- ホーム
- > 和書
- > 医学
- > 臨床医学外科系
- > リハビリテーション医学
内容説明
病を生きる患者の体験に接近し、問いを立てる力を養うために、哲学的思考を導入する。そのとき、治療に大きな展開可能性がもたらされる。臨床の知見がもたらす「問いを立てる力」が哲学の可能性を回復する。そのとき、人間の経験の未知の領野がたちあらわれる。臨床と思考のコラボレーション。
目次
1 リハビリテーションの哲学(リハビリテーションに必要な哲学;リハビリテーションはどのような科学か?―リハビリテーションの科学哲学;『治療―探究プログラム』設定に向けて;『治療―探究プログラム』の運用―認知神経リハビリテーションの指標;経験の哲学―セラピストのための現象学)
2 哲学のリハビリテーション(哲学的探究プログラムの立ち上げ;探究プログラムの実行―人間身体の行為メカニズム;気づけなさの病理)
著者等紹介
稲垣諭[イナガキサトシ]
1974年生まれ。青山学院大学法学部卒業。東洋大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程修了。文学博士。現在、東洋大学文学部助教。専門は、現象学、環境哲学、リハビリテーションの科学哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
左手爆弾
0
現象学・科学哲学の専門家である筆者がリハビリテーションの現場で働く人々との交流を通じて得た知見を元に、哲学のリハビリテーションを試みる一冊。これは確かに新しい試みであり、筆者が冒頭で言うようにこれまでの哲学が見落としてきた問題なのかもしれない。ただ、1つ1つの話と全体の構想がいまいち結びつかない。そうでなくても「要するに、リハビリをするにあたっては、1つ1つ現実的な状況を検討しなくてはならないんでしょ?」という以上のことを言っているのか、はっきり言ってわからない。もっと大きな枠組みで考えるべきでは。2013/08/04