内容説明
単線的な進化論的近代を超え、自己反省的に己を壊し絶え間なく姿を変化させる「再帰的近代」社会が登場した。こうした流動的な近代・社会の登場は社会学界に大きな旋風となり、反省社会学―リフレクシヴ・ソシオロジー―として様々な議論が交わされてきた。本書は、グールドナー、ギデンズ、ベック、ラッシュ、ブルデュー、メルッチ、バウマン、ルーマン、アーチャーといった泰斗たちが築いた社会学理論からこれまでのリフレクシヴ・ソシオロジー論を眺望した挑戦的論集。
目次
1 A.グールドナーの「再帰的=自己反省の社会学」
2 S.ラッシュにおける再帰性―再帰的近代化論批判からもう一つのモダニティ論へ
3 P.ブルデューの反省性
4 A.メルッチの“未発のリフレクション”―痛むひとの“臨場・臨床の智”と“限界状況の想像/創造力”
5 社会学批判から批判社会学へ―一九七〇年代におけるZ.バウマンの社会学観と「社会学的解釈学」
6 N.ルーマンの知識社会学―道徳化する現代政治と反省性をめぐって
著者等紹介
矢澤修次郎[ヤザワシュウジロウ]
1942年生まれ。一橋大学、成城大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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