学を卒業、同大学助手を経て日本留学。東京大学大学院総合文化研究科比較文学比較文化博士課程修了。東北芸術工科大学助教授、國學院大学助教授を経て、現在、明治大学教授(比較文化学)。『恋の中国文明史』で第45回読売文学賞評論・伝記賞受賞、『近代中国と「恋愛」の発見』で1995年度サントリー学芸賞受賞(芸術文学部門)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
としちゃん
25
日本の大学を出て、日本の大学で教鞭をとる上海生まれの著者が、中国人の食生活、食習慣、料理の歴史を、日本人のそれと比較しながら語っている本。へぇ〜という事がたくさん書かれています。中でも炒めるという調理法が、もともと茹でると煮るの間にある中間的な無駄な調理工程で、後に生の食材を直接炒めるようになってから中華料理の味か一変したという話はおもしろかった。だからホイコーローの肉は一度茹でたものを炒め直すのね。また中国でも夏の滋養強壮に甘酒を飲むという話も興味深かった。甘酒って、中国から伝わったものだったの⁉︎2016/06/24
澄
12
【立読】中国の食に関するエッセイ。文革前にあった食風習の紹介など、為になる内容が多かった。蛙の声を風流と感じるのは日本人だけなのか。2016/03/13
お萩
6
中国人と言えば大昔から下手物を食べていたのかと思いきやそうではない、割と新しいブームだったり限られた地域の食べものだったりした。第一章ではそれこそ下手物について書かれているが、二章以降も大変面白く読んだ。清王朝の宮廷内飲食専門機関・御茶膳房にときめきが止まらない。どんな食材も手に入る環境の中でプロが皇帝のために切磋琢磨して作る料理。高級中華もいいが庶民の食べ物も食べてみたい。どんなものかわからないのに、何故だろう。2016/04/19
なにょう
6
60年代の中国で少年時代を送った筆者ならではの回想は特別な物だと思う。「3年自然災害」から文化大革命に至る時代。あるものでうまいこと食べて行こうとする姿勢。文化大革命中に失われた色々な風俗。こんな話は聞きたくてもそうそう聞けない。あとは中国の「食」を知るのには良い。揚子江下流域の話が中心でちょっと古い話もあるけど。2015/01/02
Humbaba
6
中国人は,食を非常に重要視している.そのため,接待においてもできる限り珍しいものを食べさせようとする.それが高じていき,ゲテモノですら食べるようになってきた.ゲテも尾については好き好きもあるが,少なくとも色々なものに挑戦して,美味を味わうことは人生を豊かにするだろう.2011/02/24