内容説明
「戦争の惨禍」や国家・社会の矛盾の象徴とされる一方、待遇改善の声をあげ、戦時は総力戦体制に組込まれた「癈兵」。日露戦争から日中戦争までの軌跡と戦場・戦争体験の固有性を明らかにする。
目次
序章 なぜ戦場・戦争体験の固有性を問うのか
第1章 「社会復帰」と待遇改善運動―一九二〇年代
第2章 「癈兵」の名誉と抑圧
第3章 慰霊旅行記にみる「癈兵」の戦争体験
第4章 増加恩給獲得運動と傷痍軍人特別扶助令
終章 日本社会は「廃兵」をどのように扱ったか
著者等紹介
松田英里[マツダエリ]
1985年生まれ、山形県出身。公益財団法人政治経済研究所研究員(2016年4月~)。一橋大学大学院社会学研究科特任講師(2017年4月~2019年3月)。共愛学園前橋国際大学兼任講師(2016年4月~)。専門は、日本近現代史(社会史・政治史)。2007年東京学芸大学教育学部卒業。2009年一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。2016年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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