内容説明
江戸中期、すでに一〇〇万人の人口を擁した大都市・江戸は、根生いの江戸っ子に加えて、地方からの流入者も増加していた。生活習慣の異なる人々の混在により坩堝と化した江戸の都市民は、たび重なる火災や洪水など災害の直撃をうけながら逞しく生きた。都市生活の不安と混沌の中から新たな成長をとげた町人の姿を描く。
目次
1 江戸・東京の都市空間―「江戸一目図」の世界(江戸の都市空間;江戸「一目図」の世界 ほか)
2 『江戸買物独案内』にみる商仕法―在方商人の江戸進出(『買物独案内』の世界;『買物独案内』にみる引札・広告 ほか)
3 都市民が支えた浮世風呂―湯屋株と町共同体(江戸町方と湯屋営業;湯屋の火之用心 ほか)
4 橋詰広場の勧進能―畳札と入込札(町触にみる町入能;橋詰広場の勧進能 ほか)
5 もやし初物考―“旬”を喰らう江戸っ子(もやし初物;江戸の食物事情 ほか)
著者等紹介
戸沢行夫[トザワユキオ]
1943年、東京に生まれ、仙台に育つ。慶応義塾大学大学院・社会学研究科博士課程修了。慶応義塾大学・東京歯科大学講師、亜細亜大学経済学部教授を歴任。亜細亜大学名誉教授。日本経済史・日本社会史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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