内容説明
一口に「理解」といっても、その実態は人により大きな相違がある。とりわけ「人権」の場合、身近に実感のない通り一遍の知見から、理念実現をめざす行動への強い促しに至るまで、著しい落差がある。本書が副題に掲げる真の理解のためには、隠れた人権侵害をも見通す強靭な想像力が不可欠なのだ―理念と制度に関する詳細な解説とともに、豊富な具体的事例を通し、人権文化の実現に対する切実な想像力を高める、既訳14カ国に及ぶ名著待望の翻訳。
目次
1 「人権」という概念を理解するための序論(人権を理解するために)
2 人権に関する諸問題の構成要素(拷問の禁止;貧困からの自由;無差別;健康に対する権利;女性の人権;法の支配と公正な裁判;宗教の自由;教育についての権利;子どもの人権;武力紛争における人権;労働の権利;表現の自由とメディアの自由;民主主義に対する権利)
著者等紹介
ベネデェック,ヴォルフガング[ベネデェック,ヴォルフガング][Benedek,Wolfgang]
オーストリア・グラーツ大学教授。1990年からグラーツ大学国際法・国際問題研究所教授。人権および民主主義欧州訓練研究センター所長。1989年‐92年、アフリカ人権委員会顧問、1993年からオーストリア世界大学サービスのチェアーを務める。ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、コソボ、セルビアにおける大学の再建プログラム、また同地域の多くの大学に人権センターの設立に貢献し、ボスニア・ヘルツェゴビナにおける人道的活動を認められた複数の受賞
中坂恵美子[ナカサカエミコ]
広島大学大学院社会科学研究科准教授
徳川信治[トクガワシンジ]
立命館大学法学部教授
板倉美奈子[イタクラミナコ]
静岡大学大学院法務研究科准教授
建石真公子[タテイシヒロコ]
法政大学法学部教授
西片聡哉[ニシカタトシヤ]
京都学園大学法学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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