出版社内容情報
インド都市部の市民運動を事例に、グローバルなものとローカルなもの、概念的なものと経験的なものとの接合と絡み合いに注意を払い、人類学的な手法を用いながら「市民」の本質に迫った、新進の人類学者による先進的民族誌。
田口陽子[タグチヨウコ]
著・文・その他
内容説明
インド都市部の市民運動を事例に、研究者の論争、活動家の主張、運動の展開を追うことで、「市民」であるとはどのようなことであり、そこではいかなる「政治」が展開されているのかを問う人類学。
目次
序論
第1章 海辺のコスモポリス(ボンベイ/ムンバイ―脱コスモポリタン化の語り;フィールドワーク;「ゴミから生まれた」市民運動)
第2章 市民社会と政治社会―複数の統治の相互関係(市民社会のポジション;政治社会のポジション;市民社会と政治社会の制度;政治社会と生モラル秩序;市民社会と政治社会のつながり)
第3章 腐敗と反腐敗―市民的な価値の運動(日常のなかの腐敗;反腐敗運動;運動の展開;価値の分断と接合;二重性の再編)
第4章 ウチとソト―複数のウチの変容と拡張(ウチとソト;ボンベイ・フラットの歴史;ウチの拡張?;ソトとの交渉;空間と人格の生成)
第5章 個人と分人―インテグリティと関係性の可視化(“分人化”と心理学化;インドの分人性;心理計測と市民運動;関係性の生成と摩擦;個人と分人の動態)
結論
著者等紹介
田口陽子[タグチヨウコ]
1980年、広島県に生まれる。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(社会学)。現在、一橋大学大学院社会学研究科講師(文化人類学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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