感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Masatoshi Oyu
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明治維新直後の「維新政権」。その正統性獲得の道のりを、憲法「欽定」と内閣制度完成過程の分析を通じて論じる。「維新政権」は「天皇親政」と「立憲体制確立」により正統性を獲得するが、それは実は憲法制定に携わった伊藤博文と井上毅の、それぞれの誤算の結果であった。 この本の面白さは、憲法条文等の緻密な論理的分析と、文献引用等をとおして生々しく展開される権力闘争の両方を読むことができることであると思う。政治家、権力者とはこの様なものかと感心してしまう。政治史や政治過程論に興味のある人はとても楽しめる本であると思う。2017/10/24
