内容説明
アリュージョンを手がかりにテクストの成り立ちを探り、仕組まれたトリックをかいくぐり『ユリシーズ』を読み解き、ジョイス研究の新たな方位をさぐる試み。
目次
序論 ジョイス・インダストリーの流れのなかで
第1章 『ユリシーズ』を読む(分立の調べ;ブルーム受難の構図―テクスト世界からの脅威;内的アリュージョン―テクスト形成の原理 ほか)
第2章 ジョイスと批評理論(ジェイムズ・ジョイスにおける「主体」の問題;ディコンストラクション批評―デリダのジョイス、ジョイスのデリダ;『ユリシーズ』のなかの読者 ほか)
第3章 ジョイスとアイルランド(ヒベルニアとしてのアイルランド―ガーティと「市民」;「姉妹」におけるタイトルと語り;「レースの後で」の時代と背景 ほか)
著者等紹介
夏目博明[ナツメヒロアキ]
1954年生まれ。2011年没す。一橋大学法学部卒業、筑波大学大学院博士課程イギリス文学専攻満期退学。青山学院大学名誉教授。専攻、ジェイムズ・ジョイス、アイリッシュ・アメリカン、批評理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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